保育士8年目です。違う保育園に転職しようか迷っていますが、なかなか踏ん切りがつきません。
2022/08/30
8年目になり、役職に就く保育士も増えるころ、保育という仕事以外にも悩みを抱えることが増えてきます。
8年目で保育園を辞めたいと思った時、どのように判断し、行動するべきなのかご紹介します。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
8年目ともなると長く続けている分、辞めたくても辞めづらくなってくる時期
厚生労働省の発表する「保育士等に関する関係資料」によると、保育士の離職は2年未満の早期が最も高く、6〜8年未満ごろから徐々に離職率が下がってきます。
仕事に慣れ、やりがいを感じて勤続している一方で、勤続年数が長くなることで辞めたくても辞められない状況になっている人が増えているともいえます。
また、保育士全体の平均勤続年数は7.6年となっています。
早期の退職割合が多い保育士の事情を考えると、8年目で辞めない保育士は、その後長期に保育士として勤務していると予測できます。
つまり、8年目が今後も保育士として同じ保育園でキャリアを継続するかどうかの境目でもあるのです。
8年目の保育士が辞めたい、転職したいと思う主な理由
ここからは、せっかく8年も続けた保育園をなぜ辞めたいと考えるのか、その理由についてご紹介します。
理由1:給料がなかなか上がらず不満
保育士の給料が安いとは言われますが、実は新卒給与は他職種とさほど変わりません。
しかし、昇給や手当などが少ないことが多いため、8年目になった際に保育士以外の同級生などと比べ給料が低いと感じてしまうことがあります。
8年経って、人生のライフステージが変わることも多い年代になると、今後の生活設計などを考えて退職を決意することがあります。
理由2:同僚や後輩、先輩、上司との人間関係のもつれ
8年目の保育士になると、リーダーや副主任などの役職がつくことが多くなります。
ただし、園長や主任など上司は別にいる場合も多いので、中間管理職として人間関係は非常に難しい立場になります。
これまでのように同僚や後輩と気軽に愚痴を言い合うこともできず、ストレスの吐き出し場もなくなった結果、上下の人間関係に疲れてしまうことが退職の理由になってしまいます。
理由3:保護者とのトラブル
保護者対応の幅も広がるのが8年目の保育士です。
これまでは、基本的に自分の受け持ちのクラスの保護者とのみ対応することが多かった方も後輩のフォローや責任者として保護者とのコミュニケーションを取らなくてはならない場面が増えていきます。
8年目の保育士の対応は責任者としての対応にもなる場合があるため、保護者対応次第で大きなトラブルになることもあり疲労してしまうことが辞めたいと考える理由となるようです。
理由4:責任のある仕事を任される事が多くなり辛い
担任などの保育業務はもちろん、後輩保育士をまとめたり、園長や主任などとの中間役として責任の重い仕事につく8年目の保育士。
その責任の重さがプレッシャーとなり、自分を追い込んでしまうことから気分が沈んでしまったりすることもあります。
そもそも保育士の仕事は子どもの命を守るというとても責任の重い仕事の上、さらなる業務上の責任の追加で常に緊張感を持って仕事をし続けることに疲れてしまうこともあります。
理由5:新人や後輩の育成がうまくいかず辛い
8年目の保育士になると新人保育士や後輩保育士の指導にあたる機会も増えます。
5年目くらいまでの後輩指導では、年齢も近いことなどから距離を縮めることも難しくなかった後輩とも、少しずつ年齢も離れ、なかなかうまくコミュニケーションを取ることができないと感じてくるでしょう。
また先輩という立場から上司という立場になることで、関係に壁を感じてしまい、後輩保育士との人間関係の変化に悩むことが増え、辞めたいと感じてしまう一因になっています。
理由6:残業や持ち帰り仕事などで体力的に辛い
業務量が多く、就業時間内だけでは仕事が終わらないことも多い保育士。
残業や持ち帰り仕事の問題はなかなか解消できずにいます。
加えて8年目となると、後輩の仕事が終わらない分を引き受けることもあったり、急な仕事の差し込みで思うように仕事を進めることができない場面も増えていきます。
若い頃であれば無理をして残業をこなしていたとしても、徐々に辛さを感じ始めることから、この先のキャリアが考えられないと思ってしまうことに繋がります。
保育士8年目は労働状況が大きく変わる時期!そのため、辞めたいと思ったら体調を判断基準にするのがおすすめ!
