保育士の人間関係がしんどくて辞めたい。精神的にも体力的にも限界ですが、これからどう行動すればいい?
2023/02/27
保育士が辞めたいと悩む理由として圧倒的に多いのが、人間関係です。
保育士は、子どもや保護者との信頼関係、保育士同士の人間関係、主任や園長との関係、さらには地域住民の方々とのコミュニケーションがとても大事な職業です。
本記事では、どのような場面でしんどくなってしまうのかと、精神的にも体力的にも限界と感じたらどのように行動していけばよいか、解説いたします。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ30年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
保育士を辞めた理由の第1位は「職場の人間関係」!人間関係に悩んで辞めたいと感じている保育士は多い
保育士を辞めた理由について調査した、東京都福祉局「令和4年度令和4年度東京都保育士実態調査結果 結果の概要」によると、退職理由の第1位は「職場の人間関係」(31.5%)2位が「仕事量が多い」(23.1%) 3位「給料が安い」(22.1%)4位「健康上の理由(体力を含む)」(20.6%)という結果が出ています。
人間関係に悩んで辞めた保育士、辞めたいと感じている保育士は多いのです。
【対象別】保育士が人間関係に悩んで辞めたいと思う主な場面
それでは、保育士が人間関係に悩む中で、辞めたいと思うのはどのような場合でしょうか。
具体的に見てみましょう。
【1】園長
保育園は園長の考え方や方針に大きな影響を受けます。
良くも悪くも園長次第という所があります。
園長の、子どもとの向き合い方や運営方針に共感できない場合、働きにくさを感じるようです。一方的に理不尽な経営方針で保育士に接する、ワンマン運営の園長に悩むケースもあります。
また、「園長が現場の事や保育士の気持ちを理解してくれない」と感じることもあるようです。
園長が厳しく、叱られる事がよくあるという保育士は、「園長は怖い」「話しにくい」「相談したくても出来ない」と悩み、伝えたい思いや相談したい問題があってもなかなか言い出せず、不満が募り辞めたいと感じてしまうことが。
保育方針について意見が合わない
各保育園にはそれぞれの保育方針があります。
そして、保育士一人ひとりにも保育方針、理想の保育があるはずです。
これらが完全に一致することは難しいですが、お互いに大切な部分が重なるからこそ、その保育園で働くことができます。
逆を言えば、お互いの大切にしている部分が全く重ならなければ、それは苦痛でしかありません。
保育士は、就職活動でも保育方針を見ているかと思いますが、就職活動の時には見えていなかったことが、入職後明らかになることもあります。
保育方針は、会社だと本社で決まることもありますが、園長先生によって決まることもあるでしょう。
園長先生と保育方針が合わないのであれば、悩みは深刻です、
保育方針が合わないと感じるのであれば、自分の保育方針に合う保育園に転職するのが良いでしょう。
公立保育園の場合は、数年すれば園長先生は異動となりますし、自分自身も異動があるため、耐えることもできますが、私立保育園の場合、園長先生が変わることはありません。
目指す保育がこの先できないことが確定しているのであれば、転職した方がストレスなく仕事に取り組むことができます。
園長の機嫌次第で職場の雰囲気の良し悪しが変わる
園長の機嫌次第で職場の雰囲気が変わり、疲れて辞めたいと思う場合があります。
園全体をまとめ、上に立つ園長がそのような振舞いでは、園全体に悪影響を及ぼします。
「園長の機嫌が悪いと園全体の雰囲気が良くない」「園長の機嫌をうかがいながら日々接している」といった状態ですと、せっかく保育士たちで協力して雰囲気が良くなるよう努力しても、台無しになってしまいます。
接する保育士によって態度が変わる
保育士によってあからさまに態度を変える園長がいると、園の雰囲気も良くないですし、見ていて気分の良いものではありませんね。
園長の顔色をうかがって仕事をすることになってしまい、非常に働きにくさを感じるでしょう。
ましてや自分が冷たく当たられたり、何かにつけて怒られたり、といった状況だとツラいと感じて辞めたくなるようです。
【2】上司・同僚
園長同様、上司と合わないと感じると辞めたいと悩むようです。
・保育方針が合わない
・気分にムラがあり、その時の機嫌に左右される
・指示する内容がころころ変わる
・自分のやり方を押し付ける
・自分を信頼せず、必要以上に口を出す
・いつもネチネチ文句を言ってくる。
こういった上司だと、保育園で働きにくさを感じるでしょう。
ましてや、一緒にクラス担任を受け持ったら毎日憂鬱ですね。
同僚に関してはどうでしょうか?
