保育士になって7年目です。今の保育園を辞めたいのですが、長く居たこともあって辞めづらいです。
2022/08/30
7年目になり、後輩保育士や上司との中間の年次に差し掛かった保育士は、保育という仕事以外にも悩みを抱えることが増えてきます。
7年目で保育園を辞めたいと思った時、どのように判断し、行動するべきなのかご紹介します。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
7年目は中堅保育士という立場上少し辞めづらいと感じてくる時期
7年目となった保育士は、保育業務はほぼ完璧にこなせるようになり、保育園全体を見る立場になります。
また、職員とのコミュニケーションも園長や主任と若手保育士との連携を考え、園全体が円滑に運営できるような役割を求められることが増えます。
そのため、ある程度の立場になったことから辞めたくても辞めづらいという状況が生まれてしまい、そのことに悩んでしまうこともあります。
ここからは7年目の保育士が辞めづらいと感じる理由について詳しくご紹介します。
辞めづらいと感じる理由1:責任ある職務を任されることが多くなり、辞めると色々な人に影響がでる
保育士の中でも責任のある職務を任された人は限られています。
そのため、その人一人が辞めることで、保育園の運営に大きな支障が出てしまいます。
自分の置かれている立場がしっかりとわかっているだけに、急に責任を放棄することや、辞めるということで保育園や子どもたちに与える影響を考えてしまい、辞めづらいと感じるようになるようです。
辞めづらいと感じる理由2:キャリアがもったいないと感じる
7年もひたむきに頑張ってきた職場で、積み上げてきた信頼により任される仕事が増えてきた状態の7年目の保育士。
辞めてしまうとこれまで積み上げてきたキャリアが一旦途切れてしまうと感じると、辞めることへ躊躇する気持ちが出てきます。
これまで積み上げてきたものを自分自身で壊すようでもったいないと感じてしまう気持ちが辞めづらい気持ちとなっていきます。
辞めづらいと感じる理由3:長く同じ園に居続けてしまい、他の職場に馴染めるか不安
7年も同じ保育園で続けていると、ある程度今の保育園に居心地の良さも感じている方も多いでしょう。
また、7年の間に途中入社してくる保育士などが新しい環境に馴染むために苦労している姿を見ていることもあります。
そのため、新しい環境にいって同じように心地よい環境で仕事がすぐにできるとは考えられず、辞め辛くなってしまうこともあります。
辞めづらいと感じる理由4:周りに悪いと感じてしまう
7年目の保育士は責任のあるポジションにいるだけに、今自分が抜けてしまうことによる周囲への迷惑を考えてしまいます。
人員不足と言われる保育業界で、自分のポジションをそのまま引き継ぐことのできる後任保育士がすぐに採用できるわけではないことも理解しているため、辞めるということを自分のわがままのように感じてしまい、退職の相談さえ踏みとどまってしまうこともあります。
7年目の保育士が抱えがちな悩みと、辞めたいと思う主な理由
そもそも保育士7年目までしっかり働いてきた保育士が、仕事を辞めたいと思うのはどのような理由があるのでしょうか。
ここからは保育士7年目に辞めたいと思う理由を具体的にご紹介します。
【1】責任ある職務を任されることが多くなりプレッシャーがきつい
担任などの保育業務はもちろん、後輩保育士をまとめたり、園長や主任などとの中間役として責任の重い仕事につく7年目の保育士。
その責任の重さがプレッシャーとなり、自分を追い込んでしまうことから気分が沈んでしまったりすることもあります。
そもそも保育士の仕事は子どもの命を守るというとても責任の重い仕事の上、さらなる業務上の責任の追加で常に緊張感を持って仕事をし続けることに疲れてしまうこともあります。
【2】新人や後輩の育成、人間関係に悩んでいる
7年目の保育士になると新人保育士や後輩保育士の指導にあたる機会も増えます。
5年目くらいまでの後輩指導では、年齢も近いことなどから距離を縮めることも難しくなかった後輩とも、少しずつ年齢も離れ、なかなかうまくコミュニケーションを取ることができないと感じてくるでしょう。
また先輩という立場から上司という立場になることで、関係に壁を感じてしまい、後輩保育士との人間関係の変化に悩むことが増え、辞めたいと感じてしまう一因になっています。
【3】保護者とのトラブル
保護者対応の幅も広がるのが7年目の保育士です。
