契約社員の保育士ってどんな雇用形態?保育園での仕事内容や給料を徹底解説
2024/03/12
保育士の雇用形態の中には、「契約社員」という働き方があることをご存知でしょうか?
一般企業ならまだしも、保育士の場合はどんな働き方をするのかイメージがわかないと思います。
「契約社員の保育士ってどんな働き方をするの?」
「正社員の保育士とは何が違うのかな?」
「契約社員の保育士で働くメリットはある?」
など、さまざまな疑問点が浮かんでくるのではないでしょうか。
そこで今回は、契約社員の保育士の仕事内容や給料、働くメリット・デメリットなどを詳しく解説していきます。
保育士として働く場合の選択肢の1つとしてチェックしてみてください。
契約社員の保育士とは?
契約社員の保育士とは、正社員と違って「雇用期間を決めて働く」保育士のことです。
たとえば、半年や1年契約で働くなど、保育園で働く期間が決まっています。
契約期間が終了すれば、勤務していた保育園は退職となって次の職場を探さなければなりません。
契約社員の保育士になるには、保育士資格をもっていることが前提になります。
正社員やパート・アルバイト、派遣との違い
それでは契約社員が、正社員やパート・アルバイト、派遣と何が違うのか見ていきましょう。
それぞれの違いを、下記の「表1」に違いをまとめましたので比較してみてください。
表1:契約社員・正職員・パート・アルバイト・派遣社員の違い
契約社員
正社員
パート・アルバイト
派遣社員
雇用期間
有期雇用
(原則3年が限度)
正社員:無期雇用
パート・アルバイト
:有期雇用が多い
有期雇用
(原則3年が限度)
勤務時間
基本フルタイム
(契約内容による)
正社員:フルタイム
パート・アルバイト
:保育園による
時短勤務も可
(人材派遣会社と保育園の契約による)
給料の支払い形態(時給/月給)
時給/日給/月給
(契約内容による)
正社員:月給
パート・アルバイト
:時給
人材派遣会社の規定による
ボーナスの有無
ある場合とない場合がある(契約内容による)
正社員:有
パート・アルバイト
:なし
なし
保険・福利厚生
契約内容による
保育園を運営する
団体・株式会社の規定による
人材派遣会社の規定による
契約社員として働く保育士の仕事内容
それでは、契約社員として働く保育士の仕事内容はどのようなものなのでしょうか。
結論から言うと、勤務する園と保育士との契約内容によって決まるのでさまざまです。
基本的な仕事内容は、正社員の保育士の仕事内容とほぼ同じと考えてよいでしょう。
しかし、クラス担任やイベントや行事の担当者などは、どうしても人員が足りないような場合を除き正社員が優先される傾向にあります。
契約社員として働く保育士の給料
では、契約社員として働く保育士の給料相場はどうなっているのでしょうか。
正社員の保育士と比較して、下記の「表2」にまとめてみました。
ハローワークをはじめ、保育士のいろんな求人情報から総合的に見てみると、保育園の方針や地域にもよりますが、全体的に正社員の保育士の方が給料は高いといえます。
契約社員の支払い方法は、月給のみでなく、日給や時給といった具合に保育園の規定で変わることも特徴的です。
表2:契約社員保育士と正社員保育士の給料相場の違い
契約社員保育士
正社員保育士
月給
16~33万円
16~44万円
日給
7,000~8,000円
―
時給
1,100~1,500円
―
保育士が契約社員として働くメリット
ここからは、保育士が契約社員として働くメリットについて3つお伝えします。
あなたの理想とするライフスタイルを達成するために参考にしてみてください。
メリット1:ワークライフバランスを保ちやすい
正社員の保育士は、どうしても職場での拘束時間が長くなり、仕事中心の生活になってしまいがちです。
一方、契約社員の保育士は、保育園側と事前に「労働時間」や「休暇」などを契約で決めてから勤務する形になります。
自分が求める条件で契約することができれば、育児や介護、趣味の時間など、ワークライフバランスを保ちながら働くことができるでしょう。
基本的には、正社員と同じようにフルタイム勤務が多いですが、正社員と比べると仕事の責任の範囲も定められているので、負担が軽くなる場合があります。
