保育士の転職・復職時の面接は何が聞かれる?面接対策ガイド!
2020/12/08
保育士の面接を受けたいと思っているのですが、面接が苦手で悩んでいます。
昔から緊張しやすいのと、何を聞かれるのかドキドキしてしまって、うまく話せません。
面接で上手に答えられるようになるコツなどはあるのでしょうか?
確かに面接は緊張しますよね。1対1の場合もあれば、3対1など、採用側が複数いる時もあります。
「審査されている」と思うと、誰でも緊張するものです。
ですが、面接はあくまで「あなたが保育士としてどういう人なのか」を聞きたいと思っている場です。
私がどういう保育士か?ということですか…難しいですね。
はい。逆に言えば、どういう保育士なのかということが予め準備できていれば、面接は怖くはありません。
それは具体的にどういう質問でわかる、などポイントがあるのですか?
はい。もちろん一概には言えませんが、ある程度の型はあります。
ここからは、面接で見られるポイントや必ず聞かれる質問について具体的にお話ししますね。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
面接で見られているポイントとは!?
採用する側が面接で見極めたいと考えているポイントは、大きく次の2点と考えてください。
・人柄
・保育士としてのスキル
えっ2点だけなんですか?
端的に言えば、そうです。ですが、この人柄とスキルを見るために、様々な質問があると考えてください。
例えばどういうことですか?
そうですね。それでは実際に面接で聞かれる質問から、面接官がなぜその質問をしているのかについて具体的に解説します。
お願いします。
面接で必ず聞かれる質問と回答のポイント
面接には質問の意図があります。相手の意図を事前に把握しておくことで、面接時に少し変わった質問の仕方をされたとしても、焦ることなく答えることができるようになります。
なぜこの保育園に転職を希望するのか?
この質問はあなたの保育士としての考え方を聞きたいという意図の質問です。
考え方というのは、その人のこれまでの経験から生れます。
これまでの保育の経験や理想とする保育への思いというのは、保育士としてのスキルを測ることもできますし、人柄も出ます。
なぜこの保育園があなたの理想の職場なのかを伝えることで、これまで経験し培ってきたスキルや子どもたちへの思いを表現しましょう。
なぜ前の職場を退職したのか?(転職の場合)
転職理由は人それぞれではありますが、例えば「主任を目指していたが、ポストに空きがなく、新設の保育園に転職を希望した」など、ご自身のキャリアアップの方向がよくわかる理由などであれば、スキルに対する向上心も見えますし、この質問に関連したこれまでの経歴についての質問が追加で出てくるでしょう。
一方で、ネガティブな部分もありますが「人間関係が悪くて」などの場合、どんな努力をしようとしたのか、そしてそれが希望する保育園であれば希望の環境を整えてあげられるものなのかどうか、ということについて採否を判断する材料になります。
また、配偶者の転勤やご家庭との両立のためであれば、条件面で今後の働く環境について合致するかどうかを判断する材料になります。
なぜ今復職しようと思ったのか?(復職の場合)
以前に何かしらの理由で保育士から離れていた前提があるため、状況がどのように変化したのか、ということを確認したい質問です。
例えば、「家庭との両立ができない」という理由で退職していた場合、「子どもに手がかからなくなった」などの理由があるかと思います。
家庭と仕事のバランスについて、どのような条件であれば働けるのかなどを明確に答えましょう。
また、保育士の仕事が嫌になってやめてしまった場合でも、他の職業を経験した上で、改めめて保育士として仕事をしたいと感じているのであれば、保育士の仕事の魅力に気がついたことを伝えると良いです。
加えて、他の職種を経験したからこそ保育士として活かせることをアピールするとより好印象です。
例えば、保育士を退職後接客の仕事をしていたとすると、コミュニケーション能力の向上や保護者対応などを柔軟に対応できることなどです。
なぜ保育士になったのか?
