子育て支援員とはどんな仕事?資格の取得方法や求人、給料などについて
2020/06/02
保育の仕事に興味をお持ちの方の中には、「子育て支援員」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
保育や子育てを支える仕事だということはなんとなく分かっていても、一体どんな仕事なのか、また、どのようにすれば子育て支援員になれるのか、などは、まだあまり広く知られていません。
そこで今回は、子育て支援員について詳しい仕事内容や、なり方、資格の有無、求人情報の探し方などをご紹介します。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
子育て支援員とは?
子育て支援員とは、平成27年にスタートした「子ども・子育て支援新制度」のもと、保育の仕事や子育て支援に就業する人を増やす目的で創設された、子育て支援の新たな担い手のことです。
子育て支援員になるためには、国が定めた研修を受け、「子育て支援員研修修了証明書」の交付を受ける必要があります。
子育て支援員制度は子育て経験のある主婦を対象としたものとみなされがちですが、子育て支援員研修は子育て経験や保育士資格の有無に関係なく「保育の仕事や子育て支援に携わりたい!」と考えている人すべてが対象の研修です。
「保育の仕事がしたい」という意欲があれば、子育て支援員研修を受けるための特別な条件はなく、誰でも受けることが可能です。
つまり、保育士の資格を取らずとも、「子育て支援員研修修了証明書」をもらうことができれば保育や子育てに関わる仕事に就くことが可能ということになります。
子育て支援員制度が始まった背景には、深刻な保育士の人材不足があります。
共働き家庭の増加傾向に伴い、保育園のニーズは年々高まっていますが、それに対し保育園や保育士の数が足りていないのが現状です。
政府は平成27年度より「子ども・子育て支援新制度」を施行し、定員19人以下の「小規模保育」や、保育者の自宅で行う「家庭的保育」を新しく認可事業とするなどして、保育のサービスを充実させてきていますが、保育現場の働き手の増加がそれに伴っていないことが問題となっていました。
そこで、保育士資格を持っていない方でも就業しやすいようにと、この子育て支援員研修が開始されたのです。
子育て支援員は保育士に準ずる人材として、保育業界からだけでなく社会的にも大きな期待を寄せられています。
女性が子育てをしながら働くことができる社会環境を作るために、とても重要な位置づけの存在であるといえるでしょう。
保育士と何が違うの?
保育士と子育て支援員の大きな違いは国家資格か民間資格かの違いです。
保育士の資格を取得するには、指定の学校を卒業するか、国家資格に合格する必要があります。
一方、子育て支援員は、学歴などにかかわらず各自治体が実施する全国共通の研修を修了することで資格を取得することができます。
そのため、保育士試験よりも資格取得のハードルは低いと言えるでしょう。
実際に保育園などで仕事をする場合には、子どもの保育という点において違いはありませんが、子育て支援員は、いわゆる“保育補助”の仕事をすることが多く、子ども達と散歩や給食の補助、排泄補助などの業務を担うことが一般的です。
保育士のように担任などの業務に就くことはありません。
子育て支援員の仕事内容とは?
子育て支援員の仕事は、主に保育補助の業務が中心になります。
仕事内容は園によっても異なりますが、お散歩に行ったり、食事や排泄の介助、安全な環境作りのための掃除や片付けなどを保育士の補助的に行います。
保育士に比べ保護者対応などは少なめではありますが、登園や降園時にコミュニケーションをとったり、時には相談を持ちかけられることもあります。
子育て経験のある子育て支援員は、その経験を活かしたアドバイスなど、保護者の方からの頼られるケースも多いようです。
子育て支援員は基本的に保育補助の仕事になりますので、保育士だけでは手が届かない、サポートが必要な部分をフォローする立場し、幅広く業務をこなす必要があります。
子育て支援員はどんなところで働けるの?