辞める・辞めないの判断基準のひとつとなるのが体調です。
体調やメンタル面が限界に近い場合は、退職にも体力がいるので、休職や退職の相談をすぐに行いましょう。
体や心を壊してしまっても、保育園側は何も責任をとってはくれません。
一方、体調やメンタルに余裕があるのであればまずは転職活動を始めてみましょう。
他の保育園や採用条件などを見るだけでも、今の環境があなたにとって適切であるかどうかもう一度考えることができます。
また、転職活動で職務経歴書を書いたり、志望動機や退職理由をまとめる中で、自分の頭の中にある気持ちを整理することができます。
その上で、次の職場に転職するか、今の保育園に残る選択をするかといった総合的な判断をすることができ、納得のいく転職を行うことができるでしょう。
体調に余裕があれば派遣保育士登録をしておくのも1つの方法!
転職活動を進めていける余裕がある場合は、派遣保育士としての転職を視野に入れて、派遣保育士登録を行っておくのも1つの方法です。
派遣と聞くとあまり良いイメージを持っていない方も多いかもしれませんが、仕事のプレッシャーや仕事量の多さ、人間関係などで辞めたいと感じている8年目の保育士にはぴったりの働き方です。
なぜなら、派遣保育士の場合、基本的に保育補助などのサポート的な立ち位置で仕事をすることになるため、リーダーや担任業務よりもプレッシャーが少なくなります。
また、基本的に残業や持ち帰り仕事はなく、あったとしてもしっかりと残業代が出るのでサービス残業などの必要がありません。
さらに、もしも働く中で人間関係や業務の悩みやトラブルが発生した場合は、人材派遣会社が保育園と保育士との間に入り、保育士側の要望を伝えてもらうことができます。
このように、派遣保育士という働き方は8年目で辞めたいと考えている保育士の悩みを解消することが可能な働き方なのです。
また、「正職員として転職したいけど気持ちに余裕がない」という場合は、一旦派遣保育士として働きながら今後の転職先について考えていくという方法もおすすめです。
今後働きたい職場が明確になり、体調やメンタルが整ったタイミングで正職員として転職すれば、心身に負担をかけずに次のステージへ移ることができます。
人材派遣会社というと派遣のみを取り扱っているイメージがある方は多いと思いますが、保育士専門の人材派遣会社である明日香では、正職員の求人も取り扱っています。
「派遣保育士から正職員になりたい」と思った時はすぐに専任のコーディネーターと相談しながら次の転職先を見つけることが可能です。
保育士8年目で辞める一般的な流れ
退職を考えたとき、まず最初に行うことは退職の意思を伝えることです。
法的には退職希望日の14日前までに申告をするようになっていますが、一般的には1ヶ月程度前に申告するのが良いとされています。
まずは直属の上司に退職意思を伝え、その後園長に伝えます。
その後、保育園側から退職に関する書類等が発行されますので提出します。
退職日には保険証や貸与品の返却を行い退職となります。
一緒に働く同僚などに伝える場合は、保育園側の指示に従うようにしましょう。
職場の環境などに配慮して情報の解禁日を設ける保育園もあります。
また、引き継ぎについても、後任者が困ることのないようにできる限りしっかりと行うことで、あなた自身の今後の成長に繋がります。
子どもたちや保護者へ退職を伝えるかどうかも保育園の方針によります。
せっかく関わりのあった方々へ直接自分から伝えたいという思いがあったとしても、今後の影響を考えて退職後にプリントなどで伝えるのみにするなど保育園側にも方針があります。