メリット2:正社員登用の可能性がある
保育園によっては、契約社員から正社員への登用を行っている場合があります。
まずは契約社員として働きながら、正社員として長く働ける職場かどうか判断するのがよいでしょう。
保育園側も契約社員としてのあなたの働き方を確認できるので、お互いにメリットがあるといえます。
メリット3:採用基準が低いため入社しやすい
保育園が契約社員の保育士を募集する理由として、
「人手不足の時期だけ勤務してほしい」
「いったん正社員として雇うと簡単に解雇できないから」
などがあります。
保育園側としては期間を限定して雇い入れ、相性が悪ければ契約を更新しなければよいだけなので、契約社員として働く場合は、採用の基準が低くなり入社しやすいかもしれません。
保育士が契約社員として働くデメリット
保育士が契約社員として働くメリットがある一方で、デメリットもあります。
ここでは、デメリットを4つ解説していきますので、メリットと比較しながら判断してみてください。
デメリット1:正社員と比べて給料が低い
契約社員は、正社員と比べて給料が低い場合があります。
契約社員の仕事内容や量は、正社員とほぼ同じなので、場合によっては残業もありえます。
しかし、何か問題があったときに責任をとるのは正社員の保育士なので、その分を考えれば納得がいくのではないでしょうか。
もし、給料面で納得がいかないのであれば、雇用される前に保育園と交渉するのがよいでしょう。
デメリット2:昇給や昇格がほとんどない
契約社員には、昇給や昇格がほとんどありません。
正社員の保育士は、基本的に勤続年数の長さや役職で給料が増えていきますが、雇用期間が限定されている契約社員の場合は、どうしても給料が低くなってしまいます。
もし、昇給や昇格を望むのであれば、正社員登用のある保育園を探すのがよいでしょう。
デメリット3:雇用が安定しない
契約社員の場合、保育園との契約が更新されなければ転職せざるをえません。
あなた自身が、どんなに熱意や誠意をもって働いていたとしても、保育園側が「契約を更新しない」という判断をくだせば、真っ先に切られてしまう立場にあります。
契約更新がなければ、急いで次の仕事を探さなければならず、その間の収入は途絶えてしまいます。
デメリット4:退職金やボーナスはほとんど出ない
契約社員の保育士は、退職金やボーナスはほとんど出ないと考えていた方がよいでしょう。
ただ、保育園によって待遇が異なりますので、待遇のよい保育園を探すか契約内容に盛り込むこともできます。
契約社員の保育士はこんな人にオススメ!
それでは、契約社員の保育士がオススメな人とは、どんな人なのでしょうか。
1つ目は、「期間限定で働きたい人」があげられます。
契約社員は雇用期間が決まっているので、
「いろんな保育園でキャリアを積み上げたい」
「引っ越しの予定が入っているので、それまで働きたい」
などを考えている人にとっては理想的な雇用形態だといえるでしょう。
仕事内容や仕事量も正社員とほとんど同じであることが多いので、保育士としてのやりがいや経験を積むことができます。
2つ目は、「試しに働きたい人」です。
保育士は、精神面だけでなく、体力もたくさん使う仕事です。
そのため、
「保育士として働いてみたいけど、勤まるかどうか不安」
「以前保育士として働いていたけど、ブランクがあるから大丈夫かな?」
という人にとってはピッタリだといえるでしょう。
試しに働いてみて、続けられそうなら契約の更新を伝えてみたり、ほかの保育園に正社員として転職したりするのもよいかもしれません。
契約前にチェックすべき7つの項目
これまで、契約社員と正社員の保育士の違いや、契約社員のメリット・デメリット、契約社員にオススメな人などを見てきました。
契約社員の保育士は、労働内容や条件を保育園側と契約しなければなりません。
そこで、契約社員を考えている人のために、契約前にチェックすべき7つの項目をお伝えします。
自分にとって不利な契約にならないようにするためにも、しっかりチェックしてみてください。
【1】雇用期間
契約社員の保育士の場合、契約書に雇用期間がしっかり明記されています。
そのほかにも、契約更新や契約期間の延長などの条件や方法などがあるかどうかも確認しておきましょう。
【2】給料