子育て支援員となることで、どのような仕事に就くことができるのでしょうか。
政府の想定している就業先は以下の通りです。
・放課後児童クラブ(学童保育)の補助員
・乳児院・児童養護施設の補助的職員
・家庭的保育(保育ママ)の保育補助
・小規模保育園の保育者
・一時預かりの保育者
・事業所内保育所の保育者
・ファミリー・サポート・センターの提供会員(援助会員)
・地域子育て支援に関わる職員
このほか、小規模ではない保育園での保育補助の求人に「子育て支援員の方、歓迎!」などの表記がされていることがあります。
上記でご紹介した仕事は、基本的には無資格でも就業はできますが、子育て支援員の認定を受けていることは採用に有利に働きます。
子育て支援員の待遇は?
子育て支援員は研修のみの民間資格で保育施設で働くことができるものの、国家資格を持つ保育士と比べて高いとはいえません。
特に子育て支援員は、保育補助の仕事になりますので、知遇も正職員よりもパートやアルバイトなどの待遇が多いです。
そのため、子育て支援員の収入は資格発足当時は時給1,000円程度をフルタイム換算し、年収が180万円(補助金200万円)と想定されていました。
しかし、政府は子育て支援員は保育士ではないとはいえ、フルタイムで働く人の年収が180万円では保育に携わる人のワーキングプアになりかねないという危機感を持ち、2014年の子ども・子育て会議にて年収を250万円(補助金300万円)にアップさせました。
フルタイムで働く人の年収として250万円が世間一般的に高いとはいえませんが、少なくとも無資格パートタイマーと同等の計算をするのではなく、保育士の正職員との比較から計算されたこの年収には意味があります。
というのも、現在国家資格を持つ保育士の年収や待遇の低さが問題となっており、こちらも政府が引き上げや改善を検討しているとことです。
つまり、今後保育士の待遇改善がなされた後にはなるかもしれませんが、子育て支援員もそれに準ずる形での待遇換算が行われる可能性をがあるということは大きな希望です。
子育て支援員はどんな人におすすめの資格?
子育て支援員になる人は、無資格ながら子どもが好きで、子育てを経験してきた人という人が多い傾向にあります。
子どもがある程度大きくなり、母親としての子育ての経験を活かして働きたいという方は多いと思います。
保育の仕事にこれまで携わっていなかった方の、キャリアの一歩目として子育て支援員の資格を取得し、まずは保育補助として働くという方が多いようです。
「保育の仕事に興味はあるものの、無資格なままでは不安がある…」
「保育の仕事にチャレンジしたいが、保育士資格は難しいそう…」
といった悩みのある方は、まずは挑戦してみると良いのではないでしょうか。
子育て支援員の資格を取得するには?
子育て支援員には、各自治体の開催する子育て支援員研修を受講すればなることができます。
東京都のように無料で研修を受講できる場合もありますが、大阪府などでは有料の場合もあります。
また、受講方法やコース、申し込み方法なども各自治体によって異なりますので、興味のある方は各自治体のホームページにて確認しましょう。
概ね次のようなステップで資格の取得ができます。
表1:子育て支援員資格取得のプロセス
STEP1:研修コースを選ぶ
自治体によって異なるコースを選択
STEP2:研修に申し込む
申し込み方法に従って申し込む
STEP3:研修の受講
指定された会場にて指定時間を受講
STEP4:修了証書の発行
全て受講が完了したら修了証が付与されます。
STEP5:認定
「子育て支援員」として認定され全国で活躍できます。
また、子育て支援員の資格自体は取得すれば全国で活用することが可能です。
子育て支援員はどこで働くかによって研修コースが分かれている
子育て支援員の研修やコースは自治体によっても異なるため、お住まいの地方自治体のHPをご確認ください。
ここでは一例として東京都の場合についてご紹介します。
東京都の子育て支援員の研修は、基本研修と専門研修で構成されています。
基本研修の内容
基本研修は、研修を受講する人すべてが受講する研修です。8科目を8時間前後で受講します。保育に関する基本的な内容から、現代の子どもや子育て家庭の現状、虐待についてなどの社会的な問題についても学びます。
専門研修の内容
専門研修は、選択したコースによって内容や所要時間が異なります。
地域保育コース・地域子育て支援コース・放課後児童コース・社会的養護コースの4つに大きく分かれています。
就業を希望している分野について重点的に学ぶことができるため、短期間で保育や子育て支援の人材としての認定を受けることができるわけです。
それぞれのコースの概要は下記の通りです。
表2:専門研修の各コース名と概要
