子育てママの52.3%が、「感染症対策」よりも 「保育」を優先して欲しいと回答 〜保育士に求めること「少しでも子どもの思い出に残ることをしてほしい」等、 明日香「新型コロナウイルス禍での保育士に求める項目調査」を実施〜
株式会社明日香(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:萩野 吉俗)は、保育園児を子どもにもつ母親104名を対象に、「新型コロナウイルス禍での保育士に求める項目調査」を実施いたしましたので、お知らせいたします。
■調査概要
調査概要:新型コロナウイルス禍での保育士に求める項目調査
調査期間:2020年10月16日〜10月19日
調査方法:インターネット調査
有効回答:保育園児を子どもにもつ母親104名
■71.1%の保護者が新型コロナの影響で、「保育に求めることが変化した」と回答
「Q1.新型コロナウイルスの影響により、保育現場に求めることに変化はありましたか。」(n=104)と質問したところ、「変化がある」が71.1%という回答になりました。
・ある:71.1%
・ない:22.4%
・わからない:6.5%
■保育現場に求めるものとして「衛生管理」や「感染リスクの少ない行事」などの声
Q1で「ある」と回答した方に、「Q2.変化したことを具体的に教えてください。」(n=60)と質問したところ、「消毒の徹底こまめな連絡」や、「行事がほぼ無くなってしまったので、代替のリスクの少ない行事を行ってほしい」など60の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・37歳:衛生管理をしてほしい。
・39歳:消毒の徹底こまめな連絡。
・34歳:感染対策をちゃんとできているのか不安になる。
・39歳:行事がほぼ無くなってしまったので、代替のリスクの少ない行事を行ってほしい。
・36歳:送り迎えの仕方。
■52.3%の保護者が「感染対策よりも保育を優先してほしい」と回答
「Q3.保育現場では現在、ソーシャルディスタンスの確保やマスクの着用など感染症対策が行われています。一方で、マスクにより保育士の表情が分からず、子どもの成長が促されないという意見もあります。あなたは保育園に対し、あえて選ぶとしたら、感染症対策と保育、どちらを優先して欲しいと思いますか。」(n=104)と質問したところ、「保育を優先する」が15.9%、36「やや保育を優先する」が36.4%という回答になりました。
・保育を優先する:15.9%
・やや保育を優先する:36.4%
・やや感染症対策を優先する:23.4%
・感染症対策を優先する:20.6%
・どちらでもない:3.7%
■保育優先の理由は「幼少期の教育は重要だと考えるから」や「感染症はいつものことだから取り立てる必要なし」という声も
Q3で「保育を優先する」「やや保育を優先する」と回答した方に「Q4.その理由を教えて下さい。」(n=40)と質問したところ、「幼児期に形成される人としての土台づくりはとても重要だと考えているため」や、「感染症はコロナ以外もこれまでもあったものだから取り立てて厳重に運用変更しなくてもいい」など40の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・30歳:幼児期に形成される人としての土台づくりはとても重要だと考えているため、できる限りで構わないので保育を優先して欲しいと考えています。
・36歳:子供の今の年齢で発達に必要な育児ができないなら感染症対策はほどほどでよいと思うから。
・32歳:感染症はコロナ以外もこれまでもあったものだから取り立てて厳重に運用変更しなくてもいい。
・36歳:保育園ではどうやっても接触や三密を避けられないので、マスクをしてもしなくても、感染のリスクは同じではないかと思う。
・34歳:そこまで感染をおそれていないから。
■感染対策優先の理由は「感染拡大による休園への恐れ」や「保護者や勤め先への影響波及」を恐れる声も
Q3で「感染症対策を優先する」「やや感染症対策を優先する」と回答した方に「Q5.その理由を教えて下さい。」(n=37)と質問したところ、「感染が広げれば、預けることさえできなくなる。」や、「園内で集団感染してしまうと、影響は保護者やその会社などにまで及ぶので、感染症対策を優先せざるを得ないと思う」など37の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・35歳:園内で集団感染してしまうと、影響は保護者やその会社などにまで及ぶので、感染症対策を優先せざるを得ないと思う。
・34歳:祖母が一緒に住んでるので、家にコロナを持ち込むこと不安だから。
・39歳:感染が広げれば、預けることさえできなくなる。
・35歳:感染の方が心配なので。たぶんコロナ対策も何年も同じ様に厳重で行わないと思うので、ワクチンがない今の間だけでもなるべく感染を抑えることにした方がいいと思う。
・36歳:なによりも今はコロナ対策が1番重要だから
■子どもが通う保育園の満足度、84.1%の保護者が「満足」と回答