本来助け合い励ましあえる存在ですが、人間同士なので合う人、合わない人もいます。
保育士にもいろいろな性格があります。
うまく馴染めず会話に入りにくい
入職した時に、すでに仲良さそうな関係が出来ていると感じ、上手く入っていけないケースもあります。
保育士同士仲が良いのはいい事なのですが、行き過ぎてしまうと他者を受け入れる雰囲気になっていない事もあります。
新しく入って来た保育士を歓迎する姿勢がないと、うまく馴染めず会話に入りにくい、と悩んでしまうようです。
先輩保育士からの指導が厳しい
先輩保育士の指導が厳しくて悩む、という例も多くあります。
熱心に指導する気持ちゆえ、ついつい厳しくなってしまう、という事もあるかもしれませんが、中にはいわゆるパワハラや言葉の暴力もあります。
これらは、「自分が出来ないから」と落ち込みがちですが、そうではありません。
指導という名の元に、これらの行為が行われてしまうことは珍しくなく、保育業界だけでなく社会全体でも問題となっています。
パワハラや言葉の暴力と、あなたを思う厳しい指導の違いは「人間性への否定」があるかどうかです。
保育士は子どもの命を預かっているため、場合によっては厳しい指導が必要なこともあります。
より良い保育のため、子どものため、あなたが保育士として成長するために指導することと、人格を否定する事は、全く別の事です。
そこにあなたの人格を攻撃する必要はありません。
あなたの人格や人間性そのものを否定する場合は、毅然とした態度で立ち向かい、主任などに相談してみましょう。
コミュニケーションを取りづらく情報共有ができない
先輩や同僚とは円滑にコミュニケーションを取れるに越したことはありません。
しかし、保育園の雰囲気によって、相手の性格によってそれらのコミュニケ―ションを取りづらい園もあるようです。
報・連・相といった基本的な会話すらスムーズにいっておらず、情報共有が上手くいってないと、働きづらさを感じて悩む保育士も多いようです。
後輩保育士に対する指導を受け入れてもらえない
経験年数が多くなると、後輩保育士の指導をしなければいけない役目も回ってきます。
しかし、後輩にやる気が感じられない、優しく伝えても反論される、何度注意しても治らない等、受け入れられない事があると今後の指導に迷いが出てしまいますよね。
きつく言えばパワハラになってしまいますし、関係がぎくしゃくしかねないので、どう伝えれば受け入れてもらえるのか悩みどころでしょう。
【3】保護者
保護者との関係に悩む保育士も多くいます。
送迎時等の限られた時間内で、また連絡帳等で、子どもの様子等を共有し、コミュニケーションをとっていかなければなりません。
また、大事な子どもを預けているのだから、保育園や保育士に対して心配するのも無理はありませんが、過度な要求、理不尽なクレームなどの対応にも悩まされるところでしょう。
信頼関係をうまく築けない
保護者とは信頼関係が重要です。
しかし、言葉や態度の少しの行き違いで誤解されてしまい、思わぬトラブルになることも。
対応には細心の注意が必要ですが、特に経験が浅いとなかなか難しいと感じるでしょう。
保護者の中には保育園という集団生活を理解せず、「自分の子どもをしっかり見てほしい」という思いが先行してしまい、保育士に様々な事を要求する方もいて対応に戸惑ってしまうケースがあるかと思います。
また、子ども同士のトラブル対応で、保護者にどう伝えるべきか悩む事も多いでしょう。
中には、親同士のトラブルの板挟みになるなんてこともあります。
そういった事から「信頼関係を上手く築けない」と悩む保育士は多いのです。
行きすぎたクレームへの対応が発生する
要望が行き過ぎてしまう方に悩まされる事も多いようです。
特に近年は、理不尽な行き過ぎたクレームや要求の対応に悩まされる事も多いです。
多くは圧力が強いので、こちらが折れてしまおうか悩んでしまいます。
