保育士専門キャリアコンサルタントが教える!ブラック保育園の特徴と見分ける方法!
2021/04/05










「ブラック保育園」という言葉をお聞きになったことはありますか。
「ブラック企業」という言葉と同様に、過重労働・違法労働・パワハラによって保育士を使いつぶし、問題を提起することさえ許されない劣悪な職場環境の保育園の事を指す言葉です。
もともと保育業界は、責任の重さと給与が合わないなど、過重労働を見過ごされてきた厳しい業界でした。
そのため、ひと昔前まではこういったブラック保育園がブラック保育園と呼ばれることなく普通に存在していました。
しかし、時代とともに労働に関する新しい価値観が浸透してきた事や、国が主導で保育士待遇改善や保育園への規制を強めている事から、こういったブラック保育園の数はうんと少なくなりました。
しかし、未だこういったブラック保育園は少なからず存在するようです。
よい待遇だと思って入ったら、とんでもない職場だったというケースもよく聞きます。
本記事では、長年保育業界を支援してきた明日香のキャリアコンサルタントがブラック保育園の実態や、ブラック保育園を見分ける方法などをお伝えいたします。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
ブラック保育園の実態とは?
保育士にとってブラック保育園とは、いわゆる職場環境、待遇等が劣悪な保育園のことです。
保育士になる方はほとんどの方が「子どもが好き」「成長を支援したい」という理由で保育士になっていると思います。
今現在は国の監視が厳しくなり、こういった保育園は随分少なくなったと言われますが、その優しさや、人柄の良さに付け込み、劣悪な環境や労働環境の保育園が少なからずあります。
・残業代が支払われない
・妊娠するのは許可が必要
・辞めたくても辞めさせてくれない
通常社会では許されない労働環境も、保育園という閉鎖された空間の中で暗黙の了解として黙認されてしまっているのが実情のようです。
ブラック保育園の特徴

ブラック保育園には様々な特徴があります。
また、「慣れ」によって自分の勤めている保育園がブラックかどうかを客観的に見極めることができなくなっていることもありますので注意が必要です。
ここからは典型的なブラック保育園の5つの特徴をご紹介します。
特徴1:慢性的な人手不足
保育士不足は深刻な社会問題となっており、慢性的な人手不足はどの保育園にも共通する悩みです。
そのため、人手不足というだけではブラック保育園とは言えません。
人手不足に対し、保育士の採用活動を積極的に行ったり、現状の保育士の給与を引き上げたり、少しでも働きやすい職場にするための行動を行うのが普通です。
しかし、その人手不足の状況を解消しようと行動するのではなく、「今いる保育士」に負担を強要しておきながら、何も対策をしようとしない保育園はブラック保育園の典型的な特徴です。
また今現在は保育士の待遇改善のため、国を挙げて補助金の投入などの支援が積極的に行われています。
今すぐに人手不足を完全に解消することは難しいかもしれませんが、その努力無しに今在籍している保育士に過剰な労働を強いることは、現場の保育士の疲弊を生み、職場内での環境をギスギスさせる原因となります。
その状況を放置しているのであれば、ブラック保育園と言えるでしょう。
特徴2:職場の人間関係が悪い
保育士の約9割が女性です。
女性同士の人間関係が難しいことや複雑な関係があることはどの職場でも同じです。
しかし、陰湿ないじめや個人をおとしめるようなルールが横行することは許されることではありません。
ニュースなどでも取り上げられた「妊娠輪番制」などの問題もその一部であると言えます。
この「妊娠輪番制」とは妊娠や結婚を職場内の序列の通りに行うべきというルールの事です。
破った者はご主人とともに謝罪に行くという一般常識では考えられないようなルールです。
産休や育休による人員不足を懸念して、また上司の女性の気持ちを傷つけるということが理由のようですが、妊娠や出産は個人の管理だけではコントロールできるものではありませんし、個人のプライベートな状況に職場が指示を出すということは行き過ぎな行為だとして大きな問題になりました。
このように一般では考えられないようなルールが存在するのはブラック保育園の特徴と言えます。
特徴3:経費管理がずさん
認可・認証保育園であれば、その収益は保護者からの保育料と、自治体の補助金でその運営を賄っています。
一方で、無認可の保育所であれば、保育料のみで賄うことが通常です。
保育所の多くは未上場企業ですので、経理以外の方がすべてを明らかに確認することは難しいと言えますが、経費管理に関して不明瞭な点や必要な支払いが行われていないとしたら、問題があると言えます。
