保育のコラム

35歳の保育士です。35歳の今からでも保育士として転職することはできるのでしょうか?

2022/10/28

35歳は「働き盛り」と言われつつ、結婚や出産などライフステージの変化が多い年齢です。

一方で、35歳以上は「ミドルシニア」とも呼ばれ、「自分の人生を今後どう生きていくのか?」「本当に今のままでいいのか?」など、人生の岐路について考える年齢でもあります。

 

それは、保育士も例外ではありません。

35歳になり、自分の今後のキャリアや人生について「このままでいいのか?」と、転職を考え始める方も多いのではないでしょうか。

今回は、保育士の人材派遣会社として、保育士のキャリア形成を30年以上支えてきた『明日香』が、35歳の保育士が転職を考える際におさえるべきポイントをご紹介します。

 

 

ずっと保育士編集部

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ30年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

35歳でも保育士転職は問題なく可能!むしろ、これまでの経験やスキルを強みにできる歳!

保育士として新卒から勤務した場合、35歳の保育士は13年〜15年のベテラン保育士です。 

産休・育休を経験していても、10年以上のキャリアを持っている方が多く、その実務経験はどの保育施設であっても通用するでしょう。

つまり、即戦力として期待される人材といえます。

 

35歳は、保育士としてベテランでありつつ、年齢的に体力、気力で溢れています。

実務経験の長さ、年齢的な若さの両方を活かして転職できるので、転職先に困ることはほとんどありません。

キャリアアップを考えるのであれば、さらに良い待遇の求人へ挑戦しやすい年齢と言えるでしょう。

 

「35歳転職限界説」は保育士には当てはまらない

転職を考えた時によく言われるのが、「転職できるのは30歳まで」「35歳が転職の限界」などです。

未経験の仕事によっては資格の取得に年齢制限があるなど、「35歳転職限界説」が当てはまるのかもしれません。

しかし、保育士は違います。

 

求人によって年齢制限が設けられている場合はありますが、保育士の転職に年齢は関係ありません。

重要なのは、保育士資格と実務経験です。

保育士資格を保有し、しっかり実務経験を積んできた方であれば、年齢よりも経験が重視されます。

 

ちなみに、実務経験がない人でも求人数は減りますが「未経験歓迎」の求人もあります。

実際に、60歳を過ぎてから保育士資格を取得して活躍されている方もいらっしゃいます。

そのため、「35歳だから転職は無理なのでは…?」という心配はありませんので安心してください。

 

35歳保育士の主な転職理由と転職理由別対処法

35歳の保育士は、保育施設の中核的な存在として、責任ある仕事を任されたり、管理職に就いていたりする人も少なくありません。

そんな35歳の保育士が「転職したい」と思う原因は、責任の重さや、長年勤めてきたからこそ見えてきた職場への違和感、不満などです。

 

理由1:給料に不満がある

保育士は、「給料に対して、責任の重さや労働量が見合わない」という不満が多いです。

東京都福祉局「令和4年度 東京都保育士実態調査」によれば、現在の職場で改善を希望する項目として、「給与・賞与等の改善」が62.7%にのぼっています。

また、現在の職場で「上位の役職への就任希望」の有無は、「就任したくない」が67.1%でした。

 

その理由として、「責任の重い仕事をしたくない」が42.7%、「役職に見合った昇給が見込めない」が38.2%となっています。

一方で、給料の額自体に不満をもつ方もいます。

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によれば、35〜39歳の保育士の平均年収(男女計)は、409万4,200円でした。

 

詳しくは、以下の表1をご覧ください。

 

表1:35〜39歳保育士の平均月収・平均賞与・平均年収

 

月収

賞与

年収

男性保育士

34万5,800円

96万2,000円

511万1,600円

女性保育士

27万1,200円

74万800円

399万5,200円

男女計

27万7,800円

76万600円

409万4,200円

参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査

平均年収の算出方法:(きまって支給する現金給与額×12)+年間賞与その他特別給与額

 

国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、日本人35~39歳の平均年収は466万円(男性:556万円、女性:336万円)でした。

統計の情報元は違いますが、日本人全体の平均年収に比べると、保育士はやや低いことが分かります。

働く保育施設の待遇や給料体系によっても変わりますが、周りの友人・知人と給料額を比べて落胆し、転職を考える場合もあるようです。

 

理由2:人間関係に不安・不満がある

保育士の退職原因で一番多いのは「人間関係」です。

保育士として10年以上のキャリアになると、担任はもちろん、リーダーや管理職を任されることもあり、後輩保育士と上司との間で調整役をしなければならない場面が多くなります。