これまでは、基本的に自分の受け持ちのクラスの保護者とのみ対応することが多かった方も後輩のフォローや責任者として保護者とのコミュニケーションを取らなくてはならない場面が増えていきます。
7年目の保育士の対応は責任者としての対応にもなる場合があるため、保護者対応次第で大きなトラブルになることもあり疲労してしまうことが辞めたいと考える理由となるようです。
【4】給料が全然あがらない
保育士の給料が安いとは言われますが、実は新卒給与は他職種とさほど変わりません。
しかし、昇給や手当などが少ないことが多いため、7年目になっても給与が新卒時とほとんど変わっていないこともあります。
7年経って、人生のライフステージが変わることも多い年代になると、今後の生活設計などを考えて退職を決意することもあります。
【5】自分がやりたい保育と職場の保育方針のズレ
保育士になりたての時は、とにかく先輩の方針を真似たり園の方針を優先して学んでいた保育も、7年目になり保育士としてキャリアを築いてきたからこそ、自分のやりたい保育が明確になってくる頃です。
また、管理職としての役割が増える7年目になると現場での仕事だけをしていたいなどキャリア形成についても職場とのズレが出てくることもあります。
今の保育園で目指す保育や歩んで欲しいキャリア像と自分の理想とする保育や歩みたいキャリア像のギャップが大きいほど退職へ気持ちが傾いていくようです。
どちらの保育が正しいということではなく、自分自身が目指す保育が可能な保育園に転職を考え始めることはある程度キャリアを築いたからこその選択でもあります。
【6】ライフスタイルの変化(結婚や妊娠、出産、子育て、夫の転勤など)
保育士は女性が9割以上と非常に女性比率の高い仕事です。
新卒から保育士の仕事についた場合、7年目は27〜29歳くらいの年齢となり、結婚や出産などライフステージの変化を迎え始め、仕事とのバランスが取れなくなってしまうことがあります
最近では結婚や出産をしても働き続ける環境を整える保育園も増えていますが、家庭との両立に不安を抱え退職を検討する保育士は少なくありません。
7年目の保育士でも辞めたいと思うことはあるし、辞めたり転職したりするのはごくごく普通の出来事!
厚生労働省の発表する「保育士等に関する関係資料」によると保育士の平均勤続年数は7.6年とされており、7年目くらいから退職を意識する保育士が多いことは普通です。
しかし、これまで述べたように7年目の保育士は退職に対して辞めづらさや周りの人への配慮から退職への踏ん切りがつかないなど一人で考え込んでしまうこともあるようです。
では、抱え込んでしまった退職するかどうかの悩みはどのように判断していけばよいのでしょうか。
7年目で辞めたいと思ったら、まずは体調を最優先に考えて判断しよう!
辞めたいと考えたときにまず確認したいのは、あなたの体調です。
保育士の仕事で活躍するためには、身体と心を万全な状態に整えておく必要があるため、辞めるかどうかの判断は体調を最優先に考えましょう。
<1>体調や精神面で限界であれば、すぐに休職・退職に向けて動こう
退職を考えた理由に体調や精神面の限界を感じている場合、すぐにでも休職などの手続きを進めることが大切です。
すでに限界まで達している場合は、冷静な判断はできず、安易に退職を選んだとしてもその後の道も冷静に判断できるとは限りません。
まずはゆっくりと体と心を休め、自分の考えをまとめる時間を作ることが先決です。
7年目まで働いていることで、休職制度などの活用も可能ですし、万が一休職が取れずに退職となってしまったとしても、失業保険などの給付もあります。
保育士の仕事は身体が資本です。
まずはゆっくりと自分を労わることを優先し、その後に今後のことが考えられる状況を作っていきましょう。
<2>体調や精神面で余裕があるならば、転職活動をしっかりと行おう
退職を考えたときに体調や精神面に余裕があれば、まずは自分なりに退職したい理由や考えをまとめ、相談や転職活動をしてみましょう。
転職活動をすると、自分が次の道でやろうとしていることが叶うのかどうかや他の保育園の様子を知ることができます。
そこから自分の考えに沿った道が見えることで転職をすることも可能ですし、反対に今の保育園の良いところや向いているところが見えるかもしれません。
また、日頃今いる保育園に向けて自分の考えを言ったことがない人の場合、上司などに相談することで解決に向かうこともあるでしょう。
派遣保育士登録をするのも1つの方法!
