保育のコラム

保育士の給料はなぜ安いのでしょうか?原因や理由を教えてください。

2020/11/03

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保育士になりたいと思って資格取得の勉強しているのですが、給料の安さにあまり良いイメージがありません。

 今後の生活などにも直結する話なので正直不安です。

 それにしても、一体なぜ保育士の給料は安いと言われているのでしょうか?原因や理由はあったりするのでしょうか?

  

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はい。それにはちゃんとした原因と理由があります。 

ここでは保育士の給料が安い理由や原因について詳しく解説していきますね!

 

“ずっと保育士編集部”

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじの株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

 

保育士の給料はどれくらい安い?  

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実際に保育士のお給料ってどのくらいなのですか?  

 

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厚生労働省の発表する令和4年賃金構造基本統計調査によると、保育士の平均年収は約382万円とされています(「きまって支給する現金給与額」×12+「年間賞与その他特別給与額」で計算)。 

一方で、国税庁が発表する令和4年分 民間給与実態統計調査」では、民間の給与所得者1人あたりの平均給与は458万円でした。

 このデータから、保育士の給与は民間の給与所得者の平均に比べて、76万円ほど安くなっています。  

 

保育士の退職理由の一つは給料の安さ  

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給与の低さは退職にも影響するのですか?  

 

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はい。影響しています。 

というのも令和4年度東京都保育士実態調査報告書」 によると、保育士の退職理由のベスト5は下記のようになっています。

 

 1:給料が安い(61.6%)

2:仕事量が多い(54.0%)

3:労働時間が長い(35.4%)

4:職場の人間関係(30.1%)

5:他業種への興味(28.9%) 

 

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多くの人が、給与の安さを退職理由としてあげており、このことは国会でも大きな問題と捉えられています。  

 

なぜ保育士の給料は安いの?原因や理由は? 

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保育士の給料が安いのには理由があるのですか? 

 

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保育士の給料が低い理由はもちろんあります。 

ちなみに、公務員の保育士は、地方公務員として給与が査定されているため、ここでは民間で働く保育士に限定してお伝えしますね。

 

民間の保育士の給料は、その保育園を運営する運営会社が決定します。 

民間の保育園の運営費は大きく2つの収入源でまかなわれています。

 

1つ目は国の決める「公定価格」がベースの公費、2つ目は保護者が支払う保育料です。 

この2つの収入の中から運営費用を確保し、残りが保育士の賃金です。

 

ところが、保育園は基本的には福祉施設であるため、認可外保育園や認証保育園を除き、その収入を保育園側が決められるわけではありません。

 

公定価格は、政府が決定している金額を子どもの数で配分していますし、保育料も地方自治体が一括で保護者より支払いを受け、子どもの人数に応じて保育園に支払っています。

 

公費についても税金で賄う施設である以上、過剰に利益が出る運営は良くない、ということで、潤沢な利益が出る金額が設定されていませんでした。

 

つまり、民間の私立保育園と言っても、収益は公費のみであり、保育の必要経費や給食代などを引くと、人件費にかけられる金額がわずかしか残らないように初めからなっているのです。

 

そのため、保育士の給料は安いという現状が生まれてしまったわけです。 

保育士の給料を上げるためには、国からの公定価格を上げるか、保育料を上げるかしか方法がありません。

 

しかし、民間所得が下がる現状の中で、保育料を上げる政策は現実的ではないでしょう。 

そこで、公定価格や保育士の給与を上げる処遇改善に政府も取り組んでいるところです。  

 

国からの補助金額は年々上がっている!  

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国からの補助金が上がるのはもう始まっているんですか?  

 

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はい。政府は、令和6年度に2兆円規模の予算を投じることを決定しています。 

他にも、各自治体が独自の補助金制度を使って、保育士の確保に乗り出しています。

 

また、保育士のキャリアアップについても国は処遇改善として支援していて、若手保育士でも役職に就くことででき給料アップにつながっていますよ。 

詳しく知りたい方は、

保育士等キャリアアップ研修とは?処遇改善によって給料はどう変わるの?」をご覧ください。

 

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ということは、今から保育士の資格を取得するのは将来性があると考えても良いのでしょうか?  

 

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そうですね。給与に関しては、さらに改善が期待できるかもしれません。 

保育業界は、保育士不足によって慢性的な売り手市場なため、保育士資格を取っておくと、就職面での苦労は少ないかもしれませんね。 

 

 

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