保育園の餅つき大会のねらいや注意すべきポイントは?
2020/11/19
年末になると開かれるイベント、それが餅つき大会です。
保育園だけでなく地域などでも開催されることもある日本の伝統行事でもある餅つき大会。
ですが、最近では電動の餅つき機なども普及し、なかなか伝統的な餅つきを知ることもありません。
では、子どもたちに伝統を伝える餅つき大会はどのように開催したら良いのでしょうか?
今回は、楽しいお餅つき大会開催を開くためにぜひチェックしていただきたいことを詳しくご紹介します。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
餅つき大会ってどんな行事?由来は?
そもそも餅つきはお祝いごとの際に行われる日本の伝統行事の一つです。
古くは縄文時代に遡り、平安時代ごろからお祝いごとの行事になりました。
特に元旦は「年神様」と呼ばれる神様が鏡餅に宿ると考えられており、神様への感謝のいを表し、力を宿った餅から活力をいただくとされています。
保育園で餅つき大会を行うねらいとは?
餅つき大会では様々なねらいを持つことができます。
主に餅つき大会でねらいとされる項目は下記の通りです。
屋外で遊ぶきっかけづくり
室内遊びが増えてしまう季節に、屋外で体をしっかり動かして遊ぶことができる
協調性を学ぶ
声を合わせて「せーの」と掛け声をかけたり、同じ作業をすることで協調性を養うことができる
五感を養う
つきたての餅の柔らかさはもちろん、杵や臼の感覚、音など日常では触れることのない道具などに接し、五感を養うことができる
伝統行事を学ぶ
日本の伝統行事であるお正月のお祝い準備を通し、伝統行事に対しての興味関心を学ぶ
お米について学ぶ
餅の原料である米について学ぶことで、コメの成り立ちや生産者への感謝などを学ぶ
保育園で餅つき大会を行うのに適した時期は?
餅つきは通常お正月準備のため、通常年末に行われますが、その他の季節行事などとも重なりやすい時期なので、お正月前後に近い都合の良い日であれば問題ありません。
目安としては、一般的には「末広がりの8」とされる『12月28日』が最適とされています。
反対に、餅つき大会をやってはいけない日は『29日(二重苦)』や『31日(一夜限り・葬式)』と不吉なことを連想させる日は避けると良いとされています。
また、年始などに行うこともありますが、『4(し=死)』『9(く=苦)』の数字が付く日は餅つき行事に適しません。
餅つき大会に向けて用意するものや前日の準備
実際に餅つき大会を開催するときに、保育園ではどのような準備が必要になるのでしょうか。
ここからは保育園での餅つき大会について必要な準備や流れについて解説します。
用意するもの
餅つきには様々な道具が必要です。
下記に一覧にまとめましたので、当日困ることのないように十分な準備をしましょう。
餅米を蒸す際に利用。大きめのものが良い
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道具
臼
木製と石製いずれでもOK
杵
子ども用、大人用両方揃えておくと良い
蒸し器
小さめの鍋
臼の中の水の出し入れに使用し、柄杓代わりに使う
布巾
臼の中の水分を拭き取るのに利用
バケツ
臼用、手洗い用などに利用するため、最低2つ以上
ビニールシート
屋外で使用するため汚れを防ぐ
木べら
作り立ての餅を扱うために利用
ポット
お湯が必要な際にあると便利
その他
食器やザル、臼や杵を洗うためのたわしなど
食材
餅米
その他
きなこやあんこなど餅の味付けになるものなど
前日に行う準備
餅つき大会に向けての準備は早めに行うことができますが、食材の準備だけは前日に行うことになります。
中でも忘れてはならないのが、餅米の準備です。
餅米は前日に研ぎ、新米なら6〜8時間、古米なら丸1日浸漬させておきます。
保育園での餅つき大会当日の流れ
臼や杵のセッティングをし、餅つき大会の始まりです。
最初は熱々の蒸し立ての餅米を臼に入れます。
餅米が冷めてしまうとうまく餅にならないため、最初は大人がつくようにしましょう。
また、餅をつくときは歌を歌いながらつかせても、順番を待つ子やまだ杵が持てない子にとっても楽しい餅つき大会になります。
餅つきにぴったりな歌は「ぺったんぺったんおもちつき♪」などです。
●ぺったんぺったんおもちつき♪
歌に合わせて、上手に餅を作るよりも楽しく、安全な餅つき大会を楽しんでください。
餅つき大会で保育士が注意すべき3つのポイントとは?