保育士として転職をしたいと考えている場合は、在職中に派遣保育士登録をしておくのも1つの方法です。
在職中に派遣保育士登録をしておけば、退職前に次の職場を見つけておくことができます。
派遣と聞くと雇用面や給与面などで不安定なイメージを持っている方は少なくありませんが、実は保育士の場合は雇用面でも給与面でも安定している働き方です。
例えば、保育士は慢性的な人手不足なので、よほど大きな問題がない限り派遣切りにあうことはありません。
また、給与は時給1,200円〜1,800円が相場となっています。
正職員の給与を時給換算すると、相場は約1,527円なので、それほど差がないことがわかります。※1
仕事内容は保育補助などのサポート的な役割を担うことになるため、責任感やプレッシャーも小さくなります。
このように、派遣保育士は雇用面も給与面も仕事量の面でも安定している働き方なので、給与や仕事量に関して不安を抱える7年目の保育士にぴったりの働き方です。
さらに、「週何日、何時間働くか」などの条件は専任コーディネーターと相談しながら考えることができるため、ライフスタイルの変化にも柔軟に対応することができます。
また、派遣保育士の場合、何かトラブルがあれば人材派遣会社が間に入って保育園にかけあうことができるため、自分から保育園に対して交渉する必要はありません。
例えば、人間関係のトラブルなどは自分から行動を起こしにくい問題ですが、人材派遣会社に間に入ってもらえば、ストレスを抱えることなく保育園に要望を伝えることが可能です。
ちなみに、保育士専門の人材派遣会社である明日香でも、保育士さんと保育園との間に何かトラブルがあれば、すぐに対応いたします。
職場選びの段階だけではなく入職後も、何か悩みやトラブルがあればすぐに専任コーディネーターにメッセージや電話で相談することが可能です。
「転職に関する悩みを気軽に相談できる環境がほしい」「派遣保育士についてもう少し知りたい」という方は、ぜひ明日香に相談してみてください。
※1:厚生労働省「令和3年度賃金構造基本統計調査」より
7年目で辞めたいと思った時に知っておきたい一般的な退職フロー
退職を考えたとき、まず最初に行うことは退職の意思を伝えることです。
法的には退職希望日の14日前までに申告をするようになっていますが、一般的には1ヶ月程度前に申告するのが良いとされています。
まずは直属の上司に退職意思を伝え、その後園長に伝えます。
その後、保育園側から退職に関する書類等が発行されますので提出します。
退職日には保険証や貸与品の返却を行い退職となります。
一緒に働く同僚などに伝える場合は、保育園側の指示に従うようにしましょう。
職場の環境などに配慮して情報の解禁日を設ける保育園もあります。
また、引き継ぎについても、後任者が困ることのないようにできる限りしっかりと行うことで、あなた自身の今後の成長に繋がります。
子どもたちや保護者へ退職を伝えるかどうかも保育園の方針によります。
せっかく関わりのあった方々へ直接自分から伝えたいという思いがあったとしても、今後の影響を考えて退職後にプリントなどで伝えるのみにするなど保育園側にも方針があります。
周囲への混乱を招かないためにも、退職についてどのように伝えるかは園長や上司に聞いてみてから進めるようにしましょう。
辞めたいと思った自分の本心を大切に!7年目の退職や転職は悪いことではない!
