【雷・ゲリラ豪雨・猛暑などの異常気象多発|保育士に子どもへの対策を調査】4割以上の保育士が実感!5年前と比べ、雷や豪雨を怖がる子どもが「増えた」 具体的な対策は?
〜続く猛暑日、今夏の保育園での対応も明らかに〜
株式会社明日香(本社:東京都文京区、代表取締役:萩野 吉俗、https://www.g-asuka.co.jp/index.htm)が運営する子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ(https://konnect-labo.jp/)」は、勤続年数5年以上の常勤保育士100名を対象に、保育園での雷・豪雨・暑さ対策に関する実態調査を実施しましたので、お知らせいたします。
■調査サマリー
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■調査概要
調査名称:保育園での雷・豪雨・暑さ対策に関する実態調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2024年8月19日〜同年8月21日
有効回答:勤続年数5年以上の常勤保育士100名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
≪利用条件≫
1 情報の出典元として「子ねくとラボ」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。
■保育士の43.0%が、5年前と比べて雷や豪雨などの自然現象を怖がる子どもが「増えた」と実感
「Q1.あなたの保育園では、5年前と比べて雷や豪雨などの自然現象を怖がる子どもが増えたと感じますか。」(n=100)と質問したところ、「非常に感じる」が19.0%、「やや感じる」が24.0%という回答となりました。
・非常に感じる:19.0%
・やや感じる:24.0%
・あまり感じない:43.0%
・全く感じない:11.0%
・わからない/答えられない:3.0%
■雷や豪雨などの自然現象を怖がる子どもへの対策、「遊びや会話などを通じて恐怖を和らげる」「自然現象について学ぶ機会を増やす」など
「Q2.雷や豪雨などの自然現象を怖がる子どもに対して、5年前と現在とでは具体的にどのように対策を行いましたか。(複数回答)」(n=100)と質問したところ、「遊びや会話などを通じて恐怖を和らげるようにした」が31.0%、「日頃から自然現象について学ぶ機会を増やした」が26.0%という回答となりました。
・遊びや会話などを通じて恐怖を和らげるようにした:31.0%
・日頃から自然現象について学ぶ機会を増やした:26.0%
・絵本や映像教材を使用して馴染めるようにした:25.0%
・安全な場所に避難させるようにした:25.0%
・音や光に対する対策を強化した:16.0%
・その他:1.0%
ー42歳:気持ちを受け止め、寄り添い、安心できる言葉をかける
・特別な対策は行っていない:22.0%
・わからない/答えられない:3.0%
■「緊急時にお楽しみ会を開く」や「対策を年齢に合わせて伝える」などの対策も
Q2で「特別な対策は行っていない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q3.Q2で回答したもの以外で、雷や豪雨などの自然現象を怖がる子どもに対して、5年前から変更した対策があれば教えてください。(自由回答)」(n=75)と質問したところ、「緊急時にお楽しみ会を開く」や「対策を年齢に合わせて伝える」など51の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・38歳:緊急時にお楽しみ会を開く。
・47歳:怖いことは、みんな同じと説明した。
・39歳:避難訓練の内容を考え直し、どのように避難したら身を守れるのかを伝えた。
・30歳:対策を年齢に合わせて伝える。
・51歳:絵本等で知らせる、守るから大丈夫等安心できる言葉掛けをする。
・50歳:窓がない部屋に移動させるよう努める。
・47歳:雷や豪雨が増えたので、保育室から一緒に見たり、絵本や紙芝居などでしらせたりしている。
■約8割が、子どもたちへの暑さ対策に「変化があった」と回答
「Q4.2024年4月より運用が始まった「熱中症特別警戒アラート」や続く猛暑などの影響を踏まえ、保育士として、暑さに対する子どもたちへの対応に変化はありましたか。」(n=100)と質問したところ、「ある」が77.0%、「ない」が18.0%という回答となりました。
・ある:77.0%
・ない:18.0%
・わからない/答えられない:5.0%
■暑さ対策の変更点、「水分補給をこまめに行うようにした」が87.0%で最多
Q4で「ある」と回答した方に、「Q5.厳しい夏の暑さについて、5年前と現在とでは具体的にどのように対応を変更しましたか。(複数回答)」(n=77)と質問したところ、「水分補給をこまめに行うようにした」が87.0%、「室内での遊びを増やすようにした」が64.9%、「冷房の使用頻度を増やすようにした」が61.0%という回答となりました。
・水分補給をこまめに行うようにした:87.0%
・室内での遊びを増やすようにした:64.9%
・冷房の使用頻度を増やすようにした:61.0%
・おたよりの配布などで、暑さ対策を保護者に呼びかけた:40.3%
・イラストや写真を交えて暑さの危険を子どもたちに教えるようにした:31.2%
・夏季用の軽装を取り入れるようにした:10.4%
・その他:9.1%
ー40歳:熱中症指数計を夏の間、戸外に出る時は使用する
ー32歳:暑さ指数を確認するようにした
ー39歳:水遊びもアラートが出ている時にはやらない。バス通園者には、日陰や暑さ対策グッズの使用をお願いした
ー36歳:エアコンを設置した
ー51歳:春の時期から外遊びを増やして、徐々に暑さに慣れられるようにした
ー42歳:熱中症アラートの計測機器を導入