しかし、それ自体が理不尽で、他の園児や園自体に影響を及ぼすような事もあり、精神的に疲弊してしまう保育士も少なくありません。
モンスターペアレンツと言われるような保護者の対応は、決して一人で抱え込まず、上司や園長に相談して、園全体で対応していくべき問題です。
職場の人間関係を変えるのは難しい!人間関係がしんどいのであれば、「自分にはその環境は合ってなかった」と割り切ろう
人間関係に悩むと、初めはその状況をどうしたら変えられるか考え、努力する保育士もいるでしょう。
しかし、職場の人間関係を変えるのは難しく、時間や体力も必要です。
ある程度の大きな人事異動があれば、変わるかもしれませんが、人事異動が2、3年に1度と頻繁に行われるのは公立だけで、私立ではあまり期待できませんし、異動まで待つのも大変です。
人間関係がしんどくて限界であれば、「自分はその環境には合っていなかった」と考え、職場環境を変えることを検討することも大切です。
それが、自分の心と体を守ることへの行動の第1歩ではないでしょうか。
保育士が人間関係がしんどくて辞めたいと思った時の2つの選択肢
保育士が「人間関係がしんどくて辞めたい」と思った場合、どのように行動していけば良いのでしょうか?
その選択肢は2つあります。
選択肢1:体力やメンタルに余裕がある時は、時間がある時に転職を考える
まだ体力やメンタルに余裕があるのであれば、転職を検討します。
現職を続けながら、時間がある時に転職に向けて情報収集するなど、転職活動をすることをおすすめします。
選択肢2:すでに体力やメンタルに余裕がなく、転職活動などもできない状態であれば、休職や退職をする
すでに体力やメンタルに余裕がなくて、限界を感じているのであれば、まずは休職するか退職を検討しましょう。
受診して診断書を取ることでスムーズに休職できます。
まずは休職してゆっくり休養し、退職や転職を考えるのも良いかもしれません。
自分で退職の手続きを行うのが難しい場合は、退職代行などを使って退職し、一旦休んでから今後の身の振り方を考えましょう。
退職を決めた時、自分で退職の手続きを行うのが難しい事もあります。
すでにかなり精神的ダメージを受けており、「もう園に行きたくない」「顔を見ると辛くなる」などの場合は、退職代行サービス等の業者を使って退職し、いったんゆっくり休養してから今後の身の振り方を考えるのがベターです。
保育士が退職する時の一般的なフロー
退職を考えた時に最初に行う事は、退職の意思を伝える事です。
もしも無理な時は退職代行サービスを利用するのも手と述べましたが、まだメンタルや体力に余裕があるなら、自分で行います。
法的には、退職希望日の14日前までに申告をするように定められていますが、一般的には1ヶ月程度前に申告するのが良いとされています。
まずは、直属の上司である主任保育士などに退職意思を伝え、その後園長に伝えましょう。
その後、保育園側から退職に関する書類等が発行されますので提出します。
退職日には、保険証や貸与品の返却を行い退職となります。
一緒に働く同僚や先輩に伝える場合は、保育園側の指示に従うようにしましょう。
職場の環境などに配慮して、情報の解禁日を設ける保育園もあります。
引き継ぎについても、後任者が困ることのないようにできる限り行いましょう。
そうすることで、あなた自身の今後の成長に繋がります。
子どもたちや保護者へ退職を伝えるかどうかも保育園の方針によります。
「直接自分から伝えたい」という気持ちがあったとしても、保育園側の指示に従ってください。
今後の影響を考えて、退職日に掲示板に貼りだしたり、退職後にプリントなどで伝えたりするなど保育園側にも方針があります。
周囲への混乱を招かないためにも、退職についてどのように伝えるか、園長や上司に確認してから進めるようにしましょう。
体調やメンタルを尊重して、転職や退職、休職を判断しよう!