保育園を適切に運営していくためには、きちんとした運営経費の管理、収支の管理が必要不可欠です。
しかし、園長など一部の管理職が公私曖昧な経費を利用する一方で、保育に必要な材料費などを節約するなど、経費の利用がずさんな場合や、保育士に買い出しを行わせながら、その領収書を受けつけない、支払い処理をしない、領収書の記載事項を細かく指定したりする場合など、こういった経費管理が適切に行われていない保育園もあるようです。
こういった経費管理のずさんさはブラック保育園の特徴のようです。
特徴4:子どもにきちんと接しない
保育士の主たる仕事は子どもの保育です。
しかし、子どもにきちんと接しないという最悪の事態が起きている保育園も中にはあります。
これは保育士のせいなのでしょうか。
いえ、それは違います。
多くの保育士は「子どもが好き」「成長を支援したい」と保育士を目指したはずです。
保育士がきちんと子どもに接しないことには理由があります。
最大の理由は、業務量の多さから疲弊してしまい、子どもの保育にまで手が回らないということです。
日々の事務処理、保護者対応、書類作成、壁面制作、などの業務に加え、人手が足りないからという理由で給食の調理を手伝ったり、清掃やゴミ捨てなどの雑務も業務の一環になっている保育士もいます。
子どもの保育以外の仕事が増えすぎてしまった結果、子どもの成長を支援するための保育がおざなりにされ、子どもとの信頼関係を築く時間を割けなくなってしまう本末転倒が起こっているのです。
もちろん人手不足の中で業務を遂行する必要はありますが、悪質な例では園長からこんな声をかけられたという例もあります。
・怪我さえしなければ、子どもは放っておいて構わない
・連絡帳に書く内容は皆同じで構わないからスピードを上げて
・給食の介助はいらない。時間内に食べ終わらないものは捨てたらいい。
保育園は日中子どもと保育士しかいません。
そのため、このような外部にばれなければ問題ないという考えが横行してしまう要因になることもあります。
せっかく子どもが好きでなった保育士の仕事で、子どもの保育ができないのであれば保育士の意欲も削がれ、笑顔で働くことなどできなくなります。
事務作業や雑務が多く保育にまで手が回らない状況を放置したり、子どもへのありえない接しかたを要求されたり、子どもの保育を最優先にしないのはブラック保育園の特徴と言えます。
特徴5:働きに見合わない給料体系
保育士の給与は業務量やその責任に対して低い、ということも社会問題として取り上げられています。
しかし、その改善には国を挙げて取り組んでおり、少しずつ給与向上が実現されるよう補助金の投入など支援が積極的に行われています。
しかし、自治体から交付される補助金は保育士に直接ではなく、保育園に支払われます。
保育園がそのお金を給与以外に使用することを監視することができる体制がないため、こういった補助金を、給与に反映するのではなく別の用途に使用している保育園もあるようです。
もちろん、給与が上がらないからからといって全てがブラック保育園という訳では決してありません。
昨今の待機児童問題で保育所を行政が過剰に増設させた結果、入所する子どもが減り、保育料収入が下がっていることも現実です。
売り上げが下がれば、社員の給与に上乗せができないということは、普通の企業でも同じです。
入所する子どもが増えたり、業務が増えているにもかかわらず給与に全く反映されていなかったり、残業をしているのに残業代が適切に支払われていなかったりするなど、一般的な給与体系とかけはなれている場合には一度環境を見直すことをお勧めします。
一般的なブラック保育園の見分け方
ブラック保育園は外部からは見えづらいため、次の3つのポイントで確認すると良いでしょう。
ただし、これはあくまで一つの目安です。
当てはまっているからイコールブラック保育園というわけではありませんのでご注意ください。
常に求人情報が出ている
保育園が求人情報を出す理由は、当然ですが人手不足です。
人手不足には理由があります。
一つは「離職」もう一つは「事業拡大・新規事業に伴う大量採用」です。
後者の「事業拡大・新規事業に伴う大量採用」であれば、拡大規模に応じて新規採用者を募集するのは当然の事です。
一方で離職者が後を絶たず、常に求人募集をかけ続けなければならない保育園はブラック保育園の可能性が高いとも言えます。
人が辞めることには理由があります。
もちろん、配偶者の転勤やご家庭の事情、介護などを理由にした退職で、保育園ではどうしようもない問題も多々有ります。
しかし、辞める人が絶えず、常に求人を出し続けてしまう保育園は何か問題を含んでいる可能性があると言えるでしょう。
職場の雰囲気を見学・体験させてくれない
