保育のコラム

保育園のこどもの日の出し物や制作、あそびのアイデア

2020/10/01

年中行事は保育士の大切な仕事の一つです。

毎年ある行事とはいえ、流行や教育方法などは時の流れとともにどんどん変化していきます。

そのため、毎年同じ準備をすればいいというわけにもいきません。

日々の業務で忙しい中、子どもたちに楽しんでもらいながら、制作や出し物を作るにはどうしたら良いのか悩んだ経験のある保育士さんも多いのではないでしょうか

今回は年中行事の中でも、年度当初に行われるこどもの日の行事について制作や遊びのアイディアのヒントをご紹介します。

“ずっと保育士編集部”

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

こどもの日の由来をおさらいしよう!

こどもの日は日本の五節句の一つ、「端午の節句(菖蒲の節句)」のことです。

もともとは古代中国から伝わった厄払い行事の一つで、無病息災を願ったとされています。

それが日本に伝わり、ちょうど旧暦の5月5日ごろは梅雨時期があけるころで、菖蒲や蓮を飾って厄除や健康祈願をしていた風習と重なって現代に至ります。

兜を飾る習慣も梅雨時期が明ける季節と関係しています。

鎌倉時代、梅雨明けごろに兜や鎧を虫干しに出す風習があり、これがちょうど男の子の武運を願う武士の習慣となりました。

鯉のぼりは江戸時代に庶民によって広まった風習です。

もともとは武家に男の子ができたら玄関前に馬印やのぼりを立てて祝う風習を庶民にも広がりました。

庶民の間には馬印やのぼりはありませんので、「鯉が竜門の滝を登ると竜となって天をかける」という中国の故事から「登竜門」という「男児の成長と出世を願う」意味として鯉を飾るようになったと言われています。

こどもの日に出し物を行う保育園が多い!

五節句は子どもたちにとって、日本の伝統行事を通して文化や風習を知る最適な行事です。

これから成長する子どもたちの健やかな日々を願うものとして、子どもたちへ愛情を示すものという意味もあります。

また、4月に入園・進級して初めての季節行事になります。

1ヶ月ほどの時間もありますので、こいのぼりを制作したり、歌を歌ったり、意味を知ったりなどで協力しながら一つの行事を作り上げることもできます。

クラスが一体となっての初の行事になりますので、子どもの日常の団結力を高めることもできるでしょう。

こどもの日の出し物、制作、あそびのアイデア

具体的には子どものひにはどのような出し物があるのでしょうか?

保育のヒントになりそうなアイディアをまとめてみます。

こいのぼり作り

月齢に合わせて様々な制作が可能です。

0歳〜2歳くらいまでの子どもであれば、こいのぼりを形どった用紙の上にシールや毛糸などを使って鱗に見立てた制作が適しています。

カラフルな◯シールなどで、子どもごとに個性が光ります。

3歳〜5歳はこいのぼりの絵を書いたり、ハサミでこいのぼりの形を切ったりするのも良いでしょう。

また、年長児クラスでは大きなこいのぼりを制作することも良い経験です。

こいのぼりの形に形どった大きな真っ白な布に、全員の手形を鱗に見立ててスタンプし、実際に空に掲げるなどすることで、子どもたちの達成感と一体感が生み出されます。

大きな空を自分たちのオリジナルのこいのぼりが泳ぐ姿は子どもたちにとってかけがえのない経験になります。

兜作り

0歳〜2歳は保育士が用意した兜に色付けをしたり、シールで模様付けをすると良いでしょう。

3歳〜5歳は自分で折り紙のように画用紙や新聞紙で兜を折ることができます。

少し大きめに折ることで、自分自身でもかぶれる大きさになります。

現代では武運はあまり祈りませんが、兜を身につけ、強くたくましく生きていく将来を生きていく願いを込めましょう。

紙芝居

紙芝居はこどもたちの大好きな遊びの一つです。

行事の意味を知ったり、楽しみ方を知ったり、知的好奇心を呼び起こします。

おすすめの紙芝居は次のような紙芝居です。

・げんきがでるよかしわもち

・こいのぼりさんありがとう

・まいごのこいのぼり

絵本の読み聞かせ

紙芝居同様に絵本の読み聞かせもおすすめです。

こいのぼりや子どもの日にちなんだ絵本を読み聞かせることで、行事への理解や楽しみ方、意味にふれていきます。

子どもたちへ子どものひのおすすめの本は次のような絵本です。

・ワニぼうのこいのぼり

・ちいさなこいのぼりのぼうけん

・とらのこさんきょうだいかえうたかえうたこいのぼり

ペープサート

少し準備に余裕がある場合には、ペープサートをみんなで作って簡単な劇を作ってもらい、発表していくのもおすすめ!

ペープサートとは、平面人形のひとつで、日本で生まれ日本で育った「ウチワ型紙人形劇」のことを言います。

2枚の紙に人形画(登場人物)を描いて、中心に竹串をはさみ、貼り合わせて、まわりをウチワ型に切り抜いて作ります。

竹串を持ち、表裏二面をクルックルッと返して操作します。

絵本や紙芝居で紹介した物語を実際に演じてみるのも良いです。

こいのぼりのダンス

クラスで一体感を持てるものとして、ダンスを踊ってみるのも楽しいです。

ダンスは五感を刺激し、発達にも大変有効ですが、何よりも楽しめることが一番です。

こいのぼりの歌や、こどもの日をテーマにした歌をダンスにしたものが、ネット動画などにもたくさんありあます。

振り付けを覚えて、一緒に踊ってみると良いでしょう。

色々な方法でこどもの日の意味や由来を伝えよう!

こどもの日は昔から男児の無病息災を願い、健やかな成長を見守る日です。

現在では男の子、女の子どちらにとっても大切な日となっていますが、親が子の健やかな成長を願う由来は変わりません。

「愛情を受け取る」ことは子どもにとって大切なことです。

保育士としては、制作や遊びを通じて、こどもの日の意味を伝え、子どもと親を繋ぐ大切な日になるように工夫しましょう。

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