人間関係がしんどくて悩む保育士は多くいます。
自分を責めたり我慢したりせず、自分の体調やメンタルを尊重して考えましょう。
ゆっくり休養する決断も必要かもしれません。
転職や退職、休職も視野に入れて判断していきましょう。
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保育士が辞めたいと悩む理由として圧倒的に多いのが、人間関係です。
保育士は、子どもや保護者との信頼関係、保育士同士の人間関係、主任や園長との関係、さらには地域住民の方々とのコミュニケーションがとても大事な職業です。
本記事では、どのような場面でしんどくなってしまうのかと、精神的にも体力的にも限界と感じたらどのように行動していけばよいか、解説いたします。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ30年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
保育士を辞めた理由の第1位は「職場の人間関係」!人間関係に悩んで辞めたいと感じている保育士は多い
保育士を辞めた理由について調査した、東京都福祉局「令和4年度令和4年度東京都保育士実態調査結果 結果の概要」によると、退職理由の第1位は「職場の人間関係」(31.5%)2位が「仕事量が多い」(23.1%) 3位「給料が安い」(22.1%)4位「健康上の理由(体力を含む)」(20.6%)という結果が出ています。
人間関係に悩んで辞めた保育士、辞めたいと感じている保育士は多いのです。
【対象別】保育士が人間関係に悩んで辞めたいと思う主な場面
それでは、保育士が人間関係に悩む中で、辞めたいと思うのはどのような場合でしょうか。
具体的に見てみましょう。
【1】園長
保育園は園長の考え方や方針に大きな影響を受けます。
良くも悪くも園長次第という所があります。
園長の、子どもとの向き合い方や運営方針に共感できない場合、働きにくさを感じるようです。一方的に理不尽な経営方針で保育士に接する、ワンマン運営の園長に悩むケースもあります。
また、「園長が現場の事や保育士の気持ちを理解してくれない」と感じることもあるようです。
園長が厳しく、叱られる事がよくあるという保育士は、「園長は怖い」「話しにくい」「相談したくても出来ない」と悩み、伝えたい思いや相談したい問題があってもなかなか言い出せず、不満が募り辞めたいと感じてしまうことが。
保育方針について意見が合わない
各保育園にはそれぞれの保育方針があります。
そして、保育士一人ひとりにも保育方針、理想の保育があるはずです。
これらが完全に一致することは難しいですが、お互いに大切な部分が重なるからこそ、その保育園で働くことができます。
逆を言えば、お互いの大切にしている部分が全く重ならなければ、それは苦痛でしかありません。
保育士は、就職活動でも保育方針を見ているかと思いますが、就職活動の時には見えていなかったことが、入職後明らかになることもあります。
保育方針は、会社だと本社で決まることもありますが、園長先生によって決まることもあるでしょう。
園長先生と保育方針が合わないのであれば、悩みは深刻です、
保育方針が合わないと感じるのであれば、自分の保育方針に合う保育園に転職するのが良いでしょう。
公立保育園の場合は、数年すれば園長先生は異動となりますし、自分自身も異動があるため、耐えることもできますが、私立保育園の場合、園長先生が変わることはありません。
目指す保育がこの先できないことが確定しているのであれば、転職した方がストレスなく仕事に取り組むことができます。
園長の機嫌次第で職場の雰囲気の良し悪しが変わる
園長の機嫌次第で職場の雰囲気が変わり、疲れて辞めたいと思う場合があります。
園全体をまとめ、上に立つ園長がそのような振舞いでは、園全体に悪影響を及ぼします。
「園長の機嫌が悪いと園全体の雰囲気が良くない」「園長の機嫌をうかがいながら日々接している」といった状態ですと、せっかく保育士たちで協力して雰囲気が良くなるよう努力しても、台無しになってしまいます。
接する保育士によって態度が変わる
保育士によってあからさまに態度を変える園長がいると、園の雰囲気も良くないですし、見ていて気分の良いものではありませんね。
園長の顔色をうかがって仕事をすることになってしまい、非常に働きにくさを感じるでしょう。
ましてや自分が冷たく当たられたり、何かにつけて怒られたり、といった状況だとツラいと感じて辞めたくなるようです。
【2】上司・同僚
園長同様、上司と合わないと感じると辞めたいと悩むようです。
・保育方針が合わない
・気分にムラがあり、その時の機嫌に左右される
・指示する内容がころころ変わる
・自分のやり方を押し付ける
・自分を信頼せず、必要以上に口を出す
・いつもネチネチ文句を言ってくる。
こういった上司だと、保育園で働きにくさを感じるでしょう。
ましてや、一緒にクラス担任を受け持ったら毎日憂鬱ですね。
同僚に関してはどうでしょうか?