コース名
地域保育コース
少人数の子供を預かる家庭的保育(保育ママ)や小規模保育事業、事業所内保育を始め、一時預かり事業、企業主導型保育事業などで勤務する方向けのコースです。
地域子育て支援コース
地域子育て支援拠点(地域の身近な場所で気軽に親子の交流や育児相談などができる場所)や利用者支援事業(子育てひろばなどで相談などの支援を行う事業)で勤務する方向けのコースです。
放課後児童コース
学童クラブ(保護者が昼間家庭にいない児童が、放課後に過ごすことができる学校の余裕教室や児童館など)で働く放課後児童支援員の補助者として勤務する方向けのコースです。
社会的養護コース
乳児院や児童養護施設などの社会的な養護を必要とする子供たちが生活する施設で、補助的な支援者として勤務する方向けのコースです。
ー 引用元:東京都「平成30年度東京都子育て支援員研修のご案内」より
子育て支援員は保育士資格がなくても保育に携わりたい人におすすめの資格
保育業界の新たな担い手として期待されている「子育て支援員」についてご紹介しました。
子育て支援員研修は、短期間で保育や子育て支援の知識を身につけられる研修制度です。
求人の要項に記載されていることはまだ少ないものの、これからの活躍が大いに期待されている存在であり、今後は「子育て支援員歓迎!」などの求人情報への記載も増えたり、採用にますます有利に働くことが予想されています。
現在、無資格で保育補助などの仕事に就業しているけどもう少ししっかりと知識を身につけたい方や、子育て経験を生かして仕事をしたい方は、ぜひ子育て支援員研修を受講し、まずは「子育て支援員」としてキャリアの第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
カテゴリ
保育士キャリア
ずっと保育士は、保育のお仕事を始めたい、転職・復職したい方にライフステージにあった保育のお仕事をご紹介したい。そして保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援し続けたい、という想いでサービスを運営しています。
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保育の仕事に興味をお持ちの方の中には、「子育て支援員」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
保育や子育てを支える仕事だということはなんとなく分かっていても、一体どんな仕事なのか、また、どのようにすれば子育て支援員になれるのか、などは、まだあまり広く知られていません。
そこで今回は、子育て支援員について詳しい仕事内容や、なり方、資格の有無、求人情報の探し方などをご紹介します。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
子育て支援員とは?
子育て支援員とは、平成27年にスタートした「子ども・子育て支援新制度」のもと、保育の仕事や子育て支援に就業する人を増やす目的で創設された、子育て支援の新たな担い手のことです。
子育て支援員になるためには、国が定めた研修を受け、「子育て支援員研修修了証明書」の交付を受ける必要があります。
子育て支援員制度は子育て経験のある主婦を対象としたものとみなされがちですが、子育て支援員研修は子育て経験や保育士資格の有無に関係なく「保育の仕事や子育て支援に携わりたい!」と考えている人すべてが対象の研修です。
「保育の仕事がしたい」という意欲があれば、子育て支援員研修を受けるための特別な条件はなく、誰でも受けることが可能です。
つまり、保育士の資格を取らずとも、「子育て支援員研修修了証明書」をもらうことができれば保育や子育てに関わる仕事に就くことが可能ということになります。
子育て支援員制度が始まった背景には、深刻な保育士の人材不足があります。
共働き家庭の増加傾向に伴い、保育園のニーズは年々高まっていますが、それに対し保育園や保育士の数が足りていないのが現状です。
政府は平成27年度より「子ども・子育て支援新制度」を施行し、定員19人以下の「小規模保育」や、保育者の自宅で行う「家庭的保育」を新しく認可事業とするなどして、保育のサービスを充実させてきていますが、保育現場の働き手の増加がそれに伴っていないことが問題となっていました。
そこで、保育士資格を持っていない方でも就業しやすいようにと、この子育て支援員研修が開始されたのです。
子育て支援員は保育士に準ずる人材として、保育業界からだけでなく社会的にも大きな期待を寄せられています。
女性が子育てをしながら働くことができる社会環境を作るために、とても重要な位置づけの存在であるといえるでしょう。
保育士と何が違うの?