「そもそもなぜ保育士になったのか」というのは、お人柄が確認できる質問のため、多くの保育園で聞かれることがあります。
保育士のほとんどの方が「子どもが好き」という理由で保育士になっているかと思います。そのため、「子どもが好き」という回答だけではあなたのお人柄は伝わりにくいと考えてください。
ではどのようにすれば、伝わるのでしょうか。
それは、「なぜ子どもが好きなのか」というもう一歩踏み込んだ回答です。
具体的には下記のようなエピソードを含めることで、お人柄もよく伝わるでしょう。
「高校生の時の職業体験で、保育園の子どもと遊ぶ経験が心から楽しめた」
「歳の離れた弟妹がいて、面倒を見ることが楽しかった」
保育士の採用にとって、「人柄」は大切な項目の一つです。
常に初心を忘れないためにも、あなたがなぜ保育士の仕事をしたかったのか明確にすると、モチベーションも上がると思います。
最後に何か質問はないか?
意外に困るのがこの「何か質問はありますか?」という質問です。
「相手に興味があれば、質問したいことがあるはず」ということを考えると、質問がないということは、採用されたい保育園に興味がないように取られてしまうのではないか、と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。
緊張しやすい面接中に質問を考えることはまず難しいと捉え、事前に準備しておくことが無難です。
質問はホームページや求人内容をよく確認してみましょう。
それでもどうしても質問がない場合、してはいけない答えは「特にありません」です。
あなたが興味を持っているにも関わらず、質問がないのは、採用する保育園側の説明が十分だったということになります。
下記のような回答が一般的に無難とされています。
「ホームページの内容や今日のご説明で気になっていたことを全てお聞かせいただけたので、私からの質問は特にございません。」
相手への気遣いや自分が誤解されないように注意しましょう。
面接でよく聞かれる質問と回答のポイント
先ほどは必ず聞かれる質問と回答のポイントでしたが、ここからはよく聞かれる質問についてご紹介します。準備はしっかりしておいたほうが、どんな質問にも緊張せずに対応できるので、しっかり備えておきましょう。
自分の長所と短所
保育士の採用にとって人柄は重要です。
保育の現場においてもそうですし、職員室の他の先生の雰囲気に合うかどうかも大切です。
そもそも長所や短所に良い悪いなどの正解はありません。
自分を客観的に分析できていて、短所についてはどのようにカバーしていこうとしているのかが分かれば良いのです。
その上で、合う合わないを判断するための材料と考えてください。
「こういったら気に入られやすいから」と例文にとらわれることなく、自己分析をしっかり行なっていることが大切です。
自己PR
自己PRはついつい自分を大きく見せるために、大げさにお話をしてしまう方も多いようですね。
しかし、あまり風呂敷を広げすぎると、話に矛盾が出ます。
自己PRは自己分析を通じて客観的且つ具体的に伝えることで矛盾を取り除くことができ、相手にも伝わりやすくなります。
例えば、「忍耐力」であることがあなたのアピールポイントであるとします。
単に「私は忍耐力があります」というだけでは、その真意が伝わりません。
「私は子どもたちの挑戦を最後まで見守り続ける忍耐力があります。以前の職場では、製作がうまくできず癇癪を起こしてしまう子どももいたのですが、一人ひとりに合ったやり方を提案したり、作り上げるための目標を作ったり、少しの成長を褒めたりなどの試行錯誤をし、子どもの力で最後までやり遂げるのを見守り続けました。時間になって区切りをつけたり手助けをすることも必要ですが、可能な限り子どもたちの力でやり遂げるまで待ち、子どもの達成感を感じさせることを大切にしています」
このように前職での経験やエピソードをまじえると、あなたの考える忍耐力が保育の現場でどのように生かされているのかわかりやすく伝わるようになります。
特技や資格
出来るだけ保育に関連した特技や資格をアピールしましょう。
この質問は保育現場で活躍してもらうためのスキルの確認をしています。
例えば「ピアノが得意」「リトミック講師資格を取得している」などは、保育園にとって歓迎したいスキルです。
最近では英語教育に力を入れている保育園もあります。
留学経験のある方は英語力などのアピールも特技の一つです。
自分がその保育園に入った後、どのようなスキルが活かせるのかを特技として答えていきましょう。
保育士として心がけていること
保育士として、どのような考え方があるのかは保育園で働く上で大切なことです。