周囲への混乱を招かないためにも、退職についてどのように伝えるかは園長や上司に聞いてみてから進めるようにしましょう。
8年目の保育士が保育士を辞めたいと思った時によくあるトラブルと対処法
仕事も完全に理解し、重要なポジションを任されるようになった8年目の保育士が辞めたいと考え始めると、さまざまなトラブルがあります。
具体的にどのようなトラブルがあるか、事前に知っておくことで対応も変わります。
ここからはよくあるトラブルについて解説します。
トラブル1:園がなかなか承諾してくれない。辞めさせてくれない。
8年目の中堅〜ベテラン保育士は保育園にとっても大切な人材です。
そのため、退職の意思を示しても受け取ってくれないことがあります。
できるだけ円満に退職を考えた場合、保育園からの要望を待ちたいと考えている様子が伝わってしまうことで、園側が退職意思を理由をつけて先延ばしにしてくることもあるようです。
お世話になった保育園なので、円満退職が理想ではありますが、明確に退職意思を伝えて期限を区切るなど毅然とした対応をすることも必要です。
トラブル2:上司や園長などとの関係が悪く辞める話を切り出せない
退職の第一歩は園長や上司へ退職意思を伝えることですが、そもそも人間関係が悪く退職の意思さえ伝えられない、聞いてもらえない場合もあります。
この場合は、まずはお住まいの地域の労働基準監督署にある退職相談窓口に相談してみることをおすすめします。
退職に関するトラブル自体は労働基準監督署が直接介入してくれる問題ではありませんが、窓口の相談員たちは数々の退職に関する相談を受けているため、個々の状況に応じた解決手段について相談に乗ってくれるでしょう。
また、最近では退職代行サービスを提供している業者もあります。
どうしても直接の交渉ができない場合は、こうしたサービスを利用することも検討してみましょう。
トラブル3:他の保育士への迷惑や影響の大きさを考えてしまい、なかなか踏み切れない
8年目の保育士は責任のあるポジションにいるだけに、今自分が抜けてしまうことによる周囲への迷惑を考えてしまいます。
人員不足と言われる保育業界で、自分のポジションをそのまま引き継ぐことのできる後任保育士がすぐに採用できるわけではないことも理解しているため、辞めるということを自分のわがままのように感じてしまい、退職の相談さえ踏みとどまってしまうこともあります。
トラブル4:次の職場にうまく馴染めるかが不安
8年も同じ保育園で続けていると、ある程度今の保育園に居心地の良さも感じている方も多いでしょう。
また、8年の間に途中入社してくる保育士などが新しい環境に馴染むために苦労している姿を見ていることもあります。
そのため、新しい環境にいって同じように心地よい環境で仕事がすぐにできるとは考えられず、辞めることをためらってしまうこともあります。
トラブル5:結婚や妊娠、子育て、夫の転勤などライフスタイルの変化
保育士は女性が9割以上と非常に女性比率の高い仕事です。
新卒から保育士の仕事についた場合、8年目は28〜30歳くらいの年齢となり、結婚や出産などライフステージの変化を迎え始めます。
例えば、退職を伝えようと決意した時に妊娠が発覚した場合、不安定になりやすい妊娠中や産休育休、仕事復帰を考えた時に辞めるよりも今の保育園で頑張った方が良いという結論になるでしょう。
すでに退職の意思を伝えている場合、退職の意思を取り消してもらえないこともありますので、トラブルになってしまうこともあります。
保育士8年目で辞めたいと思ったら、まずは体調やメンタルを最優先に考えて判断しよう!