7年目の保育士は、保育園でも中堅からベテランと言われる立場となり、責任感があるからこそ辞めたいと言い出せないこともあります。
また、仕事の全体が見えているからこそ、自分が辞めた後の保育園運営を心配する気持ちもあるでしょう。
長年勤めた保育園には少なからず愛着もあるはずです。
しかし、そんな思いを持った上でなお辞めたいという気持ちを固めた場合、退職や転職は悪いことではありません。
仕事をやり切った上で、しっかりと引き継ぎをし、次のステージに移ることはあなたの人生です。
責任感や周囲の目を気にしすぎることよりも、あなた自身の本心を大切にしましょう。
もしも転職に関して悩んでいる場合は、まずは次の登録フォームから保育士登録をして、専任コーディネーターに今現在抱える悩みなどを相談してみてください。
カテゴリ
保育士キャリア
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7年目になり、後輩保育士や上司との中間の年次に差し掛かった保育士は、保育という仕事以外にも悩みを抱えることが増えてきます。
7年目で保育園を辞めたいと思った時、どのように判断し、行動するべきなのかご紹介します。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
7年目は中堅保育士という立場上少し辞めづらいと感じてくる時期
7年目となった保育士は、保育業務はほぼ完璧にこなせるようになり、保育園全体を見る立場になります。
また、職員とのコミュニケーションも園長や主任と若手保育士との連携を考え、園全体が円滑に運営できるような役割を求められることが増えます。
そのため、ある程度の立場になったことから辞めたくても辞めづらいという状況が生まれてしまい、そのことに悩んでしまうこともあります。
ここからは7年目の保育士が辞めづらいと感じる理由について詳しくご紹介します。
辞めづらいと感じる理由1:責任ある職務を任されることが多くなり、辞めると色々な人に影響がでる
保育士の中でも責任のある職務を任された人は限られています。
そのため、その人一人が辞めることで、保育園の運営に大きな支障が出てしまいます。
自分の置かれている立場がしっかりとわかっているだけに、急に責任を放棄することや、辞めるということで保育園や子どもたちに与える影響を考えてしまい、辞めづらいと感じるようになるようです。
辞めづらいと感じる理由2:キャリアがもったいないと感じる
7年もひたむきに頑張ってきた職場で、積み上げてきた信頼により任される仕事が増えてきた状態の7年目の保育士。
辞めてしまうとこれまで積み上げてきたキャリアが一旦途切れてしまうと感じると、辞めることへ躊躇する気持ちが出てきます。
これまで積み上げてきたものを自分自身で壊すようでもったいないと感じてしまう気持ちが辞めづらい気持ちとなっていきます。
辞めづらいと感じる理由3:長く同じ園に居続けてしまい、他の職場に馴染めるか不安
7年も同じ保育園で続けていると、ある程度今の保育園に居心地の良さも感じている方も多いでしょう。
また、7年の間に途中入社してくる保育士などが新しい環境に馴染むために苦労している姿を見ていることもあります。
そのため、新しい環境にいって同じように心地よい環境で仕事がすぐにできるとは考えられず、辞め辛くなってしまうこともあります。
辞めづらいと感じる理由4:周りに悪いと感じてしまう
7年目の保育士は責任のあるポジションにいるだけに、今自分が抜けてしまうことによる周囲への迷惑を考えてしまいます。
人員不足と言われる保育業界で、自分のポジションをそのまま引き継ぐことのできる後任保育士がすぐに採用できるわけではないことも理解しているため、辞めるということを自分のわがままのように感じてしまい、退職の相談さえ踏みとどまってしまうこともあります。
7年目の保育士が抱えがちな悩みと、辞めたいと思う主な理由
そもそも保育士7年目までしっかり働いてきた保育士が、仕事を辞めたいと思うのはどのような理由があるのでしょうか。
ここからは保育士7年目に辞めたいと思う理由を具体的にご紹介します。
【1】責任ある職務を任されることが多くなりプレッシャーがきつい
担任などの保育業務はもちろん、後輩保育士をまとめたり、園長や主任などとの中間役として責任の重い仕事につく7年目の保育士。
その責任の重さがプレッシャーとなり、自分を追い込んでしまうことから気分が沈んでしまったりすることもあります。
そもそも保育士の仕事は子どもの命を守るというとても責任の重い仕事の上、さらなる業務上の責任の追加で常に緊張感を持って仕事をし続けることに疲れてしまうこともあります。
【2】新人や後輩の育成、人間関係に悩んでいる
7年目の保育士になると新人保育士や後輩保育士の指導にあたる機会も増えます。