「ただ預かれば良い」と思っている人はいないと思いますが、心がけていることはそれぞれ異なると思います。
・子どもの自己肯定感を育てたい
・子どもの情緒の発達を最優先にしたい
・子どもの安全を最優先に安心して保護者に預けてもらえる園にしたい
・子どもの小学校生活を考えて、自立した生活習慣を整えたい
どれも正解はありませんし、不正解もありません。
あなたがどのような信念を持った保育士かを知りたい、そして採用する保育園と方向性として合致しているかどうかが知りたいということです。
自己分析の一つとして、考えをまとめておくと良いでしょう。
経験や経歴
これまでの保育の経験やスキルを伺いたい質問です。
それと同時に、話を簡潔にわかりやすくできるかも見られていると考えても良いです。
ご自分の経歴を話されるとき、ついつい長くなったり、話が飛んだりする方は実はとても多いです。
逆に簡潔にわかりやすく、まとまった話し方ができる人はかなり好印象になりますし、保護者対応などを考えてもぜひ採用したいと感じるでしょう。
経験や経歴は練習すれば、誰でも簡潔に話すことはできます。
一度紙に書き出し、鏡の前で練習してみましょう。
口に出すだけでも自分が何を言っているのか見直すきっかけになります。
この保育園で貢献できる事、やりたい事、採用される保育園で働くことをどれだけイメージできているかがわかる質問です。
採用の志望度が高ければ、多くの場合どんなことをやりたいのかなど、ホームページや求人票をみていると自然にイメージできるものです。
採用する側からすると、具体的イメージがあることで志望度などがよりわかることになるでしょう。
ホームページや求人票をしっかり確認し、自分の過去の経験がどのように役に立ち、どのような役割を果たせるのかをイメージし、伝えましょう。
ケース別で聞かれる質問と回答のポイント
ここからは少し、ケース別の質問と回答のポイントに分けてご紹介します。
なぜ複数回転職をしたのか?
何度も転職をしている人の場合、「また気に入らないことがあれば辞めるのではないか?」という疑問を少なからず持たれているということを認識しましょう。
採用を感がている保育園は、多くの場合「できるだけ長く働いてほしい」と考えています。
そのため、複数の転職がある保育士に対して少しネガティブな印象があるのは正直なところです。
過去は変更できませんので、転職の理由やどういった思いで保育園を選んできたのかということを筋の通った形で話せるようにしてください。
なぜ異業種から保育士への転職をしようと思ったのか?
保育士という仕事は、子どもの成長を促す尊い仕事であり、保育園で働く先生は皆仕事に対して誇りを感じています。
安易に「資格を持っていたから」といった保育士と一緒に仕事はしたくありません。なぜ異業種から保育士なのか、異業種での経験がどのように保育士として活かせるのかということを明確に答えることが大切です。
なぜ今保育士になろうと思ったのか?(30代以降で保育士資格を新しく取得した場合)
保育士の多くは保育士養成学校を卒業し、保育士として活躍しています。
ただ、最近ではペーパー試験によって保育士資格を取得する方も増えてきました。なぜ保育士になろうと思ったのか、なぜわざわざ資格をとってまで保育士として働きたいのか、ということについて回答してください。
これまでの経験や資格取得の経緯から、人柄が表れるため、非常に多くされる質問の一つです。
面接では服装や表情、振る舞いも大切!
いかがでしたでしょうか。保育士の面接でよく聞かれる質問について対策はできそうでしょうか?
はい。まずはどの項目を答えるにも自己分析が大切そうだなと感じました。
自分がどうして保育士になって、何ができて、何が強みなのか、その根本があるだけで、面接で緊張してもあたふたしそうにないなって思いました。
そうですね。まずは自己分析から。いい気づきです!そして、もう一つ大切なことがあります。
何ですか?
面接での印象です。人は見た目が9割という言葉が流行りましたが、面接での見た目の印象はとても大切です。
具体的には以下の項目を振り返ってみてください。
・服装や髪型に清潔感があるかどうか
・振る舞いは社会人として適切であるかどうか
・話し方は子どもっぽく語尾が伸びたりしていないかどうか
・表情は明るくにこやかかどうか
緊張すると表情がにこやかにできないのですが…
確かにそうですね。
でも、面接官も緊張して表情が硬いのか、最初から笑顔がないのかということはわかっていると思いますよ(笑)
リラックスした笑顔でなくても、誠実に対応しようとしている姿を見せることで普段の明るさを想像してくれるでしょう。
そうだと嬉しいです!話す内容だけでなく印象も大切ですね。ありがとうございました!
