40代でも保育士として転職・復職・就職は可能?新たに資格取得はできる?
2020/12/11
「40代になり子育てに手がかからなくなったため、保育士として復職したい」「子育て経験を生かして働きたい」
女性のライフイベントでもある結婚や出産、育児が落ち着き、もう一度社会で自分の力を生かしたいと考える40代女性が増えています。
かつて保育士として働いていた経験を生かし保育業界に戻ってきたり、また育児経験を生かした仕事がしたいと40代から新しく保育士資格を取る方もいらっしゃいます。
しかし、40代といえば、働き盛りである一方、体力や視力にも衰えを感じ始め、改めてスタートするには「大丈夫かなぁ」と体力的・精神的不安を感じることもあると思います。
そこで今回は、40代の保育士が保育士として働くにあたって抱く疑問や、求人の傾向など、40代の保育士が自分らしく転職、復職、就職する方法についてまとめてみました。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ30年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
そもそも40代の保育士の求人はあるの?
40代になると一般的に転職や就職は厳しい印象があります。
実際、厚生労働省の発表する『令和5年雇用動向調査結果の概要』によると、40歳を境に、有効求人倍率はガクンと下がります。
※有効求人倍率とは?
企業が出している求人数に対して、就職希望者がどれくらいいるのかを表す指標です。
有効求人倍率が高ければ高いほど就職が比較的しやすい、低ければ就職がしにくいという事になります。
しかし、保育士業界に関しても同様の状況かというと、そうとも言い切れません。
なぜなら、待機児童問題に伴う保育施設の増設や、保育士の待遇の悪さなどから保育士不足が深刻な問題となっており、保育士へのニーズが高まっているためです。
それに伴い、40代の保育士には様々な理由により高いニーズがあります。
例えば、保育士をずっと続けていた方は園長や主任、リーダー保育士として責任のあるポジションでのマネジメントを任せたい保育園が多くあります。
ブランクのある方や新規で保育士資格を取得した方には、これまでの保育士経験や人生経験から子育ての経験や保護者対応に期待が寄せられています。
保護者の中には、若い保育士よりも年上の先生に相談したいという方もおり、保護者からの要望も高いのです。
また、40代になると子どもが大きくなり、比較的手がかからなくなってきます。
今は派遣保育士やパート・アルバイトなど、シフトや働き方により自由度の高い働き方が選択できる時代であり、40代の保育士にとって復職しやすい、就職しやすい状況にあると言えます。
もちろん、若い20〜30代の保育士に比べると体力的に不安な点はあります。
しかし、保育士は様々な年齢がバランス良く配置されていることで、保育園にとっても運営上のメリットが多い為、40代保育士への需要も十分にあり、40代でも申し込み可能な求人の数は他の職種よりも多いと言えます。
未経験もしくは無資格の場合は?
一方で未経験や無資格の場合はどうでしょうか。
40代の保育士で未経験の方というのは、大学や短大で資格だけをとって、保育園に就業しなかった方、もしくは社会に出た後に保育士を志し資格を取得した方のいずれかだと思います。
いずれにしても、改めて保育園で働きたい意思がはっきりしている方であるため、保育園としては歓迎したい人材と言えます。
ずっと保育士として働いていた方は保育のプロとしての経験はもちろん重要ですが、保育園という社会の中でしか視点を持つことができません。
一方、社会に出て、別の仕事をしていた方は、企業人としてのマナーや事務スキルや対人スキルなど、保育士とはまた違った視点を持っています。
そのため、この新しい視点は保育園の運営にも役立つことは言うまでもありません。
これは保育士資格を持っていない方についても、同様のことが言えます。
これまでの人生経験や育児経験などが保育園で生きてきます。
ただし、無資格の方の場合は、残念ながら即戦力というわけにはいきません。
保育園の運営上、資格を持つ保育士の設置人数などの規定がある以上、保育士以上優遇されることはありません。
仕事内容や働く時間なども保育士の補助的な仕事がメインになるでしょう。
その分、責任や仕事量が軽く、家庭やプライベートと両立がしやすいなどメリットも多いので、ご自身が何を重要視するのかによって勤め先を選ぶと良いと思います。
資格を新たに取得して保育士を目指すことは可能?