保育園内には日中、保育士と子どもしかいないため、外部から目が他の会社などに比べて入りにくいという特徴があります。
外部から指摘を受けないことをいいことにブラック化してしまった保育園は、外部からの立ち入りを極端に嫌う傾向があります。
もちろん、個人情報の保護や園児保護などの目的があって禁止している保育園があるのでこれも一概には言えませんが、入園を考えた親御さんが見学するのと同じように、転職希望者が転職先の雰囲気を知るために、少し離れて見学をすることはほとんど問題がないはずです。
こういった、保育園での日常の様子を理由もなく極端に隠すような保育園であれば、注意が必要です。
給与が相場よりも非常に高い
ブラック保育園は給与が低いという思い込みはありませんか。
ブラック保育園の求人はその思い込みを利用して不必要なほど相場よりも給与を高く設定していることもあります。
しかし、これは誇大広告である可能性も否定できません。
条件や理由をつけ、実際に入社するときには最低給与だったなどという話も聞きます。
これを見抜くためには求人票などに記載された条件をしっかりとチェックすることが重要です。
給与が相場より高いのであれば、当然それ相応の経験やスキルが求められるのが当然です。
例えば、「未経験OK、ブランクが何年あってもOK、仕事は担任以外」といったの内容にもかかわらず、月30万円の月給などであればかなり怪しいと言えます。
一方、同じ給与でも、「保育士経験10年以上、園長候補、管理職経験あり優遇」などの条件であれば月30万円の月給でも相応と言えるかもしれません。
とりあえず人を集める求人を作成し、騙すように入社させてしまう保育園もあるということだけでもまずは知っておく事が大切です。
ブラック保育園に就職しないためにはどうすればいいの?
これから転職・就職したいという方は、希望する保育園がブラックかどうか、不安に思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
せっかく転職・就職し新たな環境に入るにもかかわらず、ブラック保育園だったら台無しです。
では、実際ブラック保育園に就職しないようにするためには具体的にどうすれば良いのでしょうか?
ここでは、3つのポイントをご紹介します。
自分に合った雰囲気の保育園を選ぶ
フィーリングは職場を決める上で非常に大切です。
直感にはなりますが、働く環境や職場、園長の雰囲気などがあなたにとって合うものかどうかを確かめましょう。
保育士の9割以上は女性です。
そのため、保育園は女性同士の職場になります。
「この雰囲気なら働ける」という直感は案外正しいことも多いです。
求人票などではこういった雰囲気を感じることは難しいと言えます。
そのため、転職前には必ず保育園の見学に行ったり、面接などの際に面接官である保育園の管理職の方の雰囲気を読み取ったりしながら、うまく保育園の雰囲気を探ってみましょう。
保育士専門のキャリアコンサルタントなど保育園と密接にコミュニケーションをしており、園の雰囲気を熟知している方にアドバイスを求めるのも、普段わかりづらい保育園の雰囲気を知る術として有効です。
保育園の見学には必ず行く
自分が働く可能性のある保育園がどんな場所なのか、どんな職場の雰囲気なのかは、働く先を決める上で重要です。
面接で園の様子が必ずしも確認できるわけではありません。
そのため、転職や就職、復職前には、必ず職場の見学が事前にできるか確認の上、保育園の見学をするようにしましょう。
保育の様子を確認したければ、近くのお散歩コースなどを事前に散歩してみるのも良いでしょう。
園児の様子や職員同士の雰囲気など、イメージしやすく素の状態で確認できます。
ただし、あまりジロジロと見られては保育士も怪しく感じます。
あくまでさりげなく、観察するようにしましょう。
求人情報に書いてある事だけをあてにして就職先を決めない
ブラック保育園ほど求人に慣れており、求人票の書き方が上手であるということを認識しておきましょう。
ブラック保育園は人の出入りが激しく、常に求人票を書くことになります。
そのため、都合が悪いところは隠し、都合の良いところだけを誇大に書く術を身につけているのです。
隅々まで確認することで、矛盾点や就業後に抜け道がある誘導をしているケースがわかりますので、表面的なことを鵜呑みにするのではなく、じっくり確認しましょう。
最近ではインターネット等で実際に働く保育士や離職、転職をした保育士の口コミの確認ができるサイトも多く存在しています。
求人票に頼るだけでなくご自身でも能動的にその保育園に関する評判をリサーチし、確認をすることでブラック保育園を避けることができます。
保育専門のキャリアコンサルタントと一緒に保育園を選ぶのが安心!