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保育士Q&A
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保育士の面接を受けたいと思っているのですが、面接が苦手で悩んでいます。
昔から緊張しやすいのと、何を聞かれるのかドキドキしてしまって、うまく話せません。
面接で上手に答えられるようになるコツなどはあるのでしょうか?
確かに面接は緊張しますよね。1対1の場合もあれば、3対1など、採用側が複数いる時もあります。
「審査されている」と思うと、誰でも緊張するものです。
ですが、面接はあくまで「あなたが保育士としてどういう人なのか」を聞きたいと思っている場です。
私がどういう保育士か?ということですか…難しいですね。
はい。逆に言えば、どういう保育士なのかということが予め準備できていれば、面接は怖くはありません。
それは具体的にどういう質問でわかる、などポイントがあるのですか?
はい。もちろん一概には言えませんが、ある程度の型はあります。
ここからは、面接で見られるポイントや必ず聞かれる質問について具体的にお話ししますね。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
面接で見られているポイントとは!?
採用する側が面接で見極めたいと考えているポイントは、大きく次の2点と考えてください。
・人柄
・保育士としてのスキル
えっ2点だけなんですか?
端的に言えば、そうです。ですが、この人柄とスキルを見るために、様々な質問があると考えてください。
例えばどういうことですか?
そうですね。それでは実際に面接で聞かれる質問から、面接官がなぜその質問をしているのかについて具体的に解説します。
お願いします。
面接で必ず聞かれる質問と回答のポイント
面接には質問の意図があります。相手の意図を事前に把握しておくことで、面接時に少し変わった質問の仕方をされたとしても、焦ることなく答えることができるようになります。
なぜこの保育園に転職を希望するのか?
この質問はあなたの保育士としての考え方を聞きたいという意図の質問です。
考え方というのは、その人のこれまでの経験から生れます。
これまでの保育の経験や理想とする保育への思いというのは、保育士としてのスキルを測ることもできますし、人柄も出ます。
なぜこの保育園があなたの理想の職場なのかを伝えることで、これまで経験し培ってきたスキルや子どもたちへの思いを表現しましょう。
なぜ前の職場を退職したのか?(転職の場合)
転職理由は人それぞれではありますが、例えば「主任を目指していたが、ポストに空きがなく、新設の保育園に転職を希望した」など、ご自身のキャリアアップの方向がよくわかる理由などであれば、スキルに対する向上心も見えますし、この質問に関連したこれまでの経歴についての質問が追加で出てくるでしょう。
一方で、ネガティブな部分もありますが「人間関係が悪くて」などの場合、どんな努力をしようとしたのか、そしてそれが希望する保育園であれば希望の環境を整えてあげられるものなのかどうか、ということについて採否を判断する材料になります。
また、配偶者の転勤やご家庭との両立のためであれば、条件面で今後の働く環境について合致するかどうかを判断する材料になります。
なぜ今復職しようと思ったのか?(復職の場合)
以前に何かしらの理由で保育士から離れていた前提があるため、状況がどのように変化したのか、ということを確認したい質問です。
例えば、「家庭との両立ができない」という理由で退職していた場合、「子どもに手がかからなくなった」などの理由があるかと思います。
家庭と仕事のバランスについて、どのような条件であれば働けるのかなどを明確に答えましょう。
また、保育士の仕事が嫌になってやめてしまった場合でも、他の職業を経験した上で、改めめて保育士として仕事をしたいと感じているのであれば、保育士の仕事の魅力に気がついたことを伝えると良いです。
加えて、他の職種を経験したからこそ保育士として活かせることをアピールするとより好印象です。
例えば、保育士を退職後接客の仕事をしていたとすると、コミュニケーション能力の向上や保護者対応などを柔軟に対応できることなどです。
なぜ保育士になったのか?
