保育のコラム

【神奈川県】保育士の平均年収は434万4900円!月給や賞与額も紹介!

2024/06/17

東京に次いで、全国2位の人口をほこる神奈川県。

それに伴い、働く人や生活する人が多く、たくさんの子どもたちも保育施設へ通っています。

 

そんな神奈川県で保育士として働くにあたり、月給や年収の相場などを知りたい方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、神奈川県の保育士の平均月給や年収、賞与額などを全国平均と比較しながら紹介していきたいと思います。

 

くわえて、神奈川県内で実施されている保育士への補助・支援制度についてもまとめました。

神奈川県で保育士として働いている方、働くことを検討している方は、ぜひチェックしてみてください。

 

神奈川県の保育士の平均年収は434万4900円!

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、神奈川県の保育士の平均年収は「434万4,900円」となっています。

 

保育士の全国平均と比較すると、賞与額はほとんど変わらないものの、平均月給は4万3,400円、平均年収は51万8,100円も神奈川県の保育士が高いことがわかります。

詳しくは、下記の「表1」をご覧ください。

 

表1:全国・神奈川県の保育士の平均年収(男女計)

 

地域

平均月給

平均賞与額

平均年収

保育士 男女計

全国

26万1,500円

68万8,800円

382万6,800円

神奈川県

30万4,900円

68万6,100円

434万4,900円

参考:厚生労働省「賃金構造基本統計調査

※平均月給:「決まって支給する現金給与額」

※平均賞与額:「年間賞与その他特別給与額」

※平均年収:「決まって支給する現金給与額」×12ヶ月+「年間賞与その他特別給与額」で計算

 

神奈川県の保育士の男女別平均年収は?

続いては、神奈川県の保育士の平均年収を男女別に見てみましょう。

 

先ほどと同じく、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」のデータをもとに、全国と神奈川県の保育士の平均年収を男女別に比較してみました。

 

神奈川県の男性保育士の場合、平均賞与額は全国平均を1万9,000円上回っていますが、平均月給は4,700円、平均年収は3万7,400円下回っています。

 

ただし、保育士は勤続年数が年収に大きく影響することを考慮すると、男性保育士の全国平均は5.7年なのに対し、神奈川県の男性保育士はわずか2.8年です。

 

神奈川県の男性保育士は、勤務年数が全国平均に比べて半分ほどなのに、平均年収がほとんど同じということは、全体的な給料の高さがうかがえます。

 

次に、神奈川県の女性保育士を見てみましょう。

 

神奈川県の女性保育士の場合、全国平均と比べると、平均賞与額で4,000円下回っているものの、平均月給で4万6,600円、平均年収では55万5,200円も上回っています。

 

神奈川県の保育士の場合、女性保育士が神奈川県の保育士の平均年収を引き上げていると言えそうです。

詳しくは、下記の「表2」をご覧ください。

 

表2: 全国・神奈川県の保育士の平均年収(男女別)

 

地域

平均月給

平均賞与額

平均年収

保育士 男

全国

26万9,500円

66万4,200円

389万8,200円

神奈川県

26万4,800円

68万3,200円

386万800円

保育士 女

全国

26万1,000円

69万300円

382万2,300円

神奈川県

30万7,600円

68万6,300円

437万7,500円

参考:厚生労働省「賃金構造基本統計調査

※平均月給:「決まって支給する現金給与額」

※平均賞与額:「年間賞与その他特別給与額」

※平均年収:「決まって支給する現金給与額」×12ヶ月+「年間賞与その他特別給与額」で計算

 

神奈川県内で年収が高いエリアはどこ?

保育士の平均年収が全国平均を上回っている神奈川県ですが、県内のエリアごとによって年収に差はあるのでしょうか。

 

ここでは、神奈川県内の保育士の求人から、エリアごとの月給を調べてみました。

その結果、神奈川県の中でも人口のトップを走る、横浜市、川崎市の求人は25万円台で、続く相模原市が24万円台、藤沢市、横須賀市が20~21万円台、大和市は22万円台でした。

 

あくまで総合的に見て中間的な数字を拾い上げていますので、求人の中には30万円を超えるものや、40万円の求人まであります。

 

このように、大きな都市の保育園では、高い生活コストを考慮した給料水準が一般的となっているので、年収が高めに設定されている場合が多いと言えます。

 

ほかにも、児童の数に対して保育士が不足しているようなエリアも保育士の需要が高まるため給料が高くなる傾向にあります。

 

詳しい内容は、下記の「表3」にまとめましたので、参考までにご覧ください。

 

表3:神奈川県内の年収が高いエリア

エリア

月給

横浜市

25万8,000円

川崎市

25万8,000円

相模原市

24万5,000円

藤沢市

20万7,000円

横須賀市

21万8,000円

大和市

22万6,000円

 

経済的負担を軽減!神奈川県で実施されている補助・支援制度

世界情勢の不安定さや、円安の影響で物価高に歯止めがかからない昨今。

いくら平均年収が高い神奈川県の保育士とはいえ、少しでも経済的負担を軽くしたいものです。

 

ここからは、神奈川県で実施されている保育士のための補助・支援制度について詳しく紹介していきます。保育士であれば、どれも役に立つ心強い制度なので、ぜひチェックしてみてください。

 

【1】宿舎借り上げ支援事業

宿舎借り上げ支援事業とは、保育園が雇っている保育士のために宿舎を借り上げた場合、そこにかかる家賃の全額または一部を補助する制度のことです。

 

ただし、保育士自身に直接給付される補助金ではなく、保育園を通じて間接的に家賃を補助してくれるものとなります。

 