8年目の保育士は、保育園でも中堅からベテランと言われる立場となり、責任感があるからこそ辞めたいと言い出せないこともあります。
また、仕事の全体が見えているからこそ、自分が辞めた後の保育園運営を心配する気持ちもあるでしょう。
長年勤めた保育園には少なからず愛着もあるはずです。
しかし、そんな思いを持った上でなお辞めたいという気持ちを固めた場合、退職や転職は悪いことではありません。
責任感や周囲の目を気にしすぎることよりも、あなた自身の本心を大切にしましょう。
もしも転職に関して相談したいことがあれば、まずは次の登録フォームから保育士登録をして、専任コーディネーターに今現在抱える悩みなどを相談してみてください。
カテゴリ
保育士キャリア
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8年目になり、役職に就く保育士も増えるころ、保育という仕事以外にも悩みを抱えることが増えてきます。
8年目で保育園を辞めたいと思った時、どのように判断し、行動するべきなのかご紹介します。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
8年目ともなると長く続けている分、辞めたくても辞めづらくなってくる時期
厚生労働省の発表する「保育士等に関する関係資料」によると、保育士の離職は2年未満の早期が最も高く、6〜8年未満ごろから徐々に離職率が下がってきます。
仕事に慣れ、やりがいを感じて勤続している一方で、勤続年数が長くなることで辞めたくても辞められない状況になっている人が増えているともいえます。
また、保育士全体の平均勤続年数は7.6年となっています。
早期の退職割合が多い保育士の事情を考えると、8年目で辞めない保育士は、その後長期に保育士として勤務していると予測できます。
つまり、8年目が今後も保育士として同じ保育園でキャリアを継続するかどうかの境目でもあるのです。
8年目の保育士が辞めたい、転職したいと思う主な理由
ここからは、せっかく8年も続けた保育園をなぜ辞めたいと考えるのか、その理由についてご紹介します。
理由1:給料がなかなか上がらず不満
保育士の給料が安いとは言われますが、実は新卒給与は他職種とさほど変わりません。
しかし、昇給や手当などが少ないことが多いため、8年目になった際に保育士以外の同級生などと比べ給料が低いと感じてしまうことがあります。
8年経って、人生のライフステージが変わることも多い年代になると、今後の生活設計などを考えて退職を決意することがあります。
理由2:同僚や後輩、先輩、上司との人間関係のもつれ
8年目の保育士になると、リーダーや副主任などの役職がつくことが多くなります。
ただし、園長や主任など上司は別にいる場合も多いので、中間管理職として人間関係は非常に難しい立場になります。
これまでのように同僚や後輩と気軽に愚痴を言い合うこともできず、ストレスの吐き出し場もなくなった結果、上下の人間関係に疲れてしまうことが退職の理由になってしまいます。
理由3:保護者とのトラブル
保護者対応の幅も広がるのが8年目の保育士です。
これまでは、基本的に自分の受け持ちのクラスの保護者とのみ対応することが多かった方も後輩のフォローや責任者として保護者とのコミュニケーションを取らなくてはならない場面が増えていきます。
8年目の保育士の対応は責任者としての対応にもなる場合があるため、保護者対応次第で大きなトラブルになることもあり疲労してしまうことが辞めたいと考える理由となるようです。
理由4:責任のある仕事を任される事が多くなり辛い
担任などの保育業務はもちろん、後輩保育士をまとめたり、園長や主任などとの中間役として責任の重い仕事につく8年目の保育士。
その責任の重さがプレッシャーとなり、自分を追い込んでしまうことから気分が沈んでしまったりすることもあります。
そもそも保育士の仕事は子どもの命を守るというとても責任の重い仕事の上、さらなる業務上の責任の追加で常に緊張感を持って仕事をし続けることに疲れてしまうこともあります。
理由5:新人や後輩の育成がうまくいかず辛い
8年目の保育士になると新人保育士や後輩保育士の指導にあたる機会も増えます。
5年目くらいまでの後輩指導では、年齢も近いことなどから距離を縮めることも難しくなかった後輩とも、少しずつ年齢も離れ、なかなかうまくコミュニケーションを取ることができないと感じてくるでしょう。
また先輩という立場から上司という立場になることで、関係に壁を感じてしまい、後輩保育士との人間関係の変化に悩むことが増え、辞めたいと感じてしまう一因になっています。
理由6:残業や持ち帰り仕事などで体力的に辛い
業務量が多く、就業時間内だけでは仕事が終わらないことも多い保育士。
残業や持ち帰り仕事の問題はなかなか解消できずにいます。
加えて8年目となると、後輩の仕事が終わらない分を引き受けることもあったり、急な仕事の差し込みで思うように仕事を進めることができない場面も増えていきます。
若い頃であれば無理をして残業をこなしていたとしても、徐々に辛さを感じ始めることから、この先のキャリアが考えられないと思ってしまうことに繋がります。
保育士8年目は労働状況が大きく変わる時期!そのため、辞めたいと思ったら体調を判断基準にするのがおすすめ!