餅つき大会は大変楽しいイベントです。
ですが、子どもたちの気持ちも昂り、保育士はいつも以上に気をつけなければならないことが増えます。
ここからは、餅つき大会で保育士が注意するべきポイントを3つ紹介します。
1、臼や杵でのケガに注意する
臼や杵は大変重くケガをしやすいです。
杵を扱う際には特に注意が必要です。
子ども用と言っても重たいので振り回すことはできないと思いますが、うっかり落としてしまい足元の怪我になる可能性もあります。
必ず保育士がそばについて取り扱うようにしましょう。
また、つきたての餅は大変熱く、ヤケドの危険もあります。
適温まで冷めていることを確認し、子どもたちの安全を守りましょう。
2、子どもが餅をのどに詰まらせないように注意する
餅はノドにつまりやすく、毎年のように高齢者を含む死亡事故があります。
つきたての餅をついつい頬張って食べてしまうことのないように、食べやすい大きさにカットしてあげましょう。
また、「よく噛んで飲み込む」ということについても餅つき大会の前に約束事として伝えておきましょう。
3、食中毒に注意する
冬場はノロウイルスなどウイルス性の疾患が流行る時期です。
調理前やお餅を食べる前はしっかりと手を洗うなど餅つき大会で食中毒が発生しないように注意喚起が必要です。
手洗いやうがいなどを事前に行うなど、徹底した衛生管理を行います。
みんなで作ったお餅を食べてお正月を迎えよう!
餅つき大会は、家庭では日常的に行うものではありません。
そのため、保育園などで行う餅つき大会には子どもたちにとって特別な思い出になるに違いありません。
保育士にとっては準備が大変な一面もありますが、餅つき大会は伝統を伝えると共に、お祝いの気持ちや作物への感謝など様々なねらいを伝えられる絶好の機会でもあります。
楽しくお正月を迎えられるよう、しっかり準備して臨んでください。
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保育の知識
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年末になると開かれるイベント、それが餅つき大会です。
保育園だけでなく地域などでも開催されることもある日本の伝統行事でもある餅つき大会。
ですが、最近では電動の餅つき機なども普及し、なかなか伝統的な餅つきを知ることもありません。
では、子どもたちに伝統を伝える餅つき大会はどのように開催したら良いのでしょうか?
今回は、楽しいお餅つき大会開催を開くためにぜひチェックしていただきたいことを詳しくご紹介します。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
餅つき大会ってどんな行事?由来は?
そもそも餅つきはお祝いごとの際に行われる日本の伝統行事の一つです。
古くは縄文時代に遡り、平安時代ごろからお祝いごとの行事になりました。
特に元旦は「年神様」と呼ばれる神様が鏡餅に宿ると考えられており、神様への感謝のいを表し、力を宿った餅から活力をいただくとされています。
保育園で餅つき大会を行うねらいとは?
餅つき大会では様々なねらいを持つことができます。
主に餅つき大会でねらいとされる項目は下記の通りです。
屋外で遊ぶきっかけづくり |
室内遊びが増えてしまう季節に、屋外で体をしっかり動かして遊ぶことができる |
協調性を学ぶ |
声を合わせて「せーの」と掛け声をかけたり、同じ作業をすることで協調性を養うことができる |
五感を養う |
つきたての餅の柔らかさはもちろん、杵や臼の感覚、音など日常では触れることのない道具などに接し、五感を養うことができる |
伝統行事を学ぶ |
日本の伝統行事であるお正月のお祝い準備を通し、伝統行事に対しての興味関心を学ぶ |
お米について学ぶ |
餅の原料である米について学ぶことで、コメの成り立ちや生産者への感謝などを学ぶ |
保育園で餅つき大会を行うのに適した時期は?