契約社員の保育士の場合、月給制や日給制、時給制など給料の支払い形態はさまざまですので、基本給や残業代などの計算方法、支払い方法までしっかり確認しておくことが大切です。
給料は生活にかかわる大事な要素なので、他の項目と同様にしっかりと目を通して把握しておきましょう。
【3】勤務時間
勤務時間を確認する際は「労働基準法」として、
・1日8時間
・週40時間以内
を頭に入れておきましょう。
勤務時間ばかりではなく、休憩時間の有無もチェックしてください。
・6時間を超えての勤務は、45分
・8時間を超えての勤務は、60分以上
の休憩時間が必要です。
【4】残業の有無
契約社員の保育士は、仕事量が正社員とほとんど変わらないので残業がある場合もあります。
その際、必ず残業の有無、残業時間について確認しておきましょう。
この点をうやむやにしてしまうと、サービス残業や持ち帰り仕事が発生する可能性が出てしまいます。
残業がある場合は、残業代がいくら出るのかもしっかりチェックしておきましょう。
【5】ボーナスの有無
契約社員の保育士でも、保育園や契約内容によってはボーナスが支給される場合があります。
その際は、ボーナスの支給回数のほかに、経験や能力、成果など支給される基準も確認しておくとよいでしょう。
【6】福利厚生・社会保険
契約を結ぶ保育園によってさまざまですが、定期健康診断や託児所、制服の支給など、契約社員でも福利厚生を利用できる場合があります。
きちんと契約内容を確認し、不明瞭な部分はしっかり質問しておきましょう。
社会保険も同様に、「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」「労働者災害補償保険」など細かく確認しておくことが重要です。
【7】正社員登用制度
保育園の中には、契約社員から正社員への登用制度がある場合があります。
正社員登用には法的なルールがないため、登用にいたる基準や条件は保育園によって異なりますが、試験や面接を実施することもあります。
いずれにせよ、登用のための具体的な内容をしっかり確認しておきましょう。
契約社員の保育士求人を探す時のポイント
契約社員の保育士は、雇用期間が限定されているからこそ、自分の理想のライフスタイルの条件に合った職場を見つけたいですよね。
そのため、「責任の範囲と待遇のバランス」が契約社員の保育士求人を探す時のポイントです。
しかし、多くの求人情報がある中で、どれが本当に自分にあった求人なのかを調べていると、貴重な時間を大幅に奪われてしまうもの。
そんなときは、保育専門の求人サイトを活用してみてください。
たくさんある保育士の求人情報の中から「雇用形態を絞って検索」できるので、きっとあなたが理想とする条件にあった求人が見つかるはずです。
保育専門求人サイト『ずっと保育士』は、保育士や幼稚園教諭、ベビーシッターを対象にした求人専門サービス。
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「保育士に転職したい」
「もう一度、保育士に復職したい」
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契約社員として働きながら正社員を目指すのも1つの方法!
ここまで契約社員の保育士について詳しく見てきましたが、いかがだったでしょうか?
契約社員として働くメリットがある一方で、デメリットもありました。
この記事を読んでいく中で、正社員で働きたいけれども、責任の重さや仕事量などが気になって一歩を踏みだすことに迷っている人もいるかもしれません。
そんなときは、まず雇用期間が限定されている契約社員として働きながら、様子を見て正社員の保育士を目指すのも1つの方法です。
正社員登用のための基準や条件がありますが、保育園側としても今までのあなたの働きぶりや人柄がわかっている方が正社員に登用しやすいでしょう。
保育士としていろんな雇用形態がある中で、契約社員を目指す場合は、この記事を参考にしながら挑戦してみてください。
カテゴリ
保育士キャリア
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保育士の雇用形態の中には、「契約社員」という働き方があることをご存知でしょうか?
