保育のコラム

34歳保育士の転職事情!この年齢で転職先の求人はある?

2022/09/26

34歳になって、慣れ親しんだ保育施設からの転職を考えているという方は多いと思います。

 

ひと昔前までは、一般的に「転職は35歳まで」など言われていた時期があったことから「34歳という年齢で、本当に転職できるのか?」と、転職に不安を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

しかし、保育士にとって34歳からの転職は全く珍しいことではありません。

 

今回は、そんな34歳の保育士の転職事情について、保育士人材派遣会社として28年以上、保育士の働き方や転職をサポートし続けてきた、明日香が解説いたします。

ずっと保育士編集部

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

34歳でも保育士転職は十分できる!むしろ、実務経験が強みになる!

34歳は、新卒から保育士として勤務していると、キャリアはおおよそ12〜14年。

 

ベテラン保育士です。

 

人によっては産休や育休などを経験していたとしても10年以上のキャリアを持っている方が多く、その実務経験はどこの保育園も即戦力として期待される人材といえるでしょう。

 

また、34歳は保育士としてはベテランですが、まだまだ若く体力、気力に溢れている「働き盛り」とも言える年代です。

 

その実務経験と若さという2つの武器を活かせる上、即戦力という意味では、むしろ採用されやすい年齢と言えます。

「転職は35歳まで」は保育士には当てはまらない

転職を考えた時、「転職できるのは30歳まで」「35歳が転職の限界」と言われることがあります。

 

全く未経験の仕事や業界によっては、年齢によって新しいことを受け入れることができないなどの理由から35歳までが限界もあるかもしれません。

 

また、資格取得に年齢制限がある場合もあります。

 

しかし、保育士は違います。

 

そもそも、保育士試験に年齢制限はありませんし、保育施設が出す求人によって多少の差はありますが、35歳で、資格を有し、しっかりとキャリアを築いてきた方であれば、むしろ35歳は即戦力として採用されやすい年齢です。

34歳保育士の主な転職理由と転職理由別の対処法!

34歳は保育士としてキャリアを10年以上もっている方や、すでに役職についている方も少なくありません。

 

保育士として「働き盛り」とも言える34歳の保育士がなぜ、転職したいと思うのか、最もポピュラーな理由と、その理由別のおすすめの対処法を見ていきましょう。

 

ここからは34歳の保育士が転職を考える理由について多く聞かれる理由をご紹介します。

理由1:給料と勤務内容が釣り合っていないと感じるから

保育士の平均年収は、厚生労働省が毎年行っている「賃金構造基本統計調査」によれば、30〜34歳保育士の平均年収額(男女計)は、約389万円です。

平均年収自体は、次表のように推移しており、年々上昇しています。

年度 2019 2020 2021 2022
30〜34歳保育士の平均年収額(円) 男性:約401万円
女性:約340万円
男性:約413万円
女性:約359万円
約372万円 約380万円

※引用元:厚生労働省「平成30年(2019年)〜令和3年(2022年)賃金構造基本統計調査」
※2019、2020年は男女別、2021年以降は男女計での値となっている。

 

しかし、日本人の34歳の平均年収は、求人サイト「doda」の統計によれば、男性で約472万円、女性で375万円と、なっており、男性の保育士で言えば全体の平均年収よりも少し低め、女性の保育士で言えば、やや高めです。

 

しかし、保育士の場合は、このように「一般的な平均年収と比べて高いか低いか」ではなく、「責任の重さや仕事量に今の給料額が見合っていない」と考える人の方が多い傾向があります。

 

また、保育士の仕事は子どもの成長を見守りと命を守るという、責任の重い仕事である上に、行っている業務は子どもの保育以外にも事務作業や行事の準備など多岐に渡ります。

 

そういった仕事内容や労働時間と給料とバランスが取れていないと感じることから、待遇アップを希望した転職を考えている人が多くなるという訳です。

 

もし、「今の待遇に見合っていない」と考えられるのであれば、より高待遇な求人に応募するなどを検討してみましょう。

 

理由2:人間関係がうまくいっていないから

保育士は女性が9割以上と、女性比率の高い職種です。

 

そのため、人間関係が複雑で、ちょっとしたことでギスギスした関係になることがあります。

 

実際に、東京都福祉保健局が令和元年の5月に公表した「東京都保育士実際調査報告書」によれば、保育士の退職理由で一番多いのは「職場の人間関係」です。

 

特に34歳で10年以上のキャリアになると、管理職に就くこともあり、後輩保育士と園長など上司との間で調整の役割をしなくてはならないことがあります。

 

同僚から上司になって立場が変わったことから、軋轢が広がってしまった場合、居心地が悪い思いをすこともあります。

 

人間関係をリセットしたいと転職を考えるようになるケースは多くみられます。

 

人間関係をなんとかしたい、という場合は、「自分からその場所を去る」というのが一番の対処法です。

 

「自分は何も悪くないのに、自分自身が今まで築きあげたキャリアを手放すのはなんか負けた気がする…悔しい…」と思ってしまう方も多いと思いますが、転職によってあなた自身のキャリアが失われる訳では全くありません。

 

むしろ、人間関係が悪い場所で働き続けるよりも、よりあなた自身のこれまでの実務経験や、良さを活かすための最良の選択と言えます。

 

一点、人間関係が転職の理由の場合、次に就職する求人を探す際に重要なのが、実際に自分の目で保育園の様子を見る、ということです。

 

実際に自分で足を運んでも良いでしょうし、保育士求人サイトの担当者にアポイントを取ってもらっても良いでしょう。

 

求人には書かれていない人間関係を自分の目で見極めるというのが非常に重要です。

人間関係に疲れ、その後も人間関係に不安があるという方は派遣保育士という働き方も!