40代から新たに資格を取得することは可能です。
また、現に40代から新しく保育士資格を取得する女性は増えてきています。
まず、年齢については保育士資格を発行する『全国保育士養成協議会 保育士試験 受験の手引き』によると、保育士資格試験は、年齢上限がなく何歳でもチャレンジできる事になっています。
東京都福祉局の発表した『令和4年度東京都保育士実態調査報告書 調査結果の詳細』によれば、40代女性の保育士資格の取得ルートは下記のような数字になっています。
・指定保育士養成施設卒(専門・短大・大学)…41.1%
・保育士試験…58.9%
つまり、保育士試験を突破して資格取得をした方が、約6割いらっしゃることがわかります。
保育士試験は科目ごとの合格をしていけば、長期にわたって資格を得ることが可能です。
若い頃に比べると、記憶力や勉強する体力が衰えてきてはいますが、子育て経験のある方は、子育てでの経験と勉強内容がリンクするため、定着しやすい知識になるでしょう。
今、40代以上の保育士が求められている!
40代の保育士が求められる理由はズバリ「人生経験」です。
保育士としてのキャリアが続いている人は、その経験を生かして責任あるポジションで活躍してほしいという期待もあるでしょう。
保育士業界には若い保育士が多く、なかなかこういった責任の重いポジションを任せられる人がいません。
新設保育園などは、一般の保育士は確保できても、役職者の確保が思うようにいかないケースが多々有ります。
国の政策で保育士の数を増やしたとしても、20年近く働き続けるベテラン保育士を確保することは至難の技です。
一方、保育士のキャリアがなくても、自分の子育てを通じて身につけた保育のスキル、親だからこそ感じたご自身の思いや経験のある方は、保護者の方にとっては、身近で相談できる心強い存在になります。
また、若い保育士の「子どもが好き!」「かわいい」というものではなく、「子どもの成長をささえたい」という想いを持った人が多いのも40代の保育士の特徴です。
まさに培った人生経験そのものが40代保育士の魅力です。
40代で保育士として復職・転職・就職する際に考えるべき3つのポイント
40代で保育士として、復職・転職・就職する際には体力面などから、様々な不安がでてくると思います。
ここでは、40代が復職・転職・就職する際に不安になりがちなポイントや疑問に思いがちな事を、3つのポイントに分けて紹介いたします。
ポイント1:復職・転職・就職の目的
保育士に復職や転職、就職しようとした時、まず疑問に思うのが応募先です。
転職、就職、復職したいとは思ってはいるんだけれども、どこに応募すれば良いのかわからなくなることがよくあります。
保育士は、今や売り手市場で、保育士になりたいと思ったら、引く手数多なことは若い保育士だけの話ではありません。
若いうちであれば、また転職したりすれば良いところもありますが、40代ともなると、今回の復職や転職、就職を機に最後まで勤め上げたいという方も多いと思います。
そんな時は、まず改めてご自身の考えを整理してみることをおすすめします。
なぜ保育士として40代で復職、転職、就職をするのでしょうか。
復職や転職、就職によって実現したい目的は何でしょうか。
または、「子どもが好きだから、もう一度保育園で働きたい」など理由は人それぞれ違ってくると思います。
まずはその目的をはっきりとさせ、優先順位をつけ、自分の理想がかなえられる保育園を選ぶのが理想の保育園を見つける第一歩です。
ポイント2:働き方
次に復職や転職、就職にあたって、不安になるのは働き方です。
現在は正社員(正職員)や、契約社員(臨時職員)だけではなく、派遣保育士やパート、アルバイトなど様々な働き方があります。
「フルタイムでバリバリ復帰したい」という方もいれば、「子どもは育ったとはいえ、受験や部活など関わらなければならないことがあるため、時間に融通を利かせたい」など、個人の事情によって優先する事が異なると思います。
また、仕事をすることによって、しっかりお給料を稼ぎたい人もいれば、扶養内に留めたい人、お小遣い程度で構わないという方もいるでしょう。
厚生労働省『保育士の現状と主な取組』によれば、「過去に保育士として就業した者が、再就業する場合の希望条件」として、1位が「通勤時間」、2位が「勤務日数」、3位が「勤務時間」となっていました。
やはり保育士として活躍したいが、仕事と家庭の両立を考えて、時間的融通が利く働き方を望んでいる人が多い傾向にあります。
そのため、40代で復職や転職、就職を考える際には、特に次の2つについてしっかりと確認しておく事が大切です。
・バリバリ働けるのか?それとも家庭との両立が必要なのか?
・給料はどれぐらい必要なのか?