辞める・辞めないの判断基準のひとつとなるのが体調です。
体調やメンタル面が限界に近い場合は、退職にも体力がいるので、休職や退職の相談をすぐに行いましょう。
体や心を壊してしまっても、保育園側は何も責任をとってはくれません。
一方、体調やメンタルに余裕があるのであればまずは転職活動を始めてみましょう。
他の保育園や採用条件などを見るだけでも、今の環境があなたにとって適切であるかどうかもう一度考えることができます。
また、転職活動で職務経歴書を書いたり、志望動機や退職理由をまとめる中で、自分の頭の中にある気持ちを整理することができます。
その上で、次の職場に転職するか、今の保育園に残る選択をするかといった総合的な判断をすることができ、納得のいく転職を行うことができるでしょう。
体調に余裕があれば派遣保育士登録をしておくのも1つの方法!
転職活動を進めていける余裕がある場合は、派遣保育士としての転職を視野に入れて、派遣保育士登録を行っておくのも1つの方法です。
派遣と聞くとあまり良いイメージを持っていない方も多いかもしれませんが、仕事のプレッシャーや仕事量の多さ、人間関係などで辞めたいと感じている8年目の保育士にはぴったりの働き方です。
なぜなら、派遣保育士の場合、基本的に保育補助などのサポート的な立ち位置で仕事をすることになるため、リーダーや担任業務よりもプレッシャーが少なくなります。
また、基本的に残業や持ち帰り仕事はなく、あったとしてもしっかりと残業代が出るのでサービス残業などの必要がありません。
さらに、もしも働く中で人間関係や業務の悩みやトラブルが発生した場合は、人材派遣会社が保育園と保育士との間に入り、保育士側の要望を伝えてもらうことができます。
このように、派遣保育士という働き方は8年目で辞めたいと考えている保育士の悩みを解消することが可能な働き方なのです。
また、「正職員として転職したいけど気持ちに余裕がない」という場合は、一旦派遣保育士として働きながら今後の転職先について考えていくという方法もおすすめです。
今後働きたい職場が明確になり、体調やメンタルが整ったタイミングで正職員として転職すれば、心身に負担をかけずに次のステージへ移ることができます。
人材派遣会社というと派遣のみを取り扱っているイメージがある方は多いと思いますが、保育士専門の人材派遣会社である明日香では、正職員の求人も取り扱っています。
「派遣保育士から正職員になりたい」と思った時はすぐに専任のコーディネーターと相談しながら次の転職先を見つけることが可能です。
保育士8年目で辞める一般的な流れ
退職を考えたとき、まず最初に行うことは退職の意思を伝えることです。
法的には退職希望日の14日前までに申告をするようになっていますが、一般的には1ヶ月程度前に申告するのが良いとされています。
まずは直属の上司に退職意思を伝え、その後園長に伝えます。
その後、保育園側から退職に関する書類等が発行されますので提出します。
退職日には保険証や貸与品の返却を行い退職となります。
一緒に働く同僚などに伝える場合は、保育園側の指示に従うようにしましょう。
職場の環境などに配慮して情報の解禁日を設ける保育園もあります。
また、引き継ぎについても、後任者が困ることのないようにできる限りしっかりと行うことで、あなた自身の今後の成長に繋がります。
子どもたちや保護者へ退職を伝えるかどうかも保育園の方針によります。
せっかく関わりのあった方々へ直接自分から伝えたいという思いがあったとしても、今後の影響を考えて退職後にプリントなどで伝えるのみにするなど保育園側にも方針があります。
周囲への混乱を招かないためにも、退職についてどのように伝えるかは園長や上司に聞いてみてから進めるようにしましょう。
8年目の保育士が保育士を辞めたいと思った時によくあるトラブルと対処法
仕事も完全に理解し、重要なポジションを任されるようになった8年目の保育士が辞めたいと考え始めると、さまざまなトラブルがあります。
