保育のコラム

【埼玉県】保育士の家賃補助が手厚い市町村4選!

2024/05/17

世界情勢の不安定さや、円安などの影響で物価が高騰し、生活を直撃している日本。

少しでも食費や光熱費をおさえるように努力されている方も多いと思います。

 

その中でも、家賃のような固定費は下げたいと思っても下げることができません。

しかし、「保育士宿舎借り上げ支援事業」という保育士の家賃を補助してくれる制度があることをご存知でしょうか?

 

ただし、保育士自身に直接給付される補助金ではなく、保育園を通じて間接的に家賃を補助してくれるものです。

 

補助対象となるアパートなどの家賃から、保育士の家賃負担を差し引いた金額に、補助率がかかる仕組みとなっています。

市町村によって、補助の上限額や上限割合が変わってきますが、兎にも角にも生活を圧迫させる要因を少しでも減らせるのはありがたいところ。

 

今回は、埼玉県にスポットを当てた保育士の家賃補助についてご紹介をしていきます。

 

埼玉県は、待機児童問題の解消に向けて、保育士の確保に力を入れている県のひとつ。

保育士のために、家賃補助制度を設けている市町村がたくさんありますので、家賃を何とかしたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧になってください。

 

【埼玉県】保育士の家賃補助が手厚い市町村4選!

ここでは、埼玉県の「保育士宿舎借り上げ支援事業」を実施している自治体の中でも、特に家賃補助が手厚い市町村を4つ紹介していきます。

 

補助額の多さはもちろん、敷金や礼金まで対象経費になったり、市外の物件でも補助対象になったりする場合もありますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

戸田市

埼玉県の中でも家賃補助が手厚い市として知られる戸田市。

家賃の補助上限額が高いうえに、敷金・礼金のうちの礼金も経費対象になります。

 

戸田市内の保育園などに勤務するのであれば、物件は戸田市外でも適用されるのは嬉しいですね。

以下の「表1」は、戸田市の保育士宿舎借り上げ支援事業についてまとめました。

 

表1:戸田市 保育士宿舎借り上げ支援事業

制度の利用条件

保育士資格を有し、戸田市内私立保育所等に新た(平成25年度以降)に採用された常勤保育士、又は採用された日から起算して5年以内である方のうち、補助対象施設に入居している者

上限補助額

(上限割合)

月額79,000円が上限

(家賃から本人負担額を差し引いた金額の13/16まで)

敷金・礼金負担の有無

敷金:対象経費にならない

礼金:対象経費になる

対象物件

戸田市内私立保育所等の事業者が保育士を居住させるために借り上げている居住用の家屋(個人契約をした宿舎(アパート等)は、対象外)

 

※戸田市外の物件でもOK

参考:戸田市役所「保育士宿舎借上支援事業補助金」

 

川口市

家賃の補助以外にも、保育士に対する補助が手厚い川口市。

 

家賃補助では、単身世帯と一般世帯で補助率を変える取り組みをしているほか、礼金も経費対象になっているようです。ただし、川口市の物件のみが補助対象になっているので注意しましょう。

 

以下の「表3」では、川口市の保育士宿舎借り上げ支援事業についてまとめました。

 

表2:川口市 保育士宿舎借り上げ支援事業

制度の利用条件

法人がアパート等の部屋を借り上げて、雇用している常勤保育士用の宿舎とした場合(採用された日が属する年度から起算して7年度間)

上限補助額

(上限割合)

月額75,000円が上限

 

【単身世帯】

(家賃から本人負担額を差し引いた金額の13/16まで)

【一般世帯】

(家賃から本人負担額を差し引いた金額の3/4まで)

敷金・礼金負担の有無

敷金:経費対象にならない

礼金:経費対象になる

対象物件

川口市内の物件のみ

参考:川口市「保育士向け補助制度のお知らせ

 

蕨市

蕨市も補助額が比較的に高く、敷金・礼金のうち、礼金が対象経費になることは魅力的です。

くわえて、対象となる物件は、蕨市外でも適用されます。

 

交通の便がよい蕨市なので、どこに住んでいても通勤が苦になりにくいでしょう。

以下の「表4」では、蕨市の保育士宿舎借り上げ支援事業についてまとめました。

 

表3:蕨市 保育士宿舎借り上げ支援事業

制度の利用条件

法人がアパート等の部屋を借り上げて、雇用している常勤保育士用の宿舎とした場合(採用された日が属する年度から起算して7年度間)

上限補助額

(上限割合)

月額75,000円が上限

(家賃から本人負担額を差し引いた金額の3/4まで)

敷金・礼金負担の有無

敷金:対象経費にならない

礼金:対象経費になる

対象物件

蕨市内私立保育所等の事業者が保育士を居住させるために借り上げている居住用の家屋

 

※蕨市外の物件でもOK

参考:蕨市

 

和光市

待機児童の解消をはじめ、保育環境の整備に力を入れている和光市。

保育士向けに保育園が借り上げている物件であれば、和光市以外の物件でもOKなのは嬉しいところです。

 

和光市は、かなり交通の便がよいことで知られているので、通勤を考えると対象物件としてはとても魅力的ではないでしょうか。

 