餅つきは通常お正月準備のため、通常年末に行われますが、その他の季節行事などとも重なりやすい時期なので、お正月前後に近い都合の良い日であれば問題ありません。
目安としては、一般的には「末広がりの8」とされる『12月28日』が最適とされています。
反対に、餅つき大会をやってはいけない日は『29日(二重苦)』や『31日(一夜限り・葬式)』と不吉なことを連想させる日は避けると良いとされています。
また、年始などに行うこともありますが、『4(し=死)』『9(く=苦)』の数字が付く日は餅つき行事に適しません。
餅つき大会に向けて用意するものや前日の準備
実際に餅つき大会を開催するときに、保育園ではどのような準備が必要になるのでしょうか。
ここからは保育園での餅つき大会について必要な準備や流れについて解説します。
用意するもの
餅つきには様々な道具が必要です。
下記に一覧にまとめましたので、当日困ることのないように十分な準備をしましょう。
餅米を蒸す際に利用。大きめのものが良い
道具 |
臼 |
木製と石製いずれでもOK |
杵 |
子ども用、大人用両方揃えておくと良い |
|
蒸し器 |
||
小さめの鍋 |
臼の中の水の出し入れに使用し、柄杓代わりに使う |
|
布巾 |
臼の中の水分を拭き取るのに利用 |
|
バケツ |
臼用、手洗い用などに利用するため、最低2つ以上 |
|
ビニールシート |
屋外で使用するため汚れを防ぐ |
|
木べら |
作り立ての餅を扱うために利用 |
|
ポット |
お湯が必要な際にあると便利 |
|
その他 |
食器やザル、臼や杵を洗うためのたわしなど |
|
食材 |
餅米 |
|
その他 |
きなこやあんこなど餅の味付けになるものなど |
前日に行う準備
餅つき大会に向けての準備は早めに行うことができますが、食材の準備だけは前日に行うことになります。
中でも忘れてはならないのが、餅米の準備です。
餅米は前日に研ぎ、新米なら6〜8時間、古米なら丸1日浸漬させておきます。
保育園での餅つき大会当日の流れ
臼や杵のセッティングをし、餅つき大会の始まりです。
最初は熱々の蒸し立ての餅米を臼に入れます。
餅米が冷めてしまうとうまく餅にならないため、最初は大人がつくようにしましょう。
また、餅をつくときは歌を歌いながらつかせても、順番を待つ子やまだ杵が持てない子にとっても楽しい餅つき大会になります。
餅つきにぴったりな歌は「ぺったんぺったんおもちつき♪」などです。
●ぺったんぺったんおもちつき♪
歌に合わせて、上手に餅を作るよりも楽しく、安全な餅つき大会を楽しんでください。
餅つき大会で保育士が注意すべき3つのポイントとは?
餅つき大会は大変楽しいイベントです。
ですが、子どもたちの気持ちも昂り、保育士はいつも以上に気をつけなければならないことが増えます。
ここからは、餅つき大会で保育士が注意するべきポイントを3つ紹介します。
1、臼や杵でのケガに注意する
臼や杵は大変重くケガをしやすいです。
杵を扱う際には特に注意が必要です。
子ども用と言っても重たいので振り回すことはできないと思いますが、うっかり落としてしまい足元の怪我になる可能性もあります。
必ず保育士がそばについて取り扱うようにしましょう。
また、つきたての餅は大変熱く、ヤケドの危険もあります。
適温まで冷めていることを確認し、子どもたちの安全を守りましょう。
2、子どもが餅をのどに詰まらせないように注意する
餅はノドにつまりやすく、毎年のように高齢者を含む死亡事故があります。
つきたての餅をついつい頬張って食べてしまうことのないように、食べやすい大きさにカットしてあげましょう。
また、「よく噛んで飲み込む」ということについても餅つき大会の前に約束事として伝えておきましょう。
3、食中毒に注意する
冬場はノロウイルスなどウイルス性の疾患が流行る時期です。
調理前やお餅を食べる前はしっかりと手を洗うなど餅つき大会で食中毒が発生しないように注意喚起が必要です。
手洗いやうがいなどを事前に行うなど、徹底した衛生管理を行います。
みんなで作ったお餅を食べてお正月を迎えよう!
餅つき大会は、家庭では日常的に行うものではありません。
そのため、保育園などで行う餅つき大会には子どもたちにとって特別な思い出になるに違いありません。
保育士にとっては準備が大変な一面もありますが、餅つき大会は伝統を伝えると共に、お祝いの気持ちや作物への感謝など様々なねらいを伝えられる絶好の機会でもあります。
楽しくお正月を迎えられるよう、しっかり準備して臨んでください。