高まる保育士のSDGsへの意識 86.0%の現役保育士が「SDGsに関する取り組みを行っている施設・団体に就職したい」と回答 〜「保育園でもできることがあると思う」や「未来を作るのは子供」のなど声〜
子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ」を運営する株式会社明日香(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:萩野 吉俗)は、現役保育士86人を対象に、「保育の現場におけるSDGsへの取り組み」に関する実態調査を実施しましたのでお知らせいたします。
調査概要
調査概要:「保育の現場におけるSDGsへの取り組み」に関する実態調査
調査方法:インターネット調査
期間 :2020年12月11日~2020年12月16日
有効回答:現役保育士86人
■地域貢献や環境保全など、SDGsに取り組む保育園は約半数
「Q1.あなたが勤める保育園では地域貢献や環境保全などSDGsに関係する取り組みを行っていますか?」(n=86)と質問したところ、「はい」が52.3%という回答となりました。
・はい:52.3%
・いいえ:27.9%
・わからない:19.8%
■保育園のSDGsへの取り組みとして、「古紙回収やバザー」や「給食の残りを出さないようにする」などの声
Q1で「はい」と回答した方に、「Q2.取り組みの内容について具体的に教えてください。」(n=28)と質問したところ、「古紙回収やバザーを行っている」や「給食の残りを出さないようにする」など28の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・48歳:古紙回収・地域側溝掃除・地域の祭りへの参加。
・45歳:古紙回収やバザーを行っている。
・55歳:ゴミの分別・プラスチック製の削減。
・53歳:給食の残りを出さないようにする。
・59歳:17の目標を15年間で達成する。
■SDGsに取り組む保育園のうち、「SDGsについて学ぶ機会がある」保育園は約9割
Q1で「はい」と回答した方に、「Q3.あなたが勤める保育園では、SDGsに関して学ぶ機会(研修・勉強会など)はありますか?」(n=45)と質問したところ、「はい」が88.9%という回答となりました。
・はい:88.9%
・いいえ:8.9%
・わからない:2.2%
■現役保育士の76.7%が「保育の現場でSDGsに取り組みたい」と回答
「Q4.あなたは保育の現場でSDGs目標に取り組みたいと思いますか?」(n=86)と質問したところ、「とても思う」が30.2%、「思う」が46.5%という回答となりました。
・とても思う:30.2%
・思う:46.5%
・既に取り組んでいる:7.0%
・あまり思わない:4.7%
・思わない:2.3%
・わからない:9.3%
■保育園で取り組みたいSDGs項目、最も多かったのは「質の高い教育をみんなに」で59.1%
Q4で「とても思う」「思う」と回答した方に、「Q5.取り組みたい項目を教えてください。(複数回答)」(n=66)と質問したところ、「質の高い教育をみんなに」が59.1%、「人々に保健と福祉を」が57.6%、「貧困をなくす」が43.9%という回答となりました。
・質の高い教育をみんなに:59.1%
・人々に保健と福祉を:57.6%
・貧困をなくす:43.9%
・住み続けられるまちづくりを:39.4%
・平和と公正をすべての人に:39.4%
・安全な水とトイレを世界中に:36.4%
・働きがいも経済成長も:36.4%
・ジェンダー平等を実現しよう:34.8%
・飢餓をゼロに:33.3%
・海の豊かさを守ろう:31.8%
・人や国の不平等をなくそう:30.3%
・陸の豊かさも守ろう:30.3%
・気候変動に具体的な対策を:28.8%
・エネルギーをみんなに、そしてクリーンに:27.3%
・つくる責任つかう責任:27.3%
・産業と技術革新の基盤をつくろう:16.7%
・パートナーシップで目標を達成しよう:16.7%
・わからない:0.0%
■保育士の89.5%が「社会的な取り組みを行うべき」と回答
「Q6.保育園では環境問題や地域貢献など社会的な取り組みを行うべきだと思いますか?」(n=86)と質問したところ、「とても思う」が45.3%、「思う」が44.2%という回答となりました。
・とても思う:45.3%
・思う:44.2%
・あまり思わない:9.3%
・思わない:0.0%
・答えたくない:1.2%
■保育園で社会的な取り組みを行いたい理由として、「保育園でもできることがあると思うから」や「未来を作るのは子供だから」などの声
Q6で「とても思う」「思う」と回答した方に、「Q7.その理由を具体的に教えてください。(自由回答)」(n=58)と質問したところ、「保育園でもできることがあると思うから」や「小さい頃からの心の教育が大きくなった時に繋がるから。未来を作るのは子供だから」など58の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・48歳:小さい頃からの心の教育が大きくなった時に繋がるから。未来を作るのは子供だから。
・33歳:保育園でもできることがあると思うから。
・50歳:将来を担う子どもと一緒に共に考え、共に経験しながら社会貢献に繋がるといいと思う。
・35歳:子どもたちにそういう生き方を見せていきたいから。
・35歳:地域から意識を変えれば、各家庭にも意識が届くと思うから。
・43歳:みんなで取り組む課題だと思うので。
・35歳:子どもに早いうちから身に付けさせたい。
■86.0%が「SDGsに関する取り組みを行っている施設・団体に就職したい」と回答
「Q8.あなたはSDGsに関する取り組みを行っている施設・団体に就職したいと思いますか?」(n=86)と質問したところ、「とても思う」が39.5%、「思う」が46.5%という回答となりました。
・とても思う:39.5%
・思う:46.5%
・あまり思わない:10.5%
・思わない:0.0%
・答えたくない:3.5%
■まとめ
今回、現役保育士を対象に「保育の現場におけるSDGsの取り組み」に関する実態調査を実施しました。調査によると、現在52.3%の保育園がSGDsに関係する取り組みを行っていることわかり、具体的には「古紙回収・地域側溝掃除・地域の祭りへの参加」や「古紙回収やバザー」など、保育の現場にもSDGsの動きが浸透していることが明らかになりました。
また、保育士のSDGsへの意識としては、現役保育士の約9割が「社会的な取り組みを行うべき」と回答しており、さらに全体の86.0%が「SDGsに関する取り組みを行っている施設・団体に就職したい」と回答するなど、多くの保育士がSDGsへの取り組みに興味/関心を持っていることも判明しました。
保育園や保育士たちの間でも、徐々にSDGsが浸透してきており、今後ますます普及していくことが予測されます。また保育士たちから「子どもたちにそういう生き方を見せていきたい」や「小さい頃からの心の教育が大きくなった時に繋がる」などの声もあるように、保育園がSDGsに取り組むことで子供や社会に与える影響も大きく、これは非常に望ましいことです。今後の教育現場や保育現場における、SDGsへの取り組みには注目です。