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【保育士のキャリアに関する実態調査】 園長の仕事に就きたいと考えている保育士は、わずか16.1% 「責任が重く自分には無理だと思う...」

2022/10/14
ニュースリリース

 〜約半数が、キャリアにおける具体的な目標を設定できていない実態〜 

 

 子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ(https://konnect-labo.jp/)」を運営する株式会社明日香(本社:東京都文京区、代表取締役:萩野 吉俗、https://www.g-asuka.co.jp/index.htm)は、現役保育士106名を対象に、保育士のキャリアに関する意識調査を実施いたしましたので、お知らせいたします。

 

■調査サマリー

 

■調査概要

調査概要:保育士のキャリアに関する意識調査

調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査

調査期間:2022年10月5日〜同年10月6日

有効回答:現役保育士106名

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

 

≪利用条件≫

1 情報の出典元として「子ねくとラボ」の名前を明記してください。

2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。

URL:https://konnect-labo.jp/

 

■保育士から見た園長の仕事に対するイメージ、84.0%が「責任が大きい」と回答

 「Q1.あなたは、園長の仕事に対して、どのようなイメージを持っていますか。(複数回答)」(n=106)と質問したところ、「責任が大きい」が84.0%、「マネジメント力が求められる」が50.9%、「保育士歴が長い人が就く」が49.1%という回答となりました。

・責任が大きい:84.0%

・マネジメント力が求められる:50.9%

・保育士歴が長い人が就く:49.1%

・子どもとの関わりが少ない:37.7%

・給与が高い:32.1%

・何をやっているのかわからない:12.3%

・憧れの存在:7.5%

・その他:0.9%

 ー43歳:一族経営、歴代同一家族でやっている

・特にない:1.9%

・わからない/答えられない:0.9%

 

■園長の仕事に就きたいと考える保育士は、わずか16.1%

 「Q2.あなたは、園長の仕事に就きたいと思っていますか。」(n=106)と質問したところ、「あまりそう思わない」が29.2%、「全くそう思わない」が51.9%という回答となりました。

・非常にそう思う:8.6%

・ややそう思う:7.5%

・あまりそう思わない:29.2%

・全くそう思わない:51.9%

・わからない/答えられない:2.8%

 

■園長の仕事に就きたくない理由、「責任が重く自分には無理だと思うから」が7割以上で最多

 Q2で「あまりそう思わない」「全くそう思わない」と回答した方に、「Q3.園長の仕事に就きたいと思っていない理由を教えてください。(複数回答)」(n=86)と質問したところ、「責任が重く自分には無理だと思うから」が73.3%、「管理業務に興味がないから」が52.3%、「子どもたちとの関わりが少なくなってしまうから」が46.5%という回答となりました。

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・責任が重く自分には無理だと思うから:73.3%

・管理業務に興味がないから:52.3%

・子どもたちとの関わりが少なくなってしまうから:46.5%

・人間関係に疲れそうだから:32.6%

・園長の仕事になっても給与がほとんど変わらないから:10.5%

・園長の仕事が何をやっているのかわからないから:7.0%

・どうやったら園長になれるのか見当がつかないから:5.8%

・その他:2.3%

 ー25歳:プライベートがなくなりそうだから

・答えられない:2.3%

 

■70.7%の保育士が「理想となる保育士」や「尊敬する先輩」の存在あり

 「Q4.あなたには、理想となる保育士や尊敬する先輩がいますか。」(n=106)と質問したところ、「はい」が70.7%、「いいえ」が20.8%という回答となりました。

・はい:70.7%

・いいえ:20.8%

・わからない/答えられない:8.5%

 

■約7割が将来なりたい「保育士像」あり

 「Q5.あなたは、ご自身が将来なりたい「保育士像」を思い描くことができていますか。」(n=106)と質問したところ、「非常にできている」が18.0%、「ややできている」が50.0%という回答となりました。

””

・非常にできている:18.0%

・ややできている:50.0%

・あまりできていない:22.6%

・全くできていない:8.5%

・わからない/答えられない:0.9%

 

■将来「子どもの発達、気持ちに寄り添える保育士」になりたいと86.1%が回答

 Q5で「非常にできている」「ややできている」と回答した方に、「Q6.どのような「保育士像」を思い描いていますか。(複数回答)」(n=72)と質問したところ、「子どもの発達、気持ちに寄り添える保育士」が86.1%、「保護者からの信頼が厚い保育士」が70.8%、「子どもの自発性を育てられる保育士」が68.1%という回答となりました。

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・子どもの発達、気持ちに寄り添える保育士:86.1%

・保護者からの信頼が厚い保育士:70.8%

・子どもの自発性を育てられる保育士:68.1%

・子どもと本気で遊べる保育士:55.6%

・常に向上心を持っている保育士:55.6%

・仕事だけでなくプライベートも充実している保育士:54.2%

・後輩を育てられる保育士:52.8%

・保育以外のことも責任を持って取り組める保育士:47.2%

・その他:1.4%

 ー31歳:母のような保育士

・答えられない:0.0%

 

■他にも「常に子どものことを考え、職員のことも考える自園の園長のような人」や「発想力豊かでユニークな保育をできる保育士」などを思い描く声も

 Q6で「答えられない」以外を回答した方に、「Q7.Q6以外に、思い描いている「保育士像」があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=72)と質問したところ、「常に子どものことを考え、職員のことも考える自園の園長のような人」や「発想力豊かでユニークな保育をできる保育士」など46の回答を得ることができました。

 