また、上記2点、「家庭との両立」と「フルタイム社員並の対価」という点で40代の保育士に人気の働き方が「短時間での派遣」です。
ポイント3:ブランクや経験
最後に気になるのはやはりブランクや経験です。
こればかりは埋めようがないため、不安に思ってもご自身で解消することは難しいと言えます。
しかし、自分自身で努力できることはあります。
最近は、保育士研修なども多く開催されており、中には誰でも参加可能のものもあります。
こういったところでブランクや経験を補うのも一つの手です。
>>「保育士へ復帰したい!準備するなら保育士復職支援セミナー・スキルアップ研修を活用しよう!」の記事を見る
また、実際に保育現場で短時間勤務をしながら、徐々にブランクを解消していくやり方を実施する方も多い傾向にあります。
今では、短時間でも保育士として働ける求人は増えてきているので、ブランクや経験が不安で復職、転職、就職が出来ないという事であれば、まずは短時間勤務からスタートするのがおすすめです。
実際に短時間で働ける方法としては次のようなものがあります。
・短時間での派遣
・シェアタイム派遣
・パート、アルバイト
次の記事にこれらの時短勤務という働き方について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
>>「ブランクが不安!保育士として自分のペースで復職できる新しい働き方」の記事を見る
40代の保育士の求人の傾向と探し方
40代の保育士の求人は多様性に富んでおり、園長クラスのポジションから、派遣やパート・アルバイトまで様々です。
ご自身のスキルや経験、やりたいことなど希望の条件から選ぶことができます。
募集は主にインターネットの求人サイトなどを通じて行われます。
また、明日香のように、保育専門の人材派遣会社などに直接相談し、保育専門のキャリアコンサルタントと相談をしながら自分に合う求人を探すことも可能です。
自分ではどの求人が良いのかわからない・・・という方は、後者のキャリアコンサルタントに相談すると自分に合った職場が見つかりやすくなるのでおすすめです。
保育士に年齢は関係ない!
保育士は子どもの成長を支援する仕事です。
もちろん若く体力に溢れ、抱っこやおんぶなど際限なく子どもの希望に応え、一緒に走り回ることができる20代の保育士は、保育園の中でも非常に重要な存在です。
しかし、40代だからこそできる保育もあります。
若い保育士よりも人生経験を積んでいる分、包容力に溢れ、子どもたちを見守り、安心して生活させてあげられる環境にすることができるという意味で、40代以上の保育士は重要な存在と言えます。
保育士は保育スキルはもちろんのこと、その生き方や経験が、子どもたちや親たちにとってとても大切になってきます。
だからこそ、様々な年齢の保育士が1つの保育園にいることが重要なのです。
保育士という仕事に年齢は必要ありません。
あなたの培った人生経験を生かしてぜひ新しい一歩を踏み出しましょう。
カテゴリ
保育士キャリア
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「40代になり子育てに手がかからなくなったため、保育士として復職したい」「子育て経験を生かして働きたい」
女性のライフイベントでもある結婚や出産、育児が落ち着き、もう一度社会で自分の力を生かしたいと考える40代女性が増えています。
かつて保育士として働いていた経験を生かし保育業界に戻ってきたり、また育児経験を生かした仕事がしたいと40代から新しく保育士資格を取る方もいらっしゃいます。
しかし、40代といえば、働き盛りである一方、体力や視力にも衰えを感じ始め、改めてスタートするには「大丈夫かなぁ」と体力的・精神的不安を感じることもあると思います。
そこで今回は、40代の保育士が保育士として働くにあたって抱く疑問や、求人の傾向など、40代の保育士が自分らしく転職、復職、就職する方法についてまとめてみました。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ30年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
そもそも40代の保育士の求人はあるの?
40代になると一般的に転職や就職は厳しい印象があります。
実際、厚生労働省の発表する『令和5年雇用動向調査結果の概要』によると、40歳を境に、有効求人倍率はガクンと下がります。
※有効求人倍率とは?
企業が出している求人数に対して、就職希望者がどれくらいいるのかを表す指標です。
有効求人倍率が高ければ高いほど就職が比較的しやすい、低ければ就職がしにくいという事になります。
しかし、保育士業界に関しても同様の状況かというと、そうとも言い切れません。
なぜなら、待機児童問題に伴う保育施設の増設や、保育士の待遇の悪さなどから保育士不足が深刻な問題となっており、保育士へのニーズが高まっているためです。
それに伴い、40代の保育士には様々な理由により高いニーズがあります。
例えば、保育士をずっと続けていた方は園長や主任、リーダー保育士として責任のあるポジションでのマネジメントを任せたい保育園が多くあります。
ブランクのある方や新規で保育士資格を取得した方には、これまでの保育士経験や人生経験から子育ての経験や保護者対応に期待が寄せられています。
保護者の中には、若い保育士よりも年上の先生に相談したいという方もおり、保護者からの要望も高いのです。
また、40代になると子どもが大きくなり、比較的手がかからなくなってきます。
今は派遣保育士やパート・アルバイトなど、シフトや働き方により自由度の高い働き方が選択できる時代であり、40代の保育士にとって復職しやすい、就職しやすい状況にあると言えます。
もちろん、若い20〜30代の保育士に比べると体力的に不安な点はあります。
しかし、保育士は様々な年齢がバランス良く配置されていることで、保育園にとっても運営上のメリットが多い為、40代保育士への需要も十分にあり、40代でも申し込み可能な求人の数は他の職種よりも多いと言えます。
未経験もしくは無資格の場合は?