ブラック保育園を事前に見抜くことは非常に困難なことです。
求人票を実態よりも華やかに書くテクニックを駆使していたり、内部情報を管理するなどブラック保育園は求職者よりも一枚上手なことが多々あります。
そこで、おすすめしたいのが保育専門のキャリアコンサルタントの活用です。
保育専門のキャリアコンサルタントとは、あなたの希望に沿って、保育園を紹介してくれる専門家です。
キャリアコンサルタントは求人に関してはプロフェッショナルです。
また、保育園側と密接にコミュニケーションがとれており、園長とも直接話をし、園内の見学を済ませているため、保育園の内情をしっかりと理解している方がほとんどです。
ブラック保育園を紹介することはキャリアコンサルタントの名に傷がつくばかりでなく、その会社の信頼に関わります。
また、キャリアコンサルタントへの相談は基本的に無料ですし、キャリアコンサルタントを抱える人材紹介会社は厚生労働省の認可を受けています。
自分で見分ける努力をするのも大切ですが、安心して保育園選びをお手伝いしてもらえるパートナーとして、キャリアコンサルタントに相談することがブラック保育園を避けるには一番良い方法といえるでしょう。
カテゴリ
保育士キャリア
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「ブラック保育園」という言葉をお聞きになったことはありますか。
「ブラック企業」という言葉と同様に、過重労働・違法労働・パワハラによって保育士を使いつぶし、問題を提起することさえ許されない劣悪な職場環境の保育園の事を指す言葉です。
もともと保育業界は、責任の重さと給与が合わないなど、過重労働を見過ごされてきた厳しい業界でした。
そのため、ひと昔前まではこういったブラック保育園がブラック保育園と呼ばれることなく普通に存在していました。
しかし、時代とともに労働に関する新しい価値観が浸透してきた事や、国が主導で保育士待遇改善や保育園への規制を強めている事から、こういったブラック保育園の数はうんと少なくなりました。
しかし、未だこういったブラック保育園は少なからず存在するようです。
よい待遇だと思って入ったら、とんでもない職場だったというケースもよく聞きます。
本記事では、長年保育業界を支援してきた明日香のキャリアコンサルタントがブラック保育園の実態や、ブラック保育園を見分ける方法などをお伝えいたします。

【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
ブラック保育園の実態とは?