5年目くらいまでの後輩指導では、年齢も近いことなどから距離を縮めることも難しくなかった後輩とも、少しずつ年齢も離れ、なかなかうまくコミュニケーションを取ることができないと感じてくるでしょう。
また先輩という立場から上司という立場になることで、関係に壁を感じてしまい、後輩保育士との人間関係の変化に悩むことが増え、辞めたいと感じてしまう一因になっています。
【3】保護者とのトラブル
保護者対応の幅も広がるのが7年目の保育士です。
これまでは、基本的に自分の受け持ちのクラスの保護者とのみ対応することが多かった方も後輩のフォローや責任者として保護者とのコミュニケーションを取らなくてはならない場面が増えていきます。
7年目の保育士の対応は責任者としての対応にもなる場合があるため、保護者対応次第で大きなトラブルになることもあり疲労してしまうことが辞めたいと考える理由となるようです。
【4】給料が全然あがらない
保育士の給料が安いとは言われますが、実は新卒給与は他職種とさほど変わりません。
しかし、昇給や手当などが少ないことが多いため、7年目になっても給与が新卒時とほとんど変わっていないこともあります。
7年経って、人生のライフステージが変わることも多い年代になると、今後の生活設計などを考えて退職を決意することもあります。
【5】自分がやりたい保育と職場の保育方針のズレ
保育士になりたての時は、とにかく先輩の方針を真似たり園の方針を優先して学んでいた保育も、7年目になり保育士としてキャリアを築いてきたからこそ、自分のやりたい保育が明確になってくる頃です。
また、管理職としての役割が増える7年目になると現場での仕事だけをしていたいなどキャリア形成についても職場とのズレが出てくることもあります。
今の保育園で目指す保育や歩んで欲しいキャリア像と自分の理想とする保育や歩みたいキャリア像のギャップが大きいほど退職へ気持ちが傾いていくようです。
どちらの保育が正しいということではなく、自分自身が目指す保育が可能な保育園に転職を考え始めることはある程度キャリアを築いたからこその選択でもあります。
【6】ライフスタイルの変化(結婚や妊娠、出産、子育て、夫の転勤など)
保育士は女性が9割以上と非常に女性比率の高い仕事です。
新卒から保育士の仕事についた場合、7年目は27〜29歳くらいの年齢となり、結婚や出産などライフステージの変化を迎え始め、仕事とのバランスが取れなくなってしまうことがあります
最近では結婚や出産をしても働き続ける環境を整える保育園も増えていますが、家庭との両立に不安を抱え退職を検討する保育士は少なくありません。
7年目の保育士でも辞めたいと思うことはあるし、辞めたり転職したりするのはごくごく普通の出来事!
厚生労働省の発表する「保育士等に関する関係資料」によると保育士の平均勤続年数は7.6年とされており、7年目くらいから退職を意識する保育士が多いことは普通です。
しかし、これまで述べたように7年目の保育士は退職に対して辞めづらさや周りの人への配慮から退職への踏ん切りがつかないなど一人で考え込んでしまうこともあるようです。
では、抱え込んでしまった退職するかどうかの悩みはどのように判断していけばよいのでしょうか。
7年目で辞めたいと思ったら、まずは体調を最優先に考えて判断しよう!
辞めたいと考えたときにまず確認したいのは、あなたの体調です。
保育士の仕事で活躍するためには、身体と心を万全な状態に整えておく必要があるため、辞めるかどうかの判断は体調を最優先に考えましょう。
<1>体調や精神面で限界であれば、すぐに休職・退職に向けて動こう
退職を考えた理由に体調や精神面の限界を感じている場合、すぐにでも休職などの手続きを進めることが大切です。
すでに限界まで達している場合は、冷静な判断はできず、安易に退職を選んだとしてもその後の道も冷静に判断できるとは限りません。
まずはゆっくりと体と心を休め、自分の考えをまとめる時間を作ることが先決です。
7年目まで働いていることで、休職制度などの活用も可能ですし、万が一休職が取れずに退職となってしまったとしても、失業保険などの給付もあります。
保育士の仕事は身体が資本です。
まずはゆっくりと自分を労わることを優先し、その後に今後のことが考えられる状況を作っていきましょう。
<2>体調や精神面で余裕があるならば、転職活動をしっかりと行おう
退職を考えたときに体調や精神面に余裕があれば、まずは自分なりに退職したい理由や考えをまとめ、相談や転職活動をしてみましょう。
転職活動をすると、自分が次の道でやろうとしていることが叶うのかどうかや他の保育園の様子を知ることができます。
そこから自分の考えに沿った道が見えることで転職をすることも可能ですし、反対に今の保育園の良いところや向いているところが見えるかもしれません。
また、日頃今いる保育園に向けて自分の考えを言ったことがない人の場合、上司などに相談することで解決に向かうこともあるでしょう。
派遣保育士登録をするのも1つの方法!