「Q6.あなたの子どもが通う保育園や働く保育士に対する満足度を教えてください。」(n=104)と質問したところ、「とても満足している」が26.2%、「満足している」が57.9%という回答になりました。
・とても満足している:26.2%
・満足している:57.9%
・少し不満である:11.2%
・不満である:4.7%
・答えたくない:0.0%
■保育に満足している理由、「できる限りのことをやってくれている」「少しでも体調が悪いと報告してくれる」という声
Q6で「とても満足している」「満足している」と回答した方に、「Q7.具体的に満足している内容や保育士とのエピソードを教えて下さい。」(n=62)と質問したところ、「できる限りのことをやってくれている」や、「少しでも体調が悪いと報告してくれる」など62の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・37歳:徹底的に衛生管理をしてくれる。
・35歳:少しでも体調が悪いと報告してくれる。
・35歳:できることはすべてやっていると思うので。
・32歳:その日の様子を細かく教えてくれる。
・31歳:子どものことをよく観察して見てくれ、症状もこまめに確認してくれている。
■保育に不満をもつ理由、「担任とのコミュニケーションが取りづらい」「いつも疲れた顔をしている」という声
Q6で「少し不満である」「不満である」と回答した方に、「Q8.具体的に不満な内容や保育士の対応について教えて下さい。」(n=14)と質問したところ、「担任とのコミュニケーションが取りづらい」や、「いつも疲れた顔をしている」など14の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・38歳:行事を工夫して開催してほしい。周辺の保育園と足並みを揃えてほしい
・39歳:いつも疲れた顔をしている
・35歳:消毒などもやってもらえるとありがたい。
・34歳:情報の共有が出来てない
・32歳:担任とのコミュニケーションが取りづらい。
■保育士に、より力をいれて取り組んでほしいこと 「遊びの充実」「園内行事の充実」など、遊びの機会を求める声多数
「Q9.保育士に向け、より力をいれて取り組んでほしいことを教えて下さい。(複数回答)」(n=104)と質問したところ、「日々の遊びの充実」が37.4%で最多、次いで「季節の遊びや園内行事の充実」が35.5%、「連絡ノートの記載」が34.6%という回答を得ることができました。
・日々の遊びの充実:37.4%
・季節の遊びや園内行事の充実:35.5%
・連絡ノートの記載:34.6%
・保護者参加の行事:29.9%
・感染症対策:28.0%
・園内での事故防止:25.2%
・送り迎えの際のやり取り:24.3%
・子どもの健康への留意:23.4%
・お受験対策:13.1%
・特になし:12.1%
■その他に保育園に求めること、「連絡ノートのIT化」「少しでも思い出に残ることをしてほしい」という声
「Q10.Q9で回答したこと以外で取り組んでほしいことを自由に教えてください。」(n=59)と質問したところ、「連絡ノートのIT化」や、「子供にたくさんの制約が今はあるので少しでも思い出に残ることをしてほしい」など59の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・39歳:連絡ノートのIT化。
・38歳:写真の掲載をもっと多く。
・34歳:子供にたくさんの制約が今はあるので少しでも思い出に残ることをしてほしい。
・38歳:市内の認可保育園で、ある程度の教育方針を揃えてほしい。
・30歳:管理職等が保育士を多く確保する等人員を増やすことで先生の負担を減らして欲しい。そのほうが先生に余裕ができて子どもに丁寧にかかわれるようになるし、子どもの変化や成長に気付きやすい。
■まとめ
本調査では、保育園児を子どもにもつ女性を対象に新型コロナウイルス禍での保育園に求める項目に関する調査を行いました。
「保育園に対し、あえて選ぶとしたら、感染症対策と保育、どちらを優先して欲しいか」という質問には、「保育」を優先する母親が半数以上いることが明らかに。理由として、「幼少期の教育は重要だと考えるから」や「感染症はいつものことだから取り立てる必要なし」などの声が印象的な結果になりました。
また、保育園に力を入れてほしいものとして「日々の遊びの充実」や、「行事を増やして欲しい」など、例年よりもコロナウイルスの影響で制約があることから、少しでも子どもが楽しめる機会創出を保育園に求めていることがわかりました。
一方で、44.0%の母親が「保育よりも感染対策を優先してほしい」と回答しており、理由として「休園の恐れ」や「保護者や勤め先への影響波及」を懸念する声もありました。
発育のために重要な幼児期の保育と、健康被害から守る感染症対策。どちらも重要なことと捉えながら保育現場で奮闘する保育士の苦悩は継続することでしょう。「連絡ノートのデジタル化」を望む声もあったように、保育現場は小さなことからでも保育におけるニューノーマルを創出し、保育士と保護者の綿密なコミュニケーションの中で、子どもが健やかに発育できる環境整備が求められています。