保育士にとってブラック保育園とは、いわゆる職場環境、待遇等が劣悪な保育園のことです。
保育士になる方はほとんどの方が「子どもが好き」「成長を支援したい」という理由で保育士になっていると思います。
今現在は国の監視が厳しくなり、こういった保育園は随分少なくなったと言われますが、その優しさや、人柄の良さに付け込み、劣悪な環境や労働環境の保育園が少なからずあります。
・残業代が支払われない
・妊娠するのは許可が必要
・辞めたくても辞めさせてくれない
通常社会では許されない労働環境も、保育園という閉鎖された空間の中で暗黙の了解として黙認されてしまっているのが実情のようです。
ブラック保育園の特徴
ブラック保育園には様々な特徴があります。
また、「慣れ」によって自分の勤めている保育園がブラックかどうかを客観的に見極めることができなくなっていることもありますので注意が必要です。
ここからは典型的なブラック保育園の5つの特徴をご紹介します。
特徴1:慢性的な人手不足
保育士不足は深刻な社会問題となっており、慢性的な人手不足はどの保育園にも共通する悩みです。
そのため、人手不足というだけではブラック保育園とは言えません。
人手不足に対し、保育士の採用活動を積極的に行ったり、現状の保育士の給与を引き上げたり、少しでも働きやすい職場にするための行動を行うのが普通です。
しかし、その人手不足の状況を解消しようと行動するのではなく、「今いる保育士」に負担を強要しておきながら、何も対策をしようとしない保育園はブラック保育園の典型的な特徴です。
また今現在は保育士の待遇改善のため、国を挙げて補助金の投入などの支援が積極的に行われています。
今すぐに人手不足を完全に解消することは難しいかもしれませんが、その努力無しに今在籍している保育士に過剰な労働を強いることは、現場の保育士の疲弊を生み、職場内での環境をギスギスさせる原因となります。
その状況を放置しているのであれば、ブラック保育園と言えるでしょう。
特徴2:職場の人間関係が悪い
保育士の約9割が女性です。
女性同士の人間関係が難しいことや複雑な関係があることはどの職場でも同じです。
しかし、陰湿ないじめや個人をおとしめるようなルールが横行することは許されることではありません。
ニュースなどでも取り上げられた「妊娠輪番制」などの問題もその一部であると言えます。
この「妊娠輪番制」とは妊娠や結婚を職場内の序列の通りに行うべきというルールの事です。
破った者はご主人とともに謝罪に行くという一般常識では考えられないようなルールです。
産休や育休による人員不足を懸念して、また上司の女性の気持ちを傷つけるということが理由のようですが、妊娠や出産は個人の管理だけではコントロールできるものではありませんし、個人のプライベートな状況に職場が指示を出すということは行き過ぎな行為だとして大きな問題になりました。
このように一般では考えられないようなルールが存在するのはブラック保育園の特徴と言えます。
特徴3:経費管理がずさん
認可・認証保育園であれば、その収益は保護者からの保育料と、自治体の補助金でその運営を賄っています。
一方で、無認可の保育所であれば、保育料のみで賄うことが通常です。
保育所の多くは未上場企業ですので、経理以外の方がすべてを明らかに確認することは難しいと言えますが、経費管理に関して不明瞭な点や必要な支払いが行われていないとしたら、問題があると言えます。
保育園を適切に運営していくためには、きちんとした運営経費の管理、収支の管理が必要不可欠です。
しかし、園長など一部の管理職が公私曖昧な経費を利用する一方で、保育に必要な材料費などを節約するなど、経費の利用がずさんな場合や、保育士に買い出しを行わせながら、その領収書を受けつけない、支払い処理をしない、領収書の記載事項を細かく指定したりする場合など、こういった経費管理が適切に行われていない保育園もあるようです。
こういった経費管理のずさんさはブラック保育園の特徴のようです。
特徴4:子どもにきちんと接しない
保育士の主たる仕事は子どもの保育です。
しかし、子どもにきちんと接しないという最悪の事態が起きている保育園も中にはあります。
これは保育士のせいなのでしょうか。
いえ、それは違います。
多くの保育士は「子どもが好き」「成長を支援したい」と保育士を目指したはずです。
保育士がきちんと子どもに接しないことには理由があります。
最大の理由は、業務量の多さから疲弊してしまい、子どもの保育にまで手が回らないということです。
日々の事務処理、保護者対応、書類作成、壁面制作、などの業務に加え、人手が足りないからという理由で給食の調理を手伝ったり、清掃やゴミ捨てなどの雑務も業務の一環になっている保育士もいます。
子どもの保育以外の仕事が増えすぎてしまった結果、子どもの成長を支援するための保育がおざなりにされ、子どもとの信頼関係を築く時間を割けなくなってしまう本末転倒が起こっているのです。
