年齢別!保育園で子どもと一緒に作れる手作りおもちゃ9選!
子どもたちはおもちゃが大好きです。
そして、おもちゃで遊びながら、さまざまな発達を遂げていくことを保育士のみなさんも意識されているのではないでしょうか?
今回は、おもちゃで遊ぶ中でも、おもちゃ自体を子どもたちの手作りで工作してみることについて、保育のねらいから具体的制作実例までまとめてみました。
保育の中で、子どもと一緒に手作りおもちゃを作りたいと考えている保育士さんはぜひ参考にしてみてください!

【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
保育園で手作りおもちゃを子どもと一緒に作る3つのねらい
子どもたちと手作りおもちゃを作るのは楽しい作業ですが、その準備は大変です。
事前準備や安全性への配慮、どのように説明するかや時間の確保など、課題はたくさんあります。
しかし、子どもたちにとっては成長に欠かせないたくさんのねらいを含むことができるのが手作りおもちゃ作りです。
今回はその中でも特に重要なねらいである3つについて解説します。
その1、子どもの成長度合いを確かめることができる
おもちゃを作る過程では、道具を使って絵をかいたり切ったりなどさまざまな動きがあります。
そのため、一つひとつの過程のなかで、その中で子どもの発達や成長度合いを確認することができます。
また、子どもたちの個性や能力が見極められることで「〇〇くんのここはとっても素敵ね」「〇〇ちゃんのここは先生よりも上手!」など子どもたちの自己肯定感を高めるような声かけをすることもできます。
その2、ものをつくることの楽しみを知ることができる
自分の力でおもちゃを作って完成させることは達成感を得られ、大きな自信につながります。
子どもにとって、経験は大きな財産です。
自分の力でオリジナルのおもちゃが完成することで、ものを作ることの楽しみだけでなく、達成感を得ることでの自己肯定感の高まりを期待することもできます。
その3、おもちゃを大切にできるようになる
自分でおもちゃをつくることは、ものへの愛着を育てます。
自分が作った世界にたった一つのおもちゃを大事にする気持ちを芽生えさせることができるのです。
また、ものを大切にすることは人の心を大切にすることができることにも繋がると言われています。
子どもたちにとって大切な心の発達にもつながり、人間関係の基礎を築く幼少期に大事な要素の一つです。
さらに、ものを大切にすることで、投げたり乱暴に扱わなくなることで不用意なケガを防ぐこともできます。
集団生活を送る上でも役立つ心の成長に繋がるでしょう。
保育園で作れるおすすめの手作りおもちゃ【0~1歳編】
0~1歳児はまだ説明するだけで一人で作ることはできません。
子ども一人ひとりに合わせて、できる工程を自分でやってもらうようにし、保育士は適切な補助をしましょう。
0~1歳児は手作りおもちゃを作ることで、指先の発達を期待することができます。
作ることはもちろん、作った後にもおもちゃによって発達を促進できるようなおもちゃを題材にしてあげることで、楽しみがさらに広げることができるでしょう。
ここからは、0~1歳児と一緒に作りたい手作りおもちゃをご紹介します。
ボタンやストローで!カラフルな「マラカス」
シャカシャカと音のなる手作りのマラカスは、子どもたちの大好きなおもちゃです。
大人が作ると簡単なマラカスも、小さなペットボトルの容器の口にビーズなどを入れる作業は指先が発達していないと難しいもの。
0~1歳児はつい口に入れてしまう癖のある子どももいるので、作業の際は注意して進めるようにしましょう。
用意するもの |
・小さめのペットボトルや飲むヨーグルトなどの空き容器(蓋付き) ・ビニールテープやボンド ・中に入れるストローやビーズ、米など ・飾り用シール |
作り方 |
1、ストローなどを小さくき切る 2、ペットボトルに1やビーズなどを入れる 3、ペットボトルの蓋を閉め、ビニールテープやボンドなどでしっかりと止める 4、飾り用シールをペットボトルの表面に貼り完成 |
指先の発達を促せる!「ポットン落とし」
ボットン落としとは、容器の表面に開けた穴から、積み木などのパーツをボットンと落とすゲームのことです。