一般企業ならまだしも、保育士の場合はどんな働き方をするのかイメージがわかないと思います。
「契約社員の保育士ってどんな働き方をするの?」
「正社員の保育士とは何が違うのかな?」
「契約社員の保育士で働くメリットはある?」
など、さまざまな疑問点が浮かんでくるのではないでしょうか。
そこで今回は、契約社員の保育士の仕事内容や給料、働くメリット・デメリットなどを詳しく解説していきます。
保育士として働く場合の選択肢の1つとしてチェックしてみてください。
契約社員の保育士とは?
契約社員の保育士とは、正社員と違って「雇用期間を決めて働く」保育士のことです。
たとえば、半年や1年契約で働くなど、保育園で働く期間が決まっています。
契約期間が終了すれば、勤務していた保育園は退職となって次の職場を探さなければなりません。
契約社員の保育士になるには、保育士資格をもっていることが前提になります。
正社員やパート・アルバイト、派遣との違い
それでは契約社員が、正社員やパート・アルバイト、派遣と何が違うのか見ていきましょう。
それぞれの違いを、下記の「表1」に違いをまとめましたので比較してみてください。
表1:契約社員・正職員・パート・アルバイト・派遣社員の違い
契約社員 |
正社員 パート・アルバイト |
派遣社員 |
|
雇用期間 |
有期雇用 (原則3年が限度) |
正社員:無期雇用 パート・アルバイト :有期雇用が多い |
有期雇用 (原則3年が限度) |
勤務時間 |
基本フルタイム (契約内容による) |
正社員:フルタイム パート・アルバイト :保育園による |
時短勤務も可 (人材派遣会社と保育園の契約による) |
給料の支払い形態(時給/月給) |
時給/日給/月給 (契約内容による) |
正社員:月給 パート・アルバイト :時給 |
人材派遣会社の規定による |
ボーナスの有無 |
ある場合とない場合がある(契約内容による) |
正社員:有 パート・アルバイト :なし |
なし |
保険・福利厚生 |
契約内容による |
保育園を運営する 団体・株式会社の規定による |
人材派遣会社の規定による |
契約社員として働く保育士の仕事内容
それでは、契約社員として働く保育士の仕事内容はどのようなものなのでしょうか。
結論から言うと、勤務する園と保育士との契約内容によって決まるのでさまざまです。
基本的な仕事内容は、正社員の保育士の仕事内容とほぼ同じと考えてよいでしょう。
しかし、クラス担任やイベントや行事の担当者などは、どうしても人員が足りないような場合を除き正社員が優先される傾向にあります。
契約社員として働く保育士の給料
では、契約社員として働く保育士の給料相場はどうなっているのでしょうか。
正社員の保育士と比較して、下記の「表2」にまとめてみました。
ハローワークをはじめ、保育士のいろんな求人情報から総合的に見てみると、保育園の方針や地域にもよりますが、全体的に正社員の保育士の方が給料は高いといえます。
契約社員の支払い方法は、月給のみでなく、日給や時給といった具合に保育園の規定で変わることも特徴的です。
表2:契約社員保育士と正社員保育士の給料相場の違い
契約社員保育士 |
正社員保育士 |
|
月給 |
16~33万円 |
16~44万円 |
日給 |
7,000~8,000円 |
― |
時給 |
1,100~1,500円 |
― |