本来助け合い励ましあえる存在ですが、人間同士なので合う人、合わない人もいます。
保育士にもいろいろな性格があります。
うまく馴染めず会話に入りにくい
入職した時に、すでに仲良さそうな関係が出来ていると感じ、上手く入っていけないケースもあります。
保育士同士仲が良いのはいい事なのですが、行き過ぎてしまうと他者を受け入れる雰囲気になっていない事もあります。
新しく入って来た保育士を歓迎する姿勢がないと、うまく馴染めず会話に入りにくい、と悩んでしまうようです。
先輩保育士からの指導が厳しい
先輩保育士の指導が厳しくて悩む、という例も多くあります。
熱心に指導する気持ちゆえ、ついつい厳しくなってしまう、という事もあるかもしれませんが、中にはいわゆるパワハラや言葉の暴力もあります。
これらは、「自分が出来ないから」と落ち込みがちですが、そうではありません。
指導という名の元に、これらの行為が行われてしまうことは珍しくなく、保育業界だけでなく社会全体でも問題となっています。
パワハラや言葉の暴力と、あなたを思う厳しい指導の違いは「人間性への否定」があるかどうかです。
保育士は子どもの命を預かっているため、場合によっては厳しい指導が必要なこともあります。
より良い保育のため、子どものため、あなたが保育士として成長するために指導することと、人格を否定する事は、全く別の事です。
そこにあなたの人格を攻撃する必要はありません。
あなたの人格や人間性そのものを否定する場合は、毅然とした態度で立ち向かい、主任などに相談してみましょう。
コミュニケーションを取りづらく情報共有ができない
先輩や同僚とは円滑にコミュニケーションを取れるに越したことはありません。
しかし、保育園の雰囲気によって、相手の性格によってそれらのコミュニケ―ションを取りづらい園もあるようです。
報・連・相といった基本的な会話すらスムーズにいっておらず、情報共有が上手くいってないと、働きづらさを感じて悩む保育士も多いようです。
後輩保育士に対する指導を受け入れてもらえない
経験年数が多くなると、後輩保育士の指導をしなければいけない役目も回ってきます。
しかし、後輩にやる気が感じられない、優しく伝えても反論される、何度注意しても治らない等、受け入れられない事があると今後の指導に迷いが出てしまいますよね。
きつく言えばパワハラになってしまいますし、関係がぎくしゃくしかねないので、どう伝えれば受け入れてもらえるのか悩みどころでしょう。
【3】保護者
保護者との関係に悩む保育士も多くいます。
送迎時等の限られた時間内で、また連絡帳等で、子どもの様子等を共有し、コミュニケーションをとっていかなければなりません。
また、大事な子どもを預けているのだから、保育園や保育士に対して心配するのも無理はありませんが、過度な要求、理不尽なクレームなどの対応にも悩まされるところでしょう。
信頼関係をうまく築けない
保護者とは信頼関係が重要です。
しかし、言葉や態度の少しの行き違いで誤解されてしまい、思わぬトラブルになることも。
対応には細心の注意が必要ですが、特に経験が浅いとなかなか難しいと感じるでしょう。
保護者の中には保育園という集団生活を理解せず、「自分の子どもをしっかり見てほしい」という思いが先行してしまい、保育士に様々な事を要求する方もいて対応に戸惑ってしまうケースがあるかと思います。
また、子ども同士のトラブル対応で、保護者にどう伝えるべきか悩む事も多いでしょう。
中には、親同士のトラブルの板挟みになるなんてこともあります。
そういった事から「信頼関係を上手く築けない」と悩む保育士は多いのです。
行きすぎたクレームへの対応が発生する
要望が行き過ぎてしまう方に悩まされる事も多いようです。
特に近年は、理不尽な行き過ぎたクレームや要求の対応に悩まされる事も多いです。
多くは圧力が強いので、こちらが折れてしまおうか悩んでしまいます。
しかし、それ自体が理不尽で、他の園児や園自体に影響を及ぼすような事もあり、精神的に疲弊してしまう保育士も少なくありません。