保育士と子育て支援員の大きな違いは国家資格か民間資格かの違いです。
保育士の資格を取得するには、指定の学校を卒業するか、国家資格に合格する必要があります。
一方、子育て支援員は、学歴などにかかわらず各自治体が実施する全国共通の研修を修了することで資格を取得することができます。
そのため、保育士試験よりも資格取得のハードルは低いと言えるでしょう。
実際に保育園などで仕事をする場合には、子どもの保育という点において違いはありませんが、子育て支援員は、いわゆる“保育補助”の仕事をすることが多く、子ども達と散歩や給食の補助、排泄補助などの業務を担うことが一般的です。
保育士のように担任などの業務に就くことはありません。
子育て支援員の仕事内容とは?
子育て支援員の仕事は、主に保育補助の業務が中心になります。
仕事内容は園によっても異なりますが、お散歩に行ったり、食事や排泄の介助、安全な環境作りのための掃除や片付けなどを保育士の補助的に行います。
保育士に比べ保護者対応などは少なめではありますが、登園や降園時にコミュニケーションをとったり、時には相談を持ちかけられることもあります。
子育て経験のある子育て支援員は、その経験を活かしたアドバイスなど、保護者の方からの頼られるケースも多いようです。
子育て支援員は基本的に保育補助の仕事になりますので、保育士だけでは手が届かない、サポートが必要な部分をフォローする立場し、幅広く業務をこなす必要があります。
子育て支援員はどんなところで働けるの?
子育て支援員となることで、どのような仕事に就くことができるのでしょうか。
政府の想定している就業先は以下の通りです。
・放課後児童クラブ(学童保育)の補助員
・乳児院・児童養護施設の補助的職員
・家庭的保育(保育ママ)の保育補助
・小規模保育園の保育者
・一時預かりの保育者
・事業所内保育所の保育者
・ファミリー・サポート・センターの提供会員(援助会員)
・地域子育て支援に関わる職員
このほか、小規模ではない保育園での保育補助の求人に「子育て支援員の方、歓迎!」などの表記がされていることがあります。
上記でご紹介した仕事は、基本的には無資格でも就業はできますが、子育て支援員の認定を受けていることは採用に有利に働きます。
子育て支援員の待遇は?
子育て支援員は研修のみの民間資格で保育施設で働くことができるものの、国家資格を持つ保育士と比べて高いとはいえません。
特に子育て支援員は、保育補助の仕事になりますので、知遇も正職員よりもパートやアルバイトなどの待遇が多いです。
そのため、子育て支援員の収入は資格発足当時は時給1,000円程度をフルタイム換算し、年収が180万円(補助金200万円)と想定されていました。
しかし、政府は子育て支援員は保育士ではないとはいえ、フルタイムで働く人の年収が180万円では保育に携わる人のワーキングプアになりかねないという危機感を持ち、2014年の子ども・子育て会議にて年収を250万円(補助金300万円)にアップさせました。
フルタイムで働く人の年収として250万円が世間一般的に高いとはいえませんが、少なくとも無資格パートタイマーと同等の計算をするのではなく、保育士の正職員との比較から計算されたこの年収には意味があります。
というのも、現在国家資格を持つ保育士の年収や待遇の低さが問題となっており、こちらも政府が引き上げや改善を検討しているとことです。
つまり、今後保育士の待遇改善がなされた後にはなるかもしれませんが、子育て支援員もそれに準ずる形での待遇換算が行われる可能性をがあるということは大きな希望です。
子育て支援員はどんな人におすすめの資格?