保育士が契約社員として働くメリット
ここからは、保育士が契約社員として働くメリットについて3つお伝えします。
あなたの理想とするライフスタイルを達成するために参考にしてみてください。
メリット1:ワークライフバランスを保ちやすい
正社員の保育士は、どうしても職場での拘束時間が長くなり、仕事中心の生活になってしまいがちです。
一方、契約社員の保育士は、保育園側と事前に「労働時間」や「休暇」などを契約で決めてから勤務する形になります。
自分が求める条件で契約することができれば、育児や介護、趣味の時間など、ワークライフバランスを保ちながら働くことができるでしょう。
基本的には、正社員と同じようにフルタイム勤務が多いですが、正社員と比べると仕事の責任の範囲も定められているので、負担が軽くなる場合があります。
メリット2:正社員登用の可能性がある
保育園によっては、契約社員から正社員への登用を行っている場合があります。
まずは契約社員として働きながら、正社員として長く働ける職場かどうか判断するのがよいでしょう。
保育園側も契約社員としてのあなたの働き方を確認できるので、お互いにメリットがあるといえます。
メリット3:採用基準が低いため入社しやすい
保育園が契約社員の保育士を募集する理由として、
「人手不足の時期だけ勤務してほしい」
「いったん正社員として雇うと簡単に解雇できないから」
などがあります。
保育園側としては期間を限定して雇い入れ、相性が悪ければ契約を更新しなければよいだけなので、契約社員として働く場合は、採用の基準が低くなり入社しやすいかもしれません。
保育士が契約社員として働くデメリット
保育士が契約社員として働くメリットがある一方で、デメリットもあります。
ここでは、デメリットを4つ解説していきますので、メリットと比較しながら判断してみてください。
デメリット1:正社員と比べて給料が低い
契約社員は、正社員と比べて給料が低い場合があります。
契約社員の仕事内容や量は、正社員とほぼ同じなので、場合によっては残業もありえます。
しかし、何か問題があったときに責任をとるのは正社員の保育士なので、その分を考えれば納得がいくのではないでしょうか。
もし、給料面で納得がいかないのであれば、雇用される前に保育園と交渉するのがよいでしょう。
デメリット2:昇給や昇格がほとんどない
契約社員には、昇給や昇格がほとんどありません。
正社員の保育士は、基本的に勤続年数の長さや役職で給料が増えていきますが、雇用期間が限定されている契約社員の場合は、どうしても給料が低くなってしまいます。
もし、昇給や昇格を望むのであれば、正社員登用のある保育園を探すのがよいでしょう。
デメリット3:雇用が安定しない
契約社員の場合、保育園との契約が更新されなければ転職せざるをえません。
あなた自身が、どんなに熱意や誠意をもって働いていたとしても、保育園側が「契約を更新しない」という判断をくだせば、真っ先に切られてしまう立場にあります。
契約更新がなければ、急いで次の仕事を探さなければならず、その間の収入は途絶えてしまいます。
デメリット4:退職金やボーナスはほとんど出ない
契約社員の保育士は、退職金やボーナスはほとんど出ないと考えていた方がよいでしょう。
ただ、保育園によって待遇が異なりますので、待遇のよい保育園を探すか契約内容に盛り込むこともできます。
契約社員の保育士はこんな人にオススメ!