「そもそもなぜ保育士になったのか」というのは、お人柄が確認できる質問のため、多くの保育園で聞かれることがあります。
保育士のほとんどの方が「子どもが好き」という理由で保育士になっているかと思います。そのため、「子どもが好き」という回答だけではあなたのお人柄は伝わりにくいと考えてください。
ではどのようにすれば、伝わるのでしょうか。
それは、「なぜ子どもが好きなのか」というもう一歩踏み込んだ回答です。
具体的には下記のようなエピソードを含めることで、お人柄もよく伝わるでしょう。
「高校生の時の職業体験で、保育園の子どもと遊ぶ経験が心から楽しめた」
「歳の離れた弟妹がいて、面倒を見ることが楽しかった」
保育士の採用にとって、「人柄」は大切な項目の一つです。
常に初心を忘れないためにも、あなたがなぜ保育士の仕事をしたかったのか明確にすると、モチベーションも上がると思います。
最後に何か質問はないか?
意外に困るのがこの「何か質問はありますか?」という質問です。
「相手に興味があれば、質問したいことがあるはず」ということを考えると、質問がないということは、採用されたい保育園に興味がないように取られてしまうのではないか、と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。
緊張しやすい面接中に質問を考えることはまず難しいと捉え、事前に準備しておくことが無難です。
質問はホームページや求人内容をよく確認してみましょう。
それでもどうしても質問がない場合、してはいけない答えは「特にありません」です。
あなたが興味を持っているにも関わらず、質問がないのは、採用する保育園側の説明が十分だったということになります。
下記のような回答が一般的に無難とされています。
「ホームページの内容や今日のご説明で気になっていたことを全てお聞かせいただけたので、私からの質問は特にございません。」
相手への気遣いや自分が誤解されないように注意しましょう。
面接でよく聞かれる質問と回答のポイント
先ほどは必ず聞かれる質問と回答のポイントでしたが、ここからはよく聞かれる質問についてご紹介します。準備はしっかりしておいたほうが、どんな質問にも緊張せずに対応できるので、しっかり備えておきましょう。
自分の長所と短所
保育士の採用にとって人柄は重要です。
保育の現場においてもそうですし、職員室の他の先生の雰囲気に合うかどうかも大切です。
そもそも長所や短所に良い悪いなどの正解はありません。
自分を客観的に分析できていて、短所についてはどのようにカバーしていこうとしているのかが分かれば良いのです。
その上で、合う合わないを判断するための材料と考えてください。
「こういったら気に入られやすいから」と例文にとらわれることなく、自己分析をしっかり行なっていることが大切です。
自己PR
自己PRはついつい自分を大きく見せるために、大げさにお話をしてしまう方も多いようですね。
しかし、あまり風呂敷を広げすぎると、話に矛盾が出ます。
自己PRは自己分析を通じて客観的且つ具体的に伝えることで矛盾を取り除くことができ、相手にも伝わりやすくなります。
例えば、「忍耐力」であることがあなたのアピールポイントであるとします。
単に「私は忍耐力があります」というだけでは、その真意が伝わりません。
「私は子どもたちの挑戦を最後まで見守り続ける忍耐力があります。以前の職場では、製作がうまくできず癇癪を起こしてしまう子どももいたのですが、一人ひとりに合ったやり方を提案したり、作り上げるための目標を作ったり、少しの成長を褒めたりなどの試行錯誤をし、子どもの力で最後までやり遂げるのを見守り続けました。時間になって区切りをつけたり手助けをすることも必要ですが、可能な限り子どもたちの力でやり遂げるまで待ち、子どもの達成感を感じさせることを大切にしています」
このように前職での経験やエピソードをまじえると、あなたの考える忍耐力が保育の現場でどのように生かされているのかわかりやすく伝わるようになります。
特技や資格
出来るだけ保育に関連した特技や資格をアピールしましょう。
この質問は保育現場で活躍してもらうためのスキルの確認をしています。
例えば「ピアノが得意」「リトミック講師資格を取得している」などは、保育園にとって歓迎したいスキルです。
最近では英語教育に力を入れている保育園もあります。
留学経験のある方は英語力などのアピールも特技の一つです。
自分がその保育園に入った後、どのようなスキルが活かせるのかを特技として答えていきましょう。
保育士として心がけていること
保育士として、どのような考え方があるのかは保育園で働く上で大切なことです。