一方で未経験や無資格の場合はどうでしょうか。
40代の保育士で未経験の方というのは、大学や短大で資格だけをとって、保育園に就業しなかった方、もしくは社会に出た後に保育士を志し資格を取得した方のいずれかだと思います。
いずれにしても、改めて保育園で働きたい意思がはっきりしている方であるため、保育園としては歓迎したい人材と言えます。
ずっと保育士として働いていた方は保育のプロとしての経験はもちろん重要ですが、保育園という社会の中でしか視点を持つことができません。
一方、社会に出て、別の仕事をしていた方は、企業人としてのマナーや事務スキルや対人スキルなど、保育士とはまた違った視点を持っています。
そのため、この新しい視点は保育園の運営にも役立つことは言うまでもありません。
これは保育士資格を持っていない方についても、同様のことが言えます。
これまでの人生経験や育児経験などが保育園で生きてきます。
ただし、無資格の方の場合は、残念ながら即戦力というわけにはいきません。
保育園の運営上、資格を持つ保育士の設置人数などの規定がある以上、保育士以上優遇されることはありません。
仕事内容や働く時間なども保育士の補助的な仕事がメインになるでしょう。
その分、責任や仕事量が軽く、家庭やプライベートと両立がしやすいなどメリットも多いので、ご自身が何を重要視するのかによって勤め先を選ぶと良いと思います。
資格を新たに取得して保育士を目指すことは可能?
40代から新たに資格を取得することは可能です。
また、現に40代から新しく保育士資格を取得する女性は増えてきています。
まず、年齢については保育士資格を発行する『全国保育士養成協議会 保育士試験 受験の手引き』によると、保育士資格試験は、年齢上限がなく何歳でもチャレンジできる事になっています。
東京都福祉局の発表した『令和4年度東京都保育士実態調査報告書 調査結果の詳細』によれば、40代女性の保育士資格の取得ルートは下記のような数字になっています。
・指定保育士養成施設卒(専門・短大・大学)…41.1%
・保育士試験…58.9%
つまり、保育士試験を突破して資格取得をした方が、約6割いらっしゃることがわかります。
保育士試験は科目ごとの合格をしていけば、長期にわたって資格を得ることが可能です。
若い頃に比べると、記憶力や勉強する体力が衰えてきてはいますが、子育て経験のある方は、子育てでの経験と勉強内容がリンクするため、定着しやすい知識になるでしょう。
今、40代以上の保育士が求められている!
40代の保育士が求められる理由はズバリ「人生経験」です。
保育士としてのキャリアが続いている人は、その経験を生かして責任あるポジションで活躍してほしいという期待もあるでしょう。
保育士業界には若い保育士が多く、なかなかこういった責任の重いポジションを任せられる人がいません。
新設保育園などは、一般の保育士は確保できても、役職者の確保が思うようにいかないケースが多々有ります。
国の政策で保育士の数を増やしたとしても、20年近く働き続けるベテラン保育士を確保することは至難の技です。
一方、保育士のキャリアがなくても、自分の子育てを通じて身につけた保育のスキル、親だからこそ感じたご自身の思いや経験のある方は、保護者の方にとっては、身近で相談できる心強い存在になります。
また、若い保育士の「子どもが好き!」「かわいい」というものではなく、「子どもの成長をささえたい」という想いを持った人が多いのも40代の保育士の特徴です。
まさに培った人生経験そのものが40代保育士の魅力です。
40代で保育士として復職・転職・就職する際に考えるべき3つのポイント
40代で保育士として、復職・転職・就職する際には体力面などから、様々な不安がでてくると思います。
ここでは、40代が復職・転職・就職する際に不安になりがちなポイントや疑問に思いがちな事を、3つのポイントに分けて紹介いたします。
ポイント1:復職・転職・就職の目的
保育士に復職や転職、就職しようとした時、まず疑問に思うのが応募先です。
転職、就職、復職したいとは思ってはいるんだけれども、どこに応募すれば良いのかわからなくなることがよくあります。
保育士は、今や売り手市場で、保育士になりたいと思ったら、引く手数多なことは若い保育士だけの話ではありません。
若いうちであれば、また転職したりすれば良いところもありますが、40代ともなると、今回の復職や転職、就職を機に最後まで勤め上げたいという方も多いと思います。
そんな時は、まず改めてご自身の考えを整理してみることをおすすめします。