<自由回答・一部抜粋>

・27歳:常に子どものことを考え、職員のことも考える自園の園長のような人。

・40歳:同僚から慕われる保育士、発想力豊かでユニークな保育をできる保育士。

・37歳:子どもの気持ちにより添って、子どもがのびのびと成長できる手助けができる保育士。

・23歳:子ども一人一人に丁寧に関わりながらも、全体をまとめられる保育士。

・30歳:保護者からの信頼も厚く、また子どもと楽しく遊んでいることはもちろんのこと自分自身も楽しみ輝いている保育士。

・29歳:感受性豊かで、子どもと同じ目線で経験を共有できる保育士。

・31歳:現代に合った保育をする。子どもが子どもらしく本来の姿で過ごせるような環境を作る。

 

■一方、約半数が「キャリアにおける具体的な目標」を設定できていない実態

 「Q8.あなたは保育士として、キャリアにおける具体的な目標を設定できていますか。」(n=106)と質問したところ、「非常にできている」が9.4%、「ややできている」が41.5%という回答となりました。

・非常にできている:9.4%

・ややできている:41.5%

・あまりできていない:36.8%

・全くできていない:10.4%

・わからない/答えられない:1.9%

 

■キャリア目標として「20年後までに園長の職に就く」や「フリーとして保育全般に関わった仕事をする」などを設定している保育士も

 Q8で「非常にできている」「ややできている」と回答した方に、「Q9.保育士の仕事において、どのような目標を設定しているか、教えてください。(自由回答)」(n=54)と質問したところ、「20年後までに園長の職に就く」や「フリーとして保育全般に関わった仕事をする」など44の回答を得ることができました。

 

<自由回答・一部抜粋>

・37歳:20年後までに園長の職に就くか、園を自分で経営する。

・56歳:フリーとして保育全般に関わった仕事をする。手作りの良さを後輩にも伝えて行きたい。

・31歳:子ども、保護者共に信頼関係をしっかりと築き、保育園自体も風通しの良い環境をつくること。

・41歳:仕事と子育ての両立。今は育児短時間勤務で、こども園になってから5歳の担任をしたことがないので、担任できて、子どもからも保護者からも同僚からも信頼してもらえる仕事ができたなら、私の目標は達成できると思います。

・43歳:業務以外に活かせる資格取得をする。

・27歳:保育士としての成長もですが、立場も上になることで給料も上げて生活水準を上げたい。

・34歳:憧れの先輩のような知識も遊びの引き出しもたくさんある保育士になりたい。

 

■目標設定ができない理由の4割以上が、「普段の業務の中で、具体的な目標を意識することが難しい」と回答

 Q8で「あまりできていない」「全くできていない」と回答した方に、「Q10.仕事における具体的な目標を設定できていない理由として、当てはまるものを全てお答えください。(複数回答)」(n=50)と質問したところ、「普段の業務の中で、具体的な目標を意識することが難しいから」が42.0%、「具体的な目標を考えたことがなかったから」が30.0%、「何を目標におけば良いかわからないから」が30.0%という回答となりました。

・普段の業務の中で、具体的な目標を意識することが難しいから:42.0%

・具体的な目標を考えたことがなかったから:30.0%

・何を目標におけば良いかわからないから:30.0%

・キャリアアップできる機会が少なく期待できないから:28.0%

・現状に満足しているから:22.0%

・人事評価制度がないから:16.0%

・その他:8.0%

 ー33歳:持ち帰らなければ終わらない書類に家事育児で、それどころではない

 ー25歳:今の職場には長く居たくないから

 ー44歳:自分の意欲と人事が合わないから

 ー30歳:業界に将来性を感じないから

・答えられない:10.0%

 

■まとめ

 今回は、現役保育士106名を対象に、保育士のキャリアに関する意識調査を実施しました。

 保育士から見た園長の仕事に対するイメージとして、84.0%が「責任が大きい」と回答しており、園長の仕事に就きたいと考える保育士はわずか16.1%の結果となりました。そこで、園長の仕事に就きたくない理由について伺うと、「責任が重く自分には無理だと思うから」が7割以上で最多でした。

 また、現役保育士の約7割が将来なりたい「保育士像」を持っているものの、約半数がキャリアにおける具体的な目標を設定できていない実態が明らかに。目標設定が出来ない理由には、「普段の業務の中で、具体的な目標を意識することが難しい」という保育園のキャリアシステムの課題が浮き彫りになりました。

 園長や管理職に昇格することだけが、保育士のキャリア形成ではありませんが、保育士として、なりたい保育士像がキャリアには結びついていないことは、保育士という仕事自体の評価制度や給与体系にまだまだ改善の余地があるのかもしれません。保育士として、子どもにとってどうありたいか・保護者にとってどうありたいか・同僚にとってどうありたいか、という理想像があること自体が向上心としてシステムで認められるようになり、それがキャリアに落とし込めるようになることが、キャリア志向の高い保育士の増加と、保育士としての仕事の将来性をも広げるきっかけとなりそうです。

 

■「子ねくとラボ」について





「子ねくとラボ」は、「子ども+Nursery(保育)+Education(教育)・Entertainment(エンターテインメント)+Creation(創造)+Trend(トレンド)」の要素から構成された、子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクトです。子育てや保育に関する「調査レポート」や「ニュース/記事」、また「子ねくとラボ」が提供しているサービスについて発信しております。

 

事業名   :子ねくとラボ

事業責任者 :末廣 剛

URL   :https://konnect-labo.jp/

サービス内容:・選ばれる園づくりコンサルティングサービス

       ・保育施設向け研修&巡回サービス

       ・保育専門実証実験 コーディネートサービス

       ・スタートアップ支援サービス