もちろん人手不足の中で業務を遂行する必要はありますが、悪質な例では園長からこんな声をかけられたという例もあります。
・怪我さえしなければ、子どもは放っておいて構わない
・連絡帳に書く内容は皆同じで構わないからスピードを上げて
・給食の介助はいらない。時間内に食べ終わらないものは捨てたらいい。
保育園は日中子どもと保育士しかいません。
そのため、このような外部にばれなければ問題ないという考えが横行してしまう要因になることもあります。
せっかく子どもが好きでなった保育士の仕事で、子どもの保育ができないのであれば保育士の意欲も削がれ、笑顔で働くことなどできなくなります。
事務作業や雑務が多く保育にまで手が回らない状況を放置したり、子どもへのありえない接しかたを要求されたり、子どもの保育を最優先にしないのはブラック保育園の特徴と言えます。
特徴5:働きに見合わない給料体系
保育士の給与は業務量やその責任に対して低い、ということも社会問題として取り上げられています。
しかし、その改善には国を挙げて取り組んでおり、少しずつ給与向上が実現されるよう補助金の投入など支援が積極的に行われています。
しかし、自治体から交付される補助金は保育士に直接ではなく、保育園に支払われます。
保育園がそのお金を給与以外に使用することを監視することができる体制がないため、こういった補助金を、給与に反映するのではなく別の用途に使用している保育園もあるようです。
もちろん、給与が上がらないからからといって全てがブラック保育園という訳では決してありません。
昨今の待機児童問題で保育所を行政が過剰に増設させた結果、入所する子どもが減り、保育料収入が下がっていることも現実です。
売り上げが下がれば、社員の給与に上乗せができないということは、普通の企業でも同じです。
入所する子どもが増えたり、業務が増えているにもかかわらず給与に全く反映されていなかったり、残業をしているのに残業代が適切に支払われていなかったりするなど、一般的な給与体系とかけはなれている場合には一度環境を見直すことをお勧めします。
一般的なブラック保育園の見分け方
ブラック保育園は外部からは見えづらいため、次の3つのポイントで確認すると良いでしょう。
ただし、これはあくまで一つの目安です。
当てはまっているからイコールブラック保育園というわけではありませんのでご注意ください。
常に求人情報が出ている
保育園が求人情報を出す理由は、当然ですが人手不足です。
人手不足には理由があります。
一つは「離職」もう一つは「事業拡大・新規事業に伴う大量採用」です。
後者の「事業拡大・新規事業に伴う大量採用」であれば、拡大規模に応じて新規採用者を募集するのは当然の事です。
一方で離職者が後を絶たず、常に求人募集をかけ続けなければならない保育園はブラック保育園の可能性が高いとも言えます。
人が辞めることには理由があります。
もちろん、配偶者の転勤やご家庭の事情、介護などを理由にした退職で、保育園ではどうしようもない問題も多々有ります。
しかし、辞める人が絶えず、常に求人を出し続けてしまう保育園は何か問題を含んでいる可能性があると言えるでしょう。
職場の雰囲気を見学・体験させてくれない
保育園内には日中、保育士と子どもしかいないため、外部から目が他の会社などに比べて入りにくいという特徴があります。
外部から指摘を受けないことをいいことにブラック化してしまった保育園は、外部からの立ち入りを極端に嫌う傾向があります。
もちろん、個人情報の保護や園児保護などの目的があって禁止している保育園があるのでこれも一概には言えませんが、入園を考えた親御さんが見学するのと同じように、転職希望者が転職先の雰囲気を知るために、少し離れて見学をすることはほとんど問題がないはずです。
こういった、保育園での日常の様子を理由もなく極端に隠すような保育園であれば、注意が必要です。
給与が相場よりも非常に高い
ブラック保育園は給与が低いという思い込みはありませんか。
ブラック保育園の求人はその思い込みを利用して不必要なほど相場よりも給与を高く設定していることもあります。
しかし、これは誇大広告である可能性も否定できません。
条件や理由をつけ、実際に入社するときには最低給与だったなどという話も聞きます。
これを見抜くためには求人票などに記載された条件をしっかりとチェックすることが重要です。
給与が相場より高いのであれば、当然それ相応の経験やスキルが求められるのが当然です。
例えば、「未経験OK、ブランクが何年あってもOK、仕事は担任以外」といったの内容にもかかわらず、月30万円の月給などであればかなり怪しいと言えます。
一方、同じ給与でも、「保育士経験10年以上、園長候補、管理職経験あり優遇」などの条件であれば月30万円の月給でも相応と言えるかもしれません。
とりあえず人を集める求人を作成し、騙すように入社させてしまう保育園もあるということだけでもまずは知っておく事が大切です。
ブラック保育園に就職しないためにはどうすればいいの?