同僚の立場から上司になったことで、今までの人間関係に壁ができたり、上司からのプレッシャーが多くなったりします。

そういった人間関係の変化に耐えられず転職を考えるケースは多いようです。

 

人間関係に不安・不満がある場合、それを自分自身で解決するのは難しいです。

人間関係に疲れた場合は、「冷静に考えられるまで休む」「環境を変える」ことが大切です。

派遣保育士のように、人間関係をあまり気にしなくていい雇用形態で働きながら、自分にあった保育施設を探す方法もあります。

 

理由3:キャリアアップを目指している

「どんどん昇進してキャリアップを目指したい」という保育士の方も多いと思います。

しかし、保育施設の役職には限りがあり、既に充足していることもしばしば。

 

「ここまでやってきたのに、全然評価されない…」

「キャリアアップしたけど、空きがでそうにない…」

という考えから、最初から役職に就ける求人へ応募する方も多いです。

キャリアアップについて不満や不安を持っている方は、自分の経歴・経験を活かして転職を検討するのがおすすめです。

 

理由4:スキルアップできる環境が整っていない

現在の職場に対して、「キャリアアップが望める環境ではない」と感じることも転職理由の一つです。

キャリアプランや社員研修などがなく、今後のキャリアを目指せない場合、環境を変えたいと思うことは自然です。 

産休・育休で職場復帰した方の中には、育休明けのスキルアップについて支援されないなど不安を感じる方も。

 

保育施設によってもスキルアップの捉え方はさまざまで、一切しない施設もあれば、積極的に行っている施設もあります。

そのため、保育士のスキルアップや教育に熱心な保育園への転職を検討してみましょう。

 

理由5:家庭との両立が負担になっている

35歳は、結婚や妊娠、子育て、引っ越しなど、ライフスタイルが変化することも多くなります。

例えば、パートナーの転勤により、現在の職場での勤務が困難になったり、子育てや家庭の事情でフルタイム勤務が難しくなる方もいるでしょう。

そのため、仕事と家庭の両立を考えた上で、転職を選択する場合もあります。 

 

その場合は、正社員ではなく、派遣保育士やパートなど、無理のない働き方へ転職することが多くなります。

『明日香』に登録する派遣保育士の方の中にも、パートナーの転勤で正社員から派遣保育士に転職した方や、家庭の事情からフルタイムで働けず、派遣保育士で週3日働いている方などがいらっしゃいます。

プライベートと仕事の両立が負担に感じる場合は、正社員並の給料で、柔軟な働き方ができる派遣保育士への転職を考えてみるのがおすすめです。

 

35歳は経験とスキルをアピールでき、自信を持って転職に踏み切れる時期!

保育士にとって35歳は、プライベートとの両立やキャリアアップなどで転職を考えやすい時期です。

プライベートとの両立が難しい場合は、時短保育士や柔軟な働き方ができる派遣保育士を。

キャリアアップを考える場合は、自分の経歴や経験を元に、ハイレベルな求人への応募を検討してみましょう。

 

保育士の働き方が多様化している昨今、保育士一人ひとりの要望に答えられるような求人は存在します。

そのため、「35歳だから転職できないのでは?」と悲観的になる必要はありません。

むしろ、その実務経験やスキルを存分にアピールでき、保育施設も即戦力として採用しやすい年齢なので自信を持って転職に踏み切りましょう。

 

ずっと保育士では、35歳のあなたの要望に合わせたキャリア提案が可能です!

『ずっと保育士』は、結婚や妊娠、子育て、パートナーの転勤、介護など、あらゆるライフステージの変化に合わせたキャリア提案を行っています。

例えば、「人間関係に疲れてしまった…」のであれば、人間関係をあまり気にしなくてもよい派遣保育士として働き、その後に正社員に転職することも可能です。

保育施設とのトラブルに悩んだ際は、間にコーディネーターが入って相談にのってくれます。

 

「キャリアアップしたい」のであれば、そういった求人を探して提案することも可能です。

「週3〜4日しか働けないけど、バイトやパートでは給料が足りない」場合には、派遣保育士として週3〜4日働くなど、ライフステージに合わせた柔軟な働き方が可能です。

『ずっと保育士』では、「ずっと保育士として働きたいけど〜」と悩む方が活躍できるようにサポートしていますので、ぜひ相談してください。

 

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