なぜ保育士として40代で復職、転職、就職をするのでしょうか。
復職や転職、就職によって実現したい目的は何でしょうか。
または、「子どもが好きだから、もう一度保育園で働きたい」など理由は人それぞれ違ってくると思います。
まずはその目的をはっきりとさせ、優先順位をつけ、自分の理想がかなえられる保育園を選ぶのが理想の保育園を見つける第一歩です。
ポイント2:働き方
次に復職や転職、就職にあたって、不安になるのは働き方です。
現在は正社員(正職員)や、契約社員(臨時職員)だけではなく、派遣保育士やパート、アルバイトなど様々な働き方があります。
「フルタイムでバリバリ復帰したい」という方もいれば、「子どもは育ったとはいえ、受験や部活など関わらなければならないことがあるため、時間に融通を利かせたい」など、個人の事情によって優先する事が異なると思います。
また、仕事をすることによって、しっかりお給料を稼ぎたい人もいれば、扶養内に留めたい人、お小遣い程度で構わないという方もいるでしょう。
厚生労働省『保育士の現状と主な取組』によれば、「過去に保育士として就業した者が、再就業する場合の希望条件」として、1位が「通勤時間」、2位が「勤務日数」、3位が「勤務時間」となっていました。
やはり保育士として活躍したいが、仕事と家庭の両立を考えて、時間的融通が利く働き方を望んでいる人が多い傾向にあります。
そのため、40代で復職や転職、就職を考える際には、特に次の2つについてしっかりと確認しておく事が大切です。
・給料はどれぐらい必要なのか?
また、上記2点、「家庭との両立」と「フルタイム社員並の対価」という点で40代の保育士に人気の働き方が「短時間での派遣」です。
ポイント3:ブランクや経験
最後に気になるのはやはりブランクや経験です。
こればかりは埋めようがないため、不安に思ってもご自身で解消することは難しいと言えます。
しかし、自分自身で努力できることはあります。
最近は、保育士研修なども多く開催されており、中には誰でも参加可能のものもあります。
こういったところでブランクや経験を補うのも一つの手です。
>>「保育士へ復帰したい!準備するなら保育士復職支援セミナー・スキルアップ研修を活用しよう!」の記事を見る
また、実際に保育現場で短時間勤務をしながら、徐々にブランクを解消していくやり方を実施する方も多い傾向にあります。
今では、短時間でも保育士として働ける求人は増えてきているので、ブランクや経験が不安で復職、転職、就職が出来ないという事であれば、まずは短時間勤務からスタートするのがおすすめです。
実際に短時間で働ける方法としては次のようなものがあります。
・短時間での派遣
・シェアタイム派遣
・パート、アルバイト
次の記事にこれらの時短勤務という働き方について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
>>「ブランクが不安!保育士として自分のペースで復職できる新しい働き方」の記事を見る
40代の保育士の求人の傾向と探し方
40代の保育士の求人は多様性に富んでおり、園長クラスのポジションから、派遣やパート・アルバイトまで様々です。
ご自身のスキルや経験、やりたいことなど希望の条件から選ぶことができます。
募集は主にインターネットの求人サイトなどを通じて行われます。
また、明日香のように、保育専門の人材派遣会社などに直接相談し、保育専門のキャリアコンサルタントと相談をしながら自分に合う求人を探すことも可能です。
自分ではどの求人が良いのかわからない・・・という方は、後者のキャリアコンサルタントに相談すると自分に合った職場が見つかりやすくなるのでおすすめです。
保育士に年齢は関係ない!
保育士は子どもの成長を支援する仕事です。
もちろん若く体力に溢れ、抱っこやおんぶなど際限なく子どもの希望に応え、一緒に走り回ることができる20代の保育士は、保育園の中でも非常に重要な存在です。
しかし、40代だからこそできる保育もあります。
若い保育士よりも人生経験を積んでいる分、包容力に溢れ、子どもたちを見守り、安心して生活させてあげられる環境にすることができるという意味で、40代以上の保育士は重要な存在と言えます。
保育士は保育スキルはもちろんのこと、その生き方や経験が、子どもたちや親たちにとってとても大切になってきます。
だからこそ、様々な年齢の保育士が1つの保育園にいることが重要なのです。
保育士という仕事に年齢は必要ありません。
あなたの培った人生経験を生かしてぜひ新しい一歩を踏み出しましょう。