指先の発達や形を認識することに繋がるおもちゃとして知育玩具などにも多くありますが、オリジナルで自分だけのボットン落としを作ってみましょう。
ただし、0~1歳児がボットン落とし用自体を作ることは危険も伴います。
容器自体は保育士が作成し、飾り付けなどをできるように準備しましょう。
用意するもの |
・タッパーなどの容器 ・積み木やお手玉など ・ハサミやカッター ・マスキングテープやビニールテープ ・飾り付け用のシールやマジック |
作り方 |
1、タッパーなどの容器に積み木やお手玉が通る大きさの穴を開ける。 2、切り口で怪我をしないように、マスキングテープなどで保護する 3、完成した容器にシールやマジックでオリジナルの飾り付けをする |
飽きずに遊べる!「無限ティッシュ」
うっかりティッシュ箱を子どもたちの手の届く場所に置いてしまったら、全てのティッシュを出されてしまったという経験は保育あるあるの一つです。
大人たちの困惑を横目に、満足そうな子どもの表情は誰もが癒されたことがあるでしょう。
子どもたちが大好きなティッシュ遊びを無限に堪能できるその名も「無限ティッシュ」を手作りおもちゃとして作れば、大喜びに間違いありません。
用意するもの |
・ティッシュの空き箱 ・ティッシュの代わりになる布(15cm×15cm目安)5枚程度 ・ハサミやカッター ・布用ボンド ・飾り付け用のシールなど |
作り方 |
・ティッシュの代わりになる布の角を布用ボンド止めて一列につなげる ・ティッシュの空き箱の側面下の方に穴(横15cm×縦2cm程度)を開ける ・つなげたティッシュ代わりの布を箱上の空きと側面したの穴にとおし、布の端と恥を布用ボンドでつなげる ・箱全体をシールなどで飾り付ける |
保育園で作れるおすすめの手作りおもちゃ【2~3歳編】
2~3歳児は指先も少しづつ発達し、自分の意思で少しづつ上手に動かせるようになります。
また、何でも「自分でやってみたい!」と思う時期のため、手作りおもちゃを自分で作ることで得られる達成感は何よりも気持ちを満たしてくれるものとなります。
ここからは、2~3歳児にぴったりの手作りおもちゃをご紹介します。
どこまで飛ぶかな?「空気砲ロケット」
ポンっと袋を叩くと、自分の作ったロケットが飛び出すおもちゃです。
作ったおもちゃは「誰が一番遠くにとばせるかな?」「誰が一番高く飛ばせるかな?」と、お友達と楽しく遊ぶこともできます。
用意するもの |
・ビニール袋 ・テープ ・ラップの芯 ・紙コップ ・飾りつけ用シールやカラフルなペンなど |
作り方 |
1、ビニール袋の底部分を三角に折り上げ、空気を入れた際に立体になるようにテープで止める 2、ビニールの口部分にラップの芯を止める。(空気が出ないようにしっかりとラップの芯と固定する) 3、紙コップとラップの芯に飾り付け用シールを貼ったり、思いおもいに絵を描いて飾り付けをする 4、ラップの芯から「フッー」と息を吹き込み、紙コップを逆さにし蓋をする。 5、ビニール袋を横から両手で挟むようにポンっと叩くと、したから空気圧に押された紙コップロケットが発射! |
手作りおもちゃの定番!「マグネット魚釣り」
魚つりは海や川だけの楽しみではありません。
保育園でも楽しい魚釣りを楽しめるのがおもちゃのいいところ。
画用紙で作ったお魚を釣り上げたときの喜びは、大人の釣りと同じで「やった!」「取れた!」と大喜びです。
用意するもの |
・画用紙 ・ハサミ ・テープ ・磁石 ・割り箸や磁石 ・糸 |
作り方 |
1、画用紙を魚の形に切り取る 2、魚にテープで磁石をつける 3、割り箸やストローなどに紐をつけ、先端に磁石をつける(これで「割り箸やストローなどに紐をつけ先端に磁石をつけたもの」が完成 4、魚を床やテーブルの上に並べ、3の釣り竿で釣る |
紙コップと輪ゴムで!「飛び出すおもちゃ」
紙コップに輪ゴムをつけて飛ばすだけの簡単おもちゃ。
ですが、子どもたちは何度も何度も繰り返す人気の手作りおもちゃの一つです。
紙コップをウサギさんに見立てたり、カエルさんに見立てたり、自由な発想で飾り付けも楽しんでください。
まだまだ 2〜3歳では立体的な飾り付けは難しいこともありますが、シールを貼ったりするだけでも大喜びです。