ー42歳:気温等を計る機械の導入
・わからない/答えられない:0.0%
■雷や豪雨、暑さなどへの子どもたちの反応を観察する際に注意している点、「子どもたちの表情や態度の変化を観察」「子どもたちの身体的な反応を確認」など
「Q6.過去5年間の経験を踏まえ、雷や豪雨、暑さなどの自然現象に対する子どもたちの反応を観察する際に、特に注意している点は何ですか。(複数回答)」(n=100)と質問したところ、「子どもたちの表情や態度の変化を観察する」が71.0%、「子どもたちの身体的な反応(汗、震え、呼吸など)を確認する」が67.0%、「子どもたちの食欲や睡眠パターンの変化を確認する」が31.0%という回答となりました。
・子どもたちの表情や態度の変化を観察する:71.0%
・子どもたちの身体的な反応(汗、震え、呼吸など)を確認する:67.0%
・子どもたちの食欲や睡眠パターンの変化を確認する:31.0%
・保護者からの情報やフィードバックを活用する:22.0%
・その他:2.0%
ー42歳:不安にならないように安心させる
・わからない/答えられない:6.0%
■51.0%の保育園が、自然現象に対する子どもの不安を和らげるために、今後対策を取り入れていく予定あり
「Q7.あなたの保育園では自然現象に対する子どもの不安を和らげるために、今後対策を取り入れていく予定はありますか。」(n=100)と質問したところ、「ある」が51.0%、「ない」が19.0%という回答となりました。
・ある:51.0%
・ない:19.0%
・わからない/答えられない:30.0%
■保育士個人として、自然現象に対する子どもの不安を和らげるために取り組みたい対策、第1位「子どもが安心できるような言葉かけや対応方法を心がける」
「Q8.保育士個人として、自然現象に対する子どもの不安を和らげるために、自覚を持って取り組んでいきたいと思う対策があれば教えてください。(複数回答)」(n=100)と質問したところ、「子どもが安心できるような言葉かけや対応方法を心がける」が59.0%、「保護者と連携し情報を共有する」が47.0%、「発達に有効な室内の遊びや活動を増やす」が39.0%という回答となりました。
・子どもが安心できるような言葉かけや対応方法を心がける:59.0%
・保護者と連携し情報を共有する:47.0%
・発達に有効な室内の遊びや活動を増やす:39.0%
・保育士の研修や勉強会に参加する:33.0%
・新しい絵本や教材を使って教える:32.0%
・子どもが日常的に気候や環境に触れられる機会を増やす:30.0%
・その他:1.0%
ー42歳:気持ちを受け止め、寄り添い、安心できるように言葉をかける
・特にない:5.0%
・わからない/答えられない:3.0%
■「大人が落ち着いて対応していることで子供たちが安心する」や「身の安全を守るための行動を伝えていく」などの声も
Q8で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q9.Q8で回答したもの以外で、自然現象に対する子どもの不安を和らげるために、今後取り入れたいと思う対策があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=92)と質問したところ、「大人が落ち着いて対応していることで子供たちが安心する」や「身の安全を守るためにはどのような行動をすると良いかを伝えていく」など55の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・59歳:自然現象が子供にもわかりやすい絵本を読んであげたい。
・38歳:クーリングタイムを設けて、水分補給する時間を設定する。
・70歳:大人が落ち着いて対応していることで子供たちが安心する。
・39歳:身の安全を守るためにはどのような行動をすると良いかを伝えていく。
・30歳:声掛けを丁寧に。子どもたちに寄り添った保育を。
・32歳:事前予防をしておく。
・62歳:職員間で、意識共有していく。
■まとめ
今回は、勤続年数5年以上の常勤保育士100名を対象に、保育園での雷・豪雨・暑さ対策に関する実態調査を実施しました。
まず、保育士の43.0%が、5年前に比べて雷や豪雨などの自然現象を怖がる子どもが「増えた」と感じており、そのような子どもへの対策として、「遊びや会話などを通じて恐怖を和らげるようにした」(31.0%)、「日頃から自然現象について学ぶ機会を増やした」(26.0%)などに取り組んでいることが分かりました。また、子どもたちへの暑さ対策について、約8割が「変化があった」と回答しており、具体的な変更点としては、「水分補給をこまめに行うようにした」が87.0%で最多となっています。さらに、雷や豪雨、暑さなどへの子どもたちの反応を観察する際に注意している点では、「子どもたちの表情や態度の変化を観察する」(71.0%)や「子どもたちの身体的な反応(汗、震え、呼吸など)を確認する」(67.0%)などが挙げられました。最後に、51.0%の保育園が、自然現象に対する子どもの不安を和らげるため、今後さらに対策を取り入れる予定があり、保育士個人としても取り組みたい対策では、「子どもが安心できるような言葉かけや対応方法を心がける」(59.0%)が最も多くの支持を得ました。
今回の調査では、自然現象に対する子どもたちの不安を和らげるための保育士の取り組みとその姿勢が明らかになりました。気候変動の影響で豪雨や猛暑が増える中、保育士の多くは、子どもたちの不安に寄り添う対策に意識を向けています。いかなる状況でも子どもたちが安心して過ごせる保育環境は、保護者にとっても心強い拠り所となるはずです。このような保育者の取り組みによって子育ての不安が解消され、少子化抑止にも少なからず影響していくのではないでしょうか。
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