「ただ預かれば良い」と思っている人はいないと思いますが、心がけていることはそれぞれ異なると思います。
・子どもの自己肯定感を育てたい
・子どもの情緒の発達を最優先にしたい
・子どもの安全を最優先に安心して保護者に預けてもらえる園にしたい
・子どもの小学校生活を考えて、自立した生活習慣を整えたい
どれも正解はありませんし、不正解もありません。
あなたがどのような信念を持った保育士かを知りたい、そして採用する保育園と方向性として合致しているかどうかが知りたいということです。
自己分析の一つとして、考えをまとめておくと良いでしょう。
経験や経歴
これまでの保育の経験やスキルを伺いたい質問です。
それと同時に、話を簡潔にわかりやすくできるかも見られていると考えても良いです。
ご自分の経歴を話されるとき、ついつい長くなったり、話が飛んだりする方は実はとても多いです。
逆に簡潔にわかりやすく、まとまった話し方ができる人はかなり好印象になりますし、保護者対応などを考えてもぜひ採用したいと感じるでしょう。
経験や経歴は練習すれば、誰でも簡潔に話すことはできます。
一度紙に書き出し、鏡の前で練習してみましょう。
口に出すだけでも自分が何を言っているのか見直すきっかけになります。
この保育園で貢献できる事、やりたい事、採用される保育園で働くことをどれだけイメージできているかがわかる質問です。
採用の志望度が高ければ、多くの場合どんなことをやりたいのかなど、ホームページや求人票をみていると自然にイメージできるものです。
採用する側からすると、具体的イメージがあることで志望度などがよりわかることになるでしょう。
ホームページや求人票をしっかり確認し、自分の過去の経験がどのように役に立ち、どのような役割を果たせるのかをイメージし、伝えましょう。
ケース別で聞かれる質問と回答のポイント
ここからは少し、ケース別の質問と回答のポイントに分けてご紹介します。
なぜ複数回転職をしたのか?
何度も転職をしている人の場合、「また気に入らないことがあれば辞めるのではないか?」という疑問を少なからず持たれているということを認識しましょう。
採用を感がている保育園は、多くの場合「できるだけ長く働いてほしい」と考えています。
そのため、複数の転職がある保育士に対して少しネガティブな印象があるのは正直なところです。
過去は変更できませんので、転職の理由やどういった思いで保育園を選んできたのかということを筋の通った形で話せるようにしてください。
なぜ異業種から保育士への転職をしようと思ったのか?
保育士という仕事は、子どもの成長を促す尊い仕事であり、保育園で働く先生は皆仕事に対して誇りを感じています。
安易に「資格を持っていたから」といった保育士と一緒に仕事はしたくありません。なぜ異業種から保育士なのか、異業種での経験がどのように保育士として活かせるのかということを明確に答えることが大切です。
なぜ今保育士になろうと思ったのか?(30代以降で保育士資格を新しく取得した場合)
保育士の多くは保育士養成学校を卒業し、保育士として活躍しています。
ただ、最近ではペーパー試験によって保育士資格を取得する方も増えてきました。なぜ保育士になろうと思ったのか、なぜわざわざ資格をとってまで保育士として働きたいのか、ということについて回答してください。
これまでの経験や資格取得の経緯から、人柄が表れるため、非常に多くされる質問の一つです。
面接では服装や表情、振る舞いも大切!
いかがでしたでしょうか。保育士の面接でよく聞かれる質問について対策はできそうでしょうか?
はい。まずはどの項目を答えるにも自己分析が大切そうだなと感じました。
自分がどうして保育士になって、何ができて、何が強みなのか、その根本があるだけで、面接で緊張してもあたふたしそうにないなって思いました。
そうですね。まずは自己分析から。いい気づきです!そして、もう一つ大切なことがあります。
何ですか?
面接での印象です。人は見た目が9割という言葉が流行りましたが、面接での見た目の印象はとても大切です。
具体的には以下の項目を振り返ってみてください。
・服装や髪型に清潔感があるかどうか
・振る舞いは社会人として適切であるかどうか
・話し方は子どもっぽく語尾が伸びたりしていないかどうか
・表情は明るくにこやかかどうか
緊張すると表情がにこやかにできないのですが…
確かにそうですね。
でも、面接官も緊張して表情が硬いのか、最初から笑顔がないのかということはわかっていると思いますよ(笑)
リラックスした笑顔でなくても、誠実に対応しようとしている姿を見せることで普段の明るさを想像してくれるでしょう。
そうだと嬉しいです!話す内容だけでなく印象も大切ですね。ありがとうございました!