モンスターペアレンツと言われるような保護者の対応は、決して一人で抱え込まず、上司や園長に相談して、園全体で対応していくべき問題です。
職場の人間関係を変えるのは難しい!人間関係がしんどいのであれば、「自分にはその環境は合ってなかった」と割り切ろう
人間関係に悩むと、初めはその状況をどうしたら変えられるか考え、努力する保育士もいるでしょう。
しかし、職場の人間関係を変えるのは難しく、時間や体力も必要です。
ある程度の大きな人事異動があれば、変わるかもしれませんが、人事異動が2、3年に1度と頻繁に行われるのは公立だけで、私立ではあまり期待できませんし、異動まで待つのも大変です。
人間関係がしんどくて限界であれば、「自分はその環境には合っていなかった」と考え、職場環境を変えることを検討することも大切です。
それが、自分の心と体を守ることへの行動の第1歩ではないでしょうか。
保育士が人間関係がしんどくて辞めたいと思った時の2つの選択肢
保育士が「人間関係がしんどくて辞めたい」と思った場合、どのように行動していけば良いのでしょうか?
その選択肢は2つあります。
選択肢1:体力やメンタルに余裕がある時は、時間がある時に転職を考える
まだ体力やメンタルに余裕があるのであれば、転職を検討します。
現職を続けながら、時間がある時に転職に向けて情報収集するなど、転職活動をすることをおすすめします。
選択肢2:すでに体力やメンタルに余裕がなく、転職活動などもできない状態であれば、休職や退職をする
すでに体力やメンタルに余裕がなくて、限界を感じているのであれば、まずは休職するか退職を検討しましょう。
受診して診断書を取ることでスムーズに休職できます。
まずは休職してゆっくり休養し、退職や転職を考えるのも良いかもしれません。
自分で退職の手続きを行うのが難しい場合は、退職代行などを使って退職し、一旦休んでから今後の身の振り方を考えましょう。
退職を決めた時、自分で退職の手続きを行うのが難しい事もあります。
すでにかなり精神的ダメージを受けており、「もう園に行きたくない」「顔を見ると辛くなる」などの場合は、退職代行サービス等の業者を使って退職し、いったんゆっくり休養してから今後の身の振り方を考えるのがベターです。
保育士が退職する時の一般的なフロー
退職を考えた時に最初に行う事は、退職の意思を伝える事です。
もしも無理な時は退職代行サービスを利用するのも手と述べましたが、まだメンタルや体力に余裕があるなら、自分で行います。
法的には、退職希望日の14日前までに申告をするように定められていますが、一般的には1ヶ月程度前に申告するのが良いとされています。
まずは、直属の上司である主任保育士などに退職意思を伝え、その後園長に伝えましょう。
その後、保育園側から退職に関する書類等が発行されますので提出します。
退職日には、保険証や貸与品の返却を行い退職となります。
一緒に働く同僚や先輩に伝える場合は、保育園側の指示に従うようにしましょう。
職場の環境などに配慮して、情報の解禁日を設ける保育園もあります。
引き継ぎについても、後任者が困ることのないようにできる限り行いましょう。
そうすることで、あなた自身の今後の成長に繋がります。
子どもたちや保護者へ退職を伝えるかどうかも保育園の方針によります。
「直接自分から伝えたい」という気持ちがあったとしても、保育園側の指示に従ってください。
今後の影響を考えて、退職日に掲示板に貼りだしたり、退職後にプリントなどで伝えたりするなど保育園側にも方針があります。
周囲への混乱を招かないためにも、退職についてどのように伝えるか、園長や上司に確認してから進めるようにしましょう。
体調やメンタルを尊重して、転職や退職、休職を判断しよう!
人間関係がしんどくて悩む保育士は多くいます。
自分を責めたり我慢したりせず、自分の体調やメンタルを尊重して考えましょう。
ゆっくり休養する決断も必要かもしれません。
転職や退職、休職も視野に入れて判断していきましょう。