具体的にどのようなトラブルがあるか、事前に知っておくことで対応も変わります。
ここからはよくあるトラブルについて解説します。
トラブル1:園がなかなか承諾してくれない。辞めさせてくれない。
8年目の中堅〜ベテラン保育士は保育園にとっても大切な人材です。
そのため、退職の意思を示しても受け取ってくれないことがあります。
できるだけ円満に退職を考えた場合、保育園からの要望を待ちたいと考えている様子が伝わってしまうことで、園側が退職意思を理由をつけて先延ばしにしてくることもあるようです。
お世話になった保育園なので、円満退職が理想ではありますが、明確に退職意思を伝えて期限を区切るなど毅然とした対応をすることも必要です。
トラブル2:上司や園長などとの関係が悪く辞める話を切り出せない
退職の第一歩は園長や上司へ退職意思を伝えることですが、そもそも人間関係が悪く退職の意思さえ伝えられない、聞いてもらえない場合もあります。
この場合は、まずはお住まいの地域の労働基準監督署にある退職相談窓口に相談してみることをおすすめします。
退職に関するトラブル自体は労働基準監督署が直接介入してくれる問題ではありませんが、窓口の相談員たちは数々の退職に関する相談を受けているため、個々の状況に応じた解決手段について相談に乗ってくれるでしょう。
また、最近では退職代行サービスを提供している業者もあります。
どうしても直接の交渉ができない場合は、こうしたサービスを利用することも検討してみましょう。
トラブル3:他の保育士への迷惑や影響の大きさを考えてしまい、なかなか踏み切れない
8年目の保育士は責任のあるポジションにいるだけに、今自分が抜けてしまうことによる周囲への迷惑を考えてしまいます。
人員不足と言われる保育業界で、自分のポジションをそのまま引き継ぐことのできる後任保育士がすぐに採用できるわけではないことも理解しているため、辞めるということを自分のわがままのように感じてしまい、退職の相談さえ踏みとどまってしまうこともあります。
トラブル4:次の職場にうまく馴染めるかが不安
8年も同じ保育園で続けていると、ある程度今の保育園に居心地の良さも感じている方も多いでしょう。
また、8年の間に途中入社してくる保育士などが新しい環境に馴染むために苦労している姿を見ていることもあります。
そのため、新しい環境にいって同じように心地よい環境で仕事がすぐにできるとは考えられず、辞めることをためらってしまうこともあります。
トラブル5:結婚や妊娠、子育て、夫の転勤などライフスタイルの変化
保育士は女性が9割以上と非常に女性比率の高い仕事です。
新卒から保育士の仕事についた場合、8年目は28〜30歳くらいの年齢となり、結婚や出産などライフステージの変化を迎え始めます。
例えば、退職を伝えようと決意した時に妊娠が発覚した場合、不安定になりやすい妊娠中や産休育休、仕事復帰を考えた時に辞めるよりも今の保育園で頑張った方が良いという結論になるでしょう。
すでに退職の意思を伝えている場合、退職の意思を取り消してもらえないこともありますので、トラブルになってしまうこともあります。
保育士8年目で辞めたいと思ったら、まずは体調やメンタルを最優先に考えて判断しよう!
8年目の保育士は、保育園でも中堅からベテランと言われる立場となり、責任感があるからこそ辞めたいと言い出せないこともあります。
また、仕事の全体が見えているからこそ、自分が辞めた後の保育園運営を心配する気持ちもあるでしょう。
長年勤めた保育園には少なからず愛着もあるはずです。
しかし、そんな思いを持った上でなお辞めたいという気持ちを固めた場合、退職や転職は悪いことではありません。
責任感や周囲の目を気にしすぎることよりも、あなた自身の本心を大切にしましょう。
もしも転職に関して相談したいことがあれば、まずは次の登録フォームから保育士登録をして、専任コーディネーターに今現在抱える悩みなどを相談してみてください。