それでは、契約社員の保育士がオススメな人とは、どんな人なのでしょうか。
1つ目は、「期間限定で働きたい人」があげられます。
契約社員は雇用期間が決まっているので、
「いろんな保育園でキャリアを積み上げたい」
「引っ越しの予定が入っているので、それまで働きたい」
などを考えている人にとっては理想的な雇用形態だといえるでしょう。
仕事内容や仕事量も正社員とほとんど同じであることが多いので、保育士としてのやりがいや経験を積むことができます。
2つ目は、「試しに働きたい人」です。
保育士は、精神面だけでなく、体力もたくさん使う仕事です。
そのため、
「保育士として働いてみたいけど、勤まるかどうか不安」
「以前保育士として働いていたけど、ブランクがあるから大丈夫かな?」
という人にとってはピッタリだといえるでしょう。
試しに働いてみて、続けられそうなら契約の更新を伝えてみたり、ほかの保育園に正社員として転職したりするのもよいかもしれません。
契約前にチェックすべき7つの項目
これまで、契約社員と正社員の保育士の違いや、契約社員のメリット・デメリット、契約社員にオススメな人などを見てきました。
契約社員の保育士は、労働内容や条件を保育園側と契約しなければなりません。
そこで、契約社員を考えている人のために、契約前にチェックすべき7つの項目をお伝えします。
自分にとって不利な契約にならないようにするためにも、しっかりチェックしてみてください。
【1】雇用期間
契約社員の保育士の場合、契約書に雇用期間がしっかり明記されています。
そのほかにも、契約更新や契約期間の延長などの条件や方法などがあるかどうかも確認しておきましょう。
【2】給料
契約社員の保育士の場合、月給制や日給制、時給制など給料の支払い形態はさまざまですので、基本給や残業代などの計算方法、支払い方法までしっかり確認しておくことが大切です。
給料は生活にかかわる大事な要素なので、他の項目と同様にしっかりと目を通して把握しておきましょう。
【3】勤務時間
勤務時間を確認する際は「労働基準法」として、
・1日8時間
・週40時間以内
を頭に入れておきましょう。
勤務時間ばかりではなく、休憩時間の有無もチェックしてください。
・6時間を超えての勤務は、45分
・8時間を超えての勤務は、60分以上
の休憩時間が必要です。
【4】残業の有無
契約社員の保育士は、仕事量が正社員とほとんど変わらないので残業がある場合もあります。
その際、必ず残業の有無、残業時間について確認しておきましょう。
この点をうやむやにしてしまうと、サービス残業や持ち帰り仕事が発生する可能性が出てしまいます。
残業がある場合は、残業代がいくら出るのかもしっかりチェックしておきましょう。
【5】ボーナスの有無
契約社員の保育士でも、保育園や契約内容によってはボーナスが支給される場合があります。
その際は、ボーナスの支給回数のほかに、経験や能力、成果など支給される基準も確認しておくとよいでしょう。
【6】福利厚生・社会保険
契約を結ぶ保育園によってさまざまですが、定期健康診断や託児所、制服の支給など、契約社員でも福利厚生を利用できる場合があります。
きちんと契約内容を確認し、不明瞭な部分はしっかり質問しておきましょう。
社会保険も同様に、「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」「労働者災害補償保険」など細かく確認しておくことが重要です。
【7】正社員登用制度
保育園の中には、契約社員から正社員への登用制度がある場合があります。
正社員登用には法的なルールがないため、登用にいたる基準や条件は保育園によって異なりますが、試験や面接を実施することもあります。
いずれにせよ、登用のための具体的な内容をしっかり確認しておきましょう。
契約社員の保育士求人を探す時のポイント
契約社員の保育士は、雇用期間が限定されているからこそ、自分の理想のライフスタイルの条件に合った職場を見つけたいですよね。
そのため、「責任の範囲と待遇のバランス」が契約社員の保育士求人を探す時のポイントです。
しかし、多くの求人情報がある中で、どれが本当に自分にあった求人なのかを調べていると、貴重な時間を大幅に奪われてしまうもの。
そんなときは、保育専門の求人サイトを活用してみてください。
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保育専門求人サイト『ずっと保育士』は、保育士や幼稚園教諭、ベビーシッターを対象にした求人専門サービス。
「保育の仕事をはじめたい」
「保育士に転職したい」
「もう一度、保育士に復職したい」
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契約社員として働きながら正社員を目指すのも1つの方法!
ここまで契約社員の保育士について詳しく見てきましたが、いかがだったでしょうか?
契約社員として働くメリットがある一方で、デメリットもありました。
この記事を読んでいく中で、正社員で働きたいけれども、責任の重さや仕事量などが気になって一歩を踏みだすことに迷っている人もいるかもしれません。
そんなときは、まず雇用期間が限定されている契約社員として働きながら、様子を見て正社員の保育士を目指すのも1つの方法です。
正社員登用のための基準や条件がありますが、保育園側としても今までのあなたの働きぶりや人柄がわかっている方が正社員に登用しやすいでしょう。
保育士としていろんな雇用形態がある中で、契約社員を目指す場合は、この記事を参考にしながら挑戦してみてください。