以下の「表2」は、和光市の保育士宿舎借り上げ支援事業についてまとめました。

 

表4:和光市 保育士宿舎借り上げ支援事業

制度の利用条件

以下の①~③の要件に該当し、④⑤のいずれかに該当すること。

 

①勤務時間が1日6時間以上で、かつ、勤務日数が月20日以上の常勤の保育士

 

②住居に係る手当を支給されていない保育士

 

③単身者の保育士

 

④平成25年度以降に採用された保育士

 

⑤採用された日から起算して5年以内の保育士

上限補助額

(上限割合)

月額55,000円が上限

(家賃から本人負担額を差し引いた金額の3/4まで)

敷金・礼金負担の有無

敷金:対象経費にならない

礼金:対象経費にならない

対象物件

民間保育所等が保育士向けに借上げている物件

 

※和光市以外の物件でもOK

参考:和光市「保育士宿舎借り上げ支援事業補助金交付要綱

 

【番外編】さいたま市

最後は番外編として、さいたま市の保育士宿舎借り上げ支援事業について紹介します。

 

さいたま市の場合は、敷金・礼金が対象経費にならなかったり、対象物件がさいたま市内に限定されていたりと、少し制約が多いような印象を持つかもしれません。

 

しかし、さいたま市の交通の便や立地などを考えると、駅周辺の高額な物件を選ばなければ、優遇されている補助内容ではないでしょうか。

 

以下の「表5」では、さいたま市の保育士宿舎借り上げ支援事業についてまとめました。

 

表5:さいたま市 保育士宿舎借り上げ支援事業

制度の利用条件

対象施設(さいたま市内の民間認可保育所・認定こども園・地域型保育事業)に勤務する常勤保育士(1日6時間以上かつ月20日以上勤務)で、対象施設に採用されてから7年以内の方(採用された日が属する会計年度から起算して、7年目の会計年度末まで)

 

※特例として保育士としてみなしている保健師又は看護師も対象となります。

上限補助額

(上限割合)

【新設園】

月額72,000円が上限

(家賃から本人負担額を差し引いた金額の7/8)

 

【既設園】

月額72,000円が上限

(家賃から本人負担額を差し引いた金額の13/16)

敷金・礼金負担の有無

敷金:対象経費にならない

礼金:対象経費にならない

対象物件

さいたま市内の物件のみ(法人等及びその利害関係者が所有する物件は対象外)

参考:さいたま市「保育士宿舎借り上げ支援事業を実施しています

 

埼玉県の家賃相場はどれぐらい?

ところで、埼玉県の家賃相場はどれくらいなのでしょうか。

国土交通省「賃貸住宅市場の実態について」によると、埼玉県の家賃相場は以下の「表6」のようになりました。

人口が多い地域や、駅周辺など、間取り以外でも家賃は変動しますので、あくまで参考としてご覧ください。

 

表6:埼玉県の家賃相場

間取り

家賃

1R/1K/1DK

約56,000円

1LDK/2K/2DK

約64,000円

2LDK/3K/3DK

約82,000円

3LDK/4K/4DK

約102,000円

参考:国土交通省「賃貸住宅市場の実態について

 

埼玉県で家賃補助制度を利用した場合の自己負担額

埼玉県で家賃補助制度を利用した場合の自己負担額は、保育園次第となります。

 

なぜなら、保育士宿舎借り上げ支援事業は、保育園側が借り上げたアパートなどの家賃から、保育士の家賃負担を差し引いた金額に対して、補助率がかかるという仕組みだからです。

 

つまり、保育士の自己負担額は、保育園側の任意となり、保育士が決められるわけではありません。

しかし、保育士に来てもらうことが目的の家賃補助制度なので、保育園側も高めの自己負担額を徴収する可能性は少ないと言えます。

 

ここで、さいたま市を例に見てみてみましょう。

 

あらためて上記の「表5」をご覧ください。

新設園の場合、上限月額は72,000円、家賃から本人負担額を差し引いた金額の7/8が上限割合、ということになっています。

 

たとえば、家賃が10万円、保育士の自己負担額28,000円だとすると、

 

100,000(家賃)-28,000円(保育士の自己負担額)=72,000円(上限月額)

72,000円×7/8=63,000円(保育園の補助額)

 

となります。

 

埼玉県の補助額が多いところで7万9,000円!ワンルームや1Kなら十分まかなえる!

いかがだったでしょうか?

今回は、埼玉県の宿舎借り上げ支援事業について詳しく紹介してきました。

 

固定費である家賃は、毎月必ず発生するため、物価が上昇している昨今では、家計を圧迫してしまう大きな要因になっています。

 

しかし、宿舎借り上げ支援事業を活用している保育園を選ぶことで、毎月の家賃負担をかなり抑えることができるのではないでしょうか。

 

特に、埼玉県の家賃補助が手厚いところでは、上限の補助額が7万9,000円にもなっています。

 

保育園によって保育士の家賃負担が変わったり、適用されるための条件があったりするものの、ワンルームや1Kなら十分まかなえる家賃補助と言えるでしょう。

 

少しでも自分の手元にお金を残しておくためにも、この記事を参考に活用してみてください。

 

 

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