子育て支援員になる人は、無資格ながら子どもが好きで、子育てを経験してきた人という人が多い傾向にあります。
子どもがある程度大きくなり、母親としての子育ての経験を活かして働きたいという方は多いと思います。
保育の仕事にこれまで携わっていなかった方の、キャリアの一歩目として子育て支援員の資格を取得し、まずは保育補助として働くという方が多いようです。
「保育の仕事に興味はあるものの、無資格なままでは不安がある…」
「保育の仕事にチャレンジしたいが、保育士資格は難しいそう…」
といった悩みのある方は、まずは挑戦してみると良いのではないでしょうか。
子育て支援員の資格を取得するには?
子育て支援員には、各自治体の開催する子育て支援員研修を受講すればなることができます。
東京都のように無料で研修を受講できる場合もありますが、大阪府などでは有料の場合もあります。
また、受講方法やコース、申し込み方法なども各自治体によって異なりますので、興味のある方は各自治体のホームページにて確認しましょう。
概ね次のようなステップで資格の取得ができます。
表1:子育て支援員資格取得のプロセス
STEP1:研修コースを選ぶ |
自治体によって異なるコースを選択 |
STEP2:研修に申し込む |
申し込み方法に従って申し込む |
STEP3:研修の受講 |
指定された会場にて指定時間を受講 |
STEP4:修了証書の発行 |
全て受講が完了したら修了証が付与されます。 |
STEP5:認定 |
「子育て支援員」として認定され全国で活躍できます。 |
また、子育て支援員の資格自体は取得すれば全国で活用することが可能です。
子育て支援員はどこで働くかによって研修コースが分かれている
子育て支援員の研修やコースは自治体によっても異なるため、お住まいの地方自治体のHPをご確認ください。
ここでは一例として東京都の場合についてご紹介します。
東京都の子育て支援員の研修は、基本研修と専門研修で構成されています。
基本研修の内容
基本研修は、研修を受講する人すべてが受講する研修です。8科目を8時間前後で受講します。保育に関する基本的な内容から、現代の子どもや子育て家庭の現状、虐待についてなどの社会的な問題についても学びます。
専門研修の内容
専門研修は、選択したコースによって内容や所要時間が異なります。
地域保育コース・地域子育て支援コース・放課後児童コース・社会的養護コースの4つに大きく分かれています。
就業を希望している分野について重点的に学ぶことができるため、短期間で保育や子育て支援の人材としての認定を受けることができるわけです。
それぞれのコースの概要は下記の通りです。
表2:専門研修の各コース名と概要
コース名 |
|
地域保育コース |
少人数の子供を預かる家庭的保育(保育ママ)や小規模保育事業、事業所内保育を始め、一時預かり事業、企業主導型保育事業などで勤務する方向けのコースです。 |
地域子育て支援コース |
地域子育て支援拠点(地域の身近な場所で気軽に親子の交流や育児相談などができる場所)や利用者支援事業(子育てひろばなどで相談などの支援を行う事業)で勤務する方向けのコースです。 |
放課後児童コース |
学童クラブ(保護者が昼間家庭にいない児童が、放課後に過ごすことができる学校の余裕教室や児童館など)で働く放課後児童支援員の補助者として勤務する方向けのコースです。 |
社会的養護コース |
乳児院や児童養護施設などの社会的な養護を必要とする子供たちが生活する施設で、補助的な支援者として勤務する方向けのコースです。 |
ー 引用元:東京都「平成30年度東京都子育て支援員研修のご案内」より
子育て支援員は保育士資格がなくても保育に携わりたい人におすすめの資格
保育業界の新たな担い手として期待されている「子育て支援員」についてご紹介しました。
子育て支援員研修は、短期間で保育や子育て支援の知識を身につけられる研修制度です。
求人の要項に記載されていることはまだ少ないものの、これからの活躍が大いに期待されている存在であり、今後は「子育て支援員歓迎!」などの求人情報への記載も増えたり、採用にますます有利に働くことが予想されています。
現在、無資格で保育補助などの仕事に就業しているけどもう少ししっかりと知識を身につけたい方や、子育て経験を生かして仕事をしたい方は、ぜひ子育て支援員研修を受講し、まずは「子育て支援員」としてキャリアの第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。