市町村によっては補助の上限額などが変わってきますが、生活を圧迫させる家賃を少しでも減らせるのはありがたいところ。とくに家賃相場が高い地域では、保育士にとって貴重な支援となるでしょう。

 

宿舎借り上げ支援事業が手厚い市町村として、横浜市、川崎市、鎌倉市、海老名市が挙げられますが、そのほかの自治体でもかなり力を入れています。

 

もっと詳しく知りたい方は、以前の保育コラム

【神奈川県】保育士向けの家賃補助が手厚い自治体4選!条件や上限補助額は?」をご覧ください。

 

【2】未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付事業

未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付事業とは、未就学児を持つ保育士に対して、1年間を限度に保育料の一部を貸付する制度のこと。

 

未就学児の保育料の半額として、月額27,000円が上限となります。

神奈川県内の市町村(横浜市・川崎市は除く)にある保育施設に新しく勤務したり、産休・育休から復帰したりする際に利用できます。 

 

貸付期間が終了した後は、対象の保育施設で保育士または保育教諭として、2年間業務に従事(週20時間以上)すると、返還猶予・返還免除の申請が可能となります。

 

詳しくは、神奈川県「未就学児をもつ保育士に対する保育料の一部貸付」をご覧ください。

 

【3】処遇改善等加算II

処遇改善加算Ⅱとは、保育士の給料アップや、労働環境の改善のために国が策定した処遇改善加算という制度のひとつです。

 

処遇改善加算の中にあるのは、処遇改善加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの3つ。

その中の処遇改善加算Ⅱは、保育士が「保育士等キャリアアップ研修」を行うことで、役職に就き、給料アップができる制度です。

 

保育士等キャリアアップ研修を修了し、「副主任保育士」「専門リーダー」「職務分野別リーダー」といった役職に就任できれば、月5千円~4万円の給料アップが可能になります。

 

ただし、役職の枠が決まっていますので、研修を修了した全員が必ず役職に就けるわけではありません。前提として、キャリアアップ研修を受けることができるのは、一定の経験を積み、条件をクリアした保育士となります。

 

下記の「表9」では、保育士が処遇改善加算Ⅱを利用してキャリアアップするための条件をまとめましたのでご覧ください。

 

表4:保育士がキャリアアップするための条件

役職

キャリアアップの条件

副主任保育士

・経験年数がおおむね7年以上

・職務分野別リーダーを経験 

・マネジメント研修+3つ以上の分野研修を修了

専門リーダー

・経験年数がおおむね7年以上

・職務分野別リーダーを経験 

・4つ以上の分野研修を修了

職務分野別リーダー

・経験年数がおおむね3年以上

・担当する分野研修を修了

参考:子ども家庭庁「 処遇改善等加算IIの仕組み

 

より詳しく知りたい方は、過去の保育のコラム

保育士等キャリアアップ研修とは?処遇改善によって給料はどう変わるの?」を読んでみてください。

 

【4】保育士修学資金貸付事業

保育士修学資金貸付事業とは、指定された保育士養成施設に在学し、保育士資格の取得を目指す学生に、2年間分の学費等を貸付する制度です。

 

学費は月額5万円以内で、就職準備金 として20万円以内の貸付を受けることもできます。

卒業後は、保育士登録をして、神奈川県内の保育施設に5年間勤務することで貸付金の返還が免除に。

 

ただし、貸付の対象者となるには、以下の条件をすべて満たすことが必要ですので、よく確認するようにしておきましょう。

 

①神奈川県内(横浜市・川崎市除く)在住、または神奈川県内(横浜市・川崎市含む)の養成施設に在学している。

②保育士資格を取得したのちに、卒業後に神奈川県内(横浜市・川崎市含む)の保育所等で5年間保育士として働く意思がある。

③学業が優秀である。

④家庭の経済状況から、真に本修学資金の貸付けが必要であると認められる。

⑤他の自治体が行っている保育士修学資金等を借りていない。

⑥連帯保証人の用意があること(未成年の場合は法定代理人の同意が必要)。

 

詳しくは、神奈川県「保育士修学資金貸付」をご覧ください。

 

【5】保育士就職準備金貸付

保育士就職準備金貸付とは、神奈川県内の保育施設に勤務することを条件に、就職の準備に必要な資金を貸付する制度のこと。

 

貸付額は、ひとり1回限りで20万円以内。

保育士の養成施設を卒業してから1年以上が経過し、保育士登録をしている人、保育士試験の合格後に保育士登録をした人、保育施設を離職した人、もしくは今まで勤務経験がない人などが対象です。

 

対象となる保育施設で、保育士または保育教諭として、2年間以上保育業務に従事(週20時間以上)することで、返還猶予・返還免除の申請ができるようになります。

 

詳しくは、神奈川県「就職準備金貸付」をご覧ください。

 

神奈川県は全国的に見ても年収が高い地域!

いかがだったでしょうか?

 

今回は、神奈川県の保育士の平均年収をはじめ、神奈川県内で月給の高いエリアや、実施されている補助・支援制度について見てきました。

 

あらためてデータで見てみると、神奈川県は全国的に見てもかなり年収が高い地域です。

物価が高騰して生活を直撃していますが、神奈川県で実施されている補助・支援制度を上手く活用することで、経済的な負担もかなり軽減できるのではないでしょうか。

 

ただし、自治体ごとの待遇に差が生じることもあるので、補助金や支援制度に関する情報はしっかりチェックし続けた方がよいでしょう。

 

この機会に、保育士の平均年収の高い神奈川県で、補助・支援制度を活用しながら保育士ライフを楽しんでみてください。

 

 

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