保育士として転職をしたいと考えている場合は、在職中に派遣保育士登録をしておくのも1つの方法です。
在職中に派遣保育士登録をしておけば、退職前に次の職場を見つけておくことができます。
派遣と聞くと雇用面や給与面などで不安定なイメージを持っている方は少なくありませんが、実は保育士の場合は雇用面でも給与面でも安定している働き方です。
例えば、保育士は慢性的な人手不足なので、よほど大きな問題がない限り派遣切りにあうことはありません。
また、給与は時給1,200円〜1,800円が相場となっています。
正職員の給与を時給換算すると、相場は約1,527円なので、それほど差がないことがわかります。※1
仕事内容は保育補助などのサポート的な役割を担うことになるため、責任感やプレッシャーも小さくなります。
このように、派遣保育士は雇用面も給与面も仕事量の面でも安定している働き方なので、給与や仕事量に関して不安を抱える7年目の保育士にぴったりの働き方です。
さらに、「週何日、何時間働くか」などの条件は専任コーディネーターと相談しながら考えることができるため、ライフスタイルの変化にも柔軟に対応することができます。
また、派遣保育士の場合、何かトラブルがあれば人材派遣会社が間に入って保育園にかけあうことができるため、自分から保育園に対して交渉する必要はありません。
例えば、人間関係のトラブルなどは自分から行動を起こしにくい問題ですが、人材派遣会社に間に入ってもらえば、ストレスを抱えることなく保育園に要望を伝えることが可能です。
ちなみに、保育士専門の人材派遣会社である明日香でも、保育士さんと保育園との間に何かトラブルがあれば、すぐに対応いたします。
職場選びの段階だけではなく入職後も、何か悩みやトラブルがあればすぐに専任コーディネーターにメッセージや電話で相談することが可能です。
「転職に関する悩みを気軽に相談できる環境がほしい」「派遣保育士についてもう少し知りたい」という方は、ぜひ明日香に相談してみてください。
※1:厚生労働省「令和3年度賃金構造基本統計調査」より
7年目で辞めたいと思った時に知っておきたい一般的な退職フロー
退職を考えたとき、まず最初に行うことは退職の意思を伝えることです。
法的には退職希望日の14日前までに申告をするようになっていますが、一般的には1ヶ月程度前に申告するのが良いとされています。
まずは直属の上司に退職意思を伝え、その後園長に伝えます。
その後、保育園側から退職に関する書類等が発行されますので提出します。
退職日には保険証や貸与品の返却を行い退職となります。
一緒に働く同僚などに伝える場合は、保育園側の指示に従うようにしましょう。
職場の環境などに配慮して情報の解禁日を設ける保育園もあります。
また、引き継ぎについても、後任者が困ることのないようにできる限りしっかりと行うことで、あなた自身の今後の成長に繋がります。
子どもたちや保護者へ退職を伝えるかどうかも保育園の方針によります。
せっかく関わりのあった方々へ直接自分から伝えたいという思いがあったとしても、今後の影響を考えて退職後にプリントなどで伝えるのみにするなど保育園側にも方針があります。
周囲への混乱を招かないためにも、退職についてどのように伝えるかは園長や上司に聞いてみてから進めるようにしましょう。
辞めたいと思った自分の本心を大切に!7年目の退職や転職は悪いことではない!
7年目の保育士は、保育園でも中堅からベテランと言われる立場となり、責任感があるからこそ辞めたいと言い出せないこともあります。
また、仕事の全体が見えているからこそ、自分が辞めた後の保育園運営を心配する気持ちもあるでしょう。
長年勤めた保育園には少なからず愛着もあるはずです。
しかし、そんな思いを持った上でなお辞めたいという気持ちを固めた場合、退職や転職は悪いことではありません。
仕事をやり切った上で、しっかりと引き継ぎをし、次のステージに移ることはあなたの人生です。
責任感や周囲の目を気にしすぎることよりも、あなた自身の本心を大切にしましょう。
もしも転職に関して悩んでいる場合は、まずは次の登録フォームから保育士登録をして、専任コーディネーターに今現在抱える悩みなどを相談してみてください。