人間関係自体に不安がある、トラウマがあって転職に踏み切れない、という場合には、まずは正社員並の給料をもらいながら、人間関係をそこまで気にしなくても良い派遣保育士という働き方を選ぶのがおすすめです。

 

派遣保育士の場合、保育園が直接雇っている訳ではないことや、何かトラブルがあった際にコーディネーターが間に入って解決してくれたり、働く保育園を変えるなどの対応が柔軟にできます。

 

派遣保育士として働き、徐々に人間関係の疲れや不安がなくなった時点で正社員への転職を検討したり、派遣保育士として勤めている保育園の人間関係が良いと判断した時点で正社員の転向の打診も場合によっては可能です。

理由3:キャリアアップをしたいから

キャリアップを目指す保育士にとって役職の有無は重要です。

 

しかし、役職などは既に充足していることもあり、自身が働く保育施設にポジション自体がない場合があります。

 

そのため、34歳の保育士の場合、自分自身が目指すキャリアのために転職を考え、最初から役職に就くことができる求人へ応募するなど、キャリアアップのための転職をする方も多い傾向があります。

 

34歳は、保育業界では実務経験と若さから即戦力として期待される年齢であることから、保育施設側からも歓迎されやすい年齢です。

 

そういった場合には、園長や主任、副主任など役職求人などへの挑戦をしてみるなどを検討してみましょう。

理由4:スキルアップできる環境ではないから

キャリアアップについて、そもそも望める環境でないことも転職理由の一つです。

 

キャリアプランや社員研修などがなく、今後保育士としてのキャリアの目指し方がわからなくなる場合、環境を変えたいと考えることは自然なことです。

 

そういった場合には、自分自身が望むキャリアの方針をしっかりと示してくれる保育園の求人などへの応募を検討してみましょう。

 

求人に書いてある情報だけではなく、可能であれば実際に見学に行ったり、自分の目で「自分がスキルアップできる環境がある保育施設かどうか?」などを判断することも重要です。

 

理由5:家庭との両立が困難だから

34歳の保育士はプライベートでは家庭を持っていたり、自分自身の子どもを持っていることも多くなります。

 

パートナーの転勤により勤務が困難になったり、フルタイムで働くことが難しくなるケースも増え、家庭との両立を考えた上で転職を選択する場合もあります。

 

その場合は、雇用形態の見直しなど無理のない働き方への転職がおすすめです。

 

明日香などでは、これまで28年以上、保育専門の人材派遣を行っていますが、実際に明日香で働いている保育士の中にも、一般的なフルタイム正職員として働くのが、何らかの理由で難しいという方は多くいらっしゃいます。

 

例えば、子育てなど家庭との両立でどうしても定時での帰宅がマストという方や、パートナーに転勤が多く、一つの場所で働くことが難しいという方、介護などの関係で週3〜4日しか働けないという方などです。

 

ライフスタイルによって、働き方が制限されてしまう、という場合には、働き方をご自身の状況に合わせて柔軟にアレンジできる派遣保育士を検討されるのがおすすめです。

34歳保育士は即戦力としての活躍が期待されやすい!目指す働き方に合わせて求人を選択することが大切!

キャリアが10年以上、プライベートでもライフステージが変わる34歳という年齢の保育士には、それぞれ画一のキャリア志向というよりも、それぞれの考え方でキャリアが異なって来る年齢です。

 

具体的には、家庭との両立を重視し、短時間などでスキルを活かしたい人やキャリアアップを測り、いずれ園長などの責任者へと向かう方など方向性は全く異なると言えるでしょう。

 

どちらが正しい、というわけではありませんので、自分の10年後、20年後をイメージしつつ、今の生活に適した最適な道を選ぶことがベストです。

 

34歳のベテラン保育士には、即戦力としての求人が多い傾向があります。

 

その内容は、管理職だけでなく、保育補助から園長職まで実に幅広いものです。

 

つまり、10年以上保育士として活躍してきた実績から、どのポジションでも活躍を期待できる経験を積んでいるという信頼があるのです。

 

だからこそ、あなたが目指すべき理想の働き方、あなたらしいワークライフバランスを実現できる働き方を明確にしておくことで転職は成功すると言えるでしょう。

 

ずっと保育士では、正社員、派遣保育士、パートアルバイトなど、正規・非正規など、あらゆる働き方の中から、あなたの状況や要望、将来思い描くキャリアプランに合わせたキャリア提案を行っています。

 

お気軽にご相談ください。

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