これから転職・就職したいという方は、希望する保育園がブラックかどうか、不安に思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
せっかく転職・就職し新たな環境に入るにもかかわらず、ブラック保育園だったら台無しです。
では、実際ブラック保育園に就職しないようにするためには具体的にどうすれば良いのでしょうか?
ここでは、3つのポイントをご紹介します。
自分に合った雰囲気の保育園を選ぶ
フィーリングは職場を決める上で非常に大切です。
直感にはなりますが、働く環境や職場、園長の雰囲気などがあなたにとって合うものかどうかを確かめましょう。
保育士の9割以上は女性です。
そのため、保育園は女性同士の職場になります。
「この雰囲気なら働ける」という直感は案外正しいことも多いです。
求人票などではこういった雰囲気を感じることは難しいと言えます。
そのため、転職前には必ず保育園の見学に行ったり、面接などの際に面接官である保育園の管理職の方の雰囲気を読み取ったりしながら、うまく保育園の雰囲気を探ってみましょう。
保育士専門のキャリアコンサルタントなど保育園と密接にコミュニケーションをしており、園の雰囲気を熟知している方にアドバイスを求めるのも、普段わかりづらい保育園の雰囲気を知る術として有効です。
保育園の見学には必ず行く
自分が働く可能性のある保育園がどんな場所なのか、どんな職場の雰囲気なのかは、働く先を決める上で重要です。
面接で園の様子が必ずしも確認できるわけではありません。
そのため、転職や就職、復職前には、必ず職場の見学が事前にできるか確認の上、保育園の見学をするようにしましょう。
保育の様子を確認したければ、近くのお散歩コースなどを事前に散歩してみるのも良いでしょう。
園児の様子や職員同士の雰囲気など、イメージしやすく素の状態で確認できます。
ただし、あまりジロジロと見られては保育士も怪しく感じます。
あくまでさりげなく、観察するようにしましょう。
求人情報に書いてある事だけをあてにして就職先を決めない
ブラック保育園ほど求人に慣れており、求人票の書き方が上手であるということを認識しておきましょう。
ブラック保育園は人の出入りが激しく、常に求人票を書くことになります。
そのため、都合が悪いところは隠し、都合の良いところだけを誇大に書く術を身につけているのです。
隅々まで確認することで、矛盾点や就業後に抜け道がある誘導をしているケースがわかりますので、表面的なことを鵜呑みにするのではなく、じっくり確認しましょう。
最近ではインターネット等で実際に働く保育士や離職、転職をした保育士の口コミの確認ができるサイトも多く存在しています。
求人票に頼るだけでなくご自身でも能動的にその保育園に関する評判をリサーチし、確認をすることでブラック保育園を避けることができます。
保育専門のキャリアコンサルタントと一緒に保育園を選ぶのが安心!
ブラック保育園を事前に見抜くことは非常に困難なことです。
求人票を実態よりも華やかに書くテクニックを駆使していたり、内部情報を管理するなどブラック保育園は求職者よりも一枚上手なことが多々あります。
そこで、おすすめしたいのが保育専門のキャリアコンサルタントの活用です。
保育専門のキャリアコンサルタントとは、あなたの希望に沿って、保育園を紹介してくれる専門家です。
キャリアコンサルタントは求人に関してはプロフェッショナルです。
また、保育園側と密接にコミュニケーションがとれており、園長とも直接話をし、園内の見学を済ませているため、保育園の内情をしっかりと理解している方がほとんどです。
ブラック保育園を紹介することはキャリアコンサルタントの名に傷がつくばかりでなく、その会社の信頼に関わります。
また、キャリアコンサルタントへの相談は基本的に無料ですし、キャリアコンサルタントを抱える人材紹介会社は厚生労働省の認可を受けています。
自分で見分ける努力をするのも大切ですが、安心して保育園選びをお手伝いしてもらえるパートナーとして、キャリアコンサルタントに相談することがブラック保育園を避けるには一番良い方法といえるでしょう。