子どもたちの発達やそれぞれの個性を活かしたおもちゃにしてください。
用意するもの |
・紙コップ2個 ・輪ゴム ・飾りつけ用のシールやマジック、クレヨンなど |
作り方 |
1、土台となる紙コップの口部分と底部分に輪ゴムをひっかける切り込みを2カ所づつ合計4カ所いれる 2、飛ばす方の紙コップに飾り付けをする 3、土台の紙コップに輪ゴムをセットし、飛ばす方の紙コップを載せる 4、手を離すと、上段の紙コップが飛び出す |
保育園で作れるおすすめの手作りおもちゃ【4~5歳編】
4~5歳になると、多くのおもちゃを自分なりに手作りすることができるようになります。
指先の器用さはもちろん、言葉遊びも楽しむことができ、おもちゃもバリエーションがある作品が生まれるでしょう。
4~5歳は友達の関わりもこれまでとは異なり、一層結びつきが深くなります。
おもちゃを作ることはもちろん、同じおもちゃでも遊び方もどんどん独創的に広げていきます。
ここからは4~5歳が手作りおもちゃのおすすめをご紹介します。
うまく当てられるかな?簡単「的当て」
縁日の射的のような的当てゲームを作ると子どもたちも大喜び。
割り箸と輪ゴムで簡単鉄砲を作ったら、どんどん的に当てながら遊びましょう。
4~5歳になると得点をつけて、誰が優勝するかを競うのも◎
ただし、輪ゴムを人に向けて撃ったりすると大変危険なので、あらかじめ注意をしっかりしておきましょう。
用意するもの |
・割り箸 ・輪ゴム(鉄砲固定用2本、射撃用1本) ・画用紙(縦12cm×横10cmくらい) |
作り方 |
1、画用紙の縦2センチくらいを山おりにし、自立するようにする 2、1の画用紙に的となる絵を自由に書く 3、割り箸を割り、クロスするように輪ゴムで固定する。 4、3の一方の割り箸に短く切った割り箸をクロスするように輪ゴムで固定する 5、割り箸の鉄砲に輪ゴムをセットし、的を狙う |
言葉あそびで言葉の発達を育む!「ひらがなサイコロ」
文字や言葉あそびに興味を持ち出す4~5歳の好奇心を伸ばすおもちゃです。
文字を書いたサイコロを転がしてでたひらがな文字の言葉を使って遊びます。
例えば「あ」が出たら、「あ」から始まる「あおぞら」「あか」「あそび」などの言葉をたくさん出しましょう。
また、2回サイコロを振り「い」「う」とでたら、「い」「う」が入った言葉を探します。
「いっしょうけんめい」「いどう」など子どもたちの頭もフル回転です。
話も広がりやすく、楽しみながら友達同士でも知的発達を促せるため、小学校準備の始まる4~5歳にぴったりといえるでしょう。
用意するもの |
・牛乳の空きパック ・折り紙 ・マジック |
作り方 |
1、牛乳の空きパックでサイコロとなる立方体を作る 2、折り紙を各面に貼る 3、各面に好きな平仮名を6つ書く |
親子で楽しめる!「レジ袋パラシュート」
身近なものを使用し、フワフワ飛ぶ姿が楽しいレジ袋パラシュート。
風船やシャボン玉、紙飛行機など、子どもたちはフワフワ飛んだりするものが大好きです。
少し高い位置から飛ばしてみたり、園庭で楽しむと自然の風で楽しみがいっぱい広がるでしょう。
用意するもの |
・レジ袋 ・タコ糸 ・セロハンテープ ・ティッシュやペットボトルの蓋 ・マジック |
作り方 |
1、レジ袋をできるだけ大きな円形に切り取る 2、1にマジックなどで絵を書く 3、2に等間隔に6本のタコ糸をセロハンテープでつける。タコ糸の長さは1の円の直径を目安とする 4、タコ糸の反対側をひとまとめにし、ティッシュやペットボトルの蓋を重りとして固定する |
手作りおもちゃで子どもたちの笑顔を引き出そう!
保育園に通う子どもたちは、日頃既製品のおもちゃに囲まれることも多いです。
もちろん、保護者の方や保育士の作った手作りおもちゃもあるでしょう。
しかし、自分で作ったおもちゃは子どもたちにとって別格です。
大切なたった一つの自分だけのおもちゃを作り上げたときには、達成感もあります。
また、「上手にできたね」「こんな工夫があるんだね」などと声がけすることで、自信を持っていくこともできるでしょう。
保育士にとっては少し準備が大変ではありますが、毎日一つづつの工程を行うなど、焦らずにゆっくり一緒に作ってみてください。