保育のコラム

短時間勤務から復職可能!保育士の新しい働き方「シェアタイム派遣」

2020/06/02

シェアタイム派遣について相談する

保育士不足という言葉をなんども聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?

そもそも保育士資格の保有者は約119万人もいます。

しかし、そのうち実際に保育士として勤務している人はわずか約43万人しかおらず、保育士の資格を持っているにも関わらず保育士をしていない潜在保育士は約76万人もいるのです。(※1)

潜在保育士の問題を語るときに、常に出されるのが、「給料の低さ」です。

もちろん給料については大変な問題ではあるのですが、実は別の調査によると、別にも問題があることがわかってきました。

それは「勤務時間の柔軟さ」です。

今回は、保育士への復職を躊躇するもう一つの問題「勤務時間」について詳しく説明するとともに、保育士に復職をしたいけれど勤務時間に問題があって復職できないという人が、どうすれば勤務時間を柔軟に復職が可能なのか解説していきます。

※1:参考元:厚生労働省発表「保育士等に関する関係資料」

“ずっと保育士編集部”

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

短時間勤務を求める潜在保育士が多数

全国に76万人いる潜在保育士は、なぜ保育士として今働いていないのでしょうか。

その一つの理由は、働く時間帯があるようです。

厚生労働省の「潜在保育士の実態について〜全国潜在保育士調査結果〜」によると、「潜在保育士が希望する勤務形態」について、約60.2%がパートタイムでの就業を希望としていることがわかります。

さらに年齢ごとに内訳を見ると、20代の潜在保育士は20%、30代の潜在保育士の66.7%、40代の潜在保育士の62.9%、50代の潜在保育士の66.1%がパートタイムの勤務を希望しています。

このことから、30代以降の年齢の場合、半数以上の潜在保育士がパートタイム勤務を希望しているということになります。

その理由は、女性の加齢に伴うライフステージと体力的な変化が考えられます。

保育士は約9割が女性です。

20代以降、結婚し、出産し、育児を行う中で、保育士との両立が難しい背景があるのではないかということが読み取れます。

また同時に、体力的な衰えから、子どもの保育という仕事をフルタイムでこなせるかという体力的な不安があるのではないかという事も読み取れます。

しかし、フルタイム勤務でなく、パートタイム勤務であれば、再び保育士として働きたいという人が多数いるというのが現状なのです。

保育士が短時間勤務をする方法は今は2つのみ

では、実際にパートタイムで保育士をするには、どのような方法があるのでしょうか。

現在、考えられる方法は2つです。

それは、「短時間勤務制度を利用する」「パート・アルバイトとして働く」です。

一つ目の短時間勤務制度については、育休復帰後の方が利用することの多い働き方で、すでに短時間勤務制度を導入している保育園で働いていることが大前提です。

育休復帰後の短時間勤務については、保育業界以外にも利用している人が多く、社会的にも一般的なので、利用しやすい反面、未就学児童の育児以外の理由では利用しにくい側面もあります。

家族の介護や妊娠中、小学生以上のお子さんの育児など、なかなか現実的に周りの人間関係から利用しづらいケースが多いこともあります。

また、加えて短時間勤務をするためには「妊娠前から勤務していること」も必要条件になってくることもあります。

そもそも、短時間勤務制度自体は法的に定められたものではありません。

この制度を導入している企業の多くが、妊娠前から働いてくれており、会社に貢献した人に対して実施していることが多く、採用時に「短時間勤務制度を利用する」前提で採用してくれる会社は極めて少ないと言わざる得ません。

結婚、妊娠などですでに退職されている場合は、この制度を利用すること自体が難しいという問題もあります。

短時間勤務について相談する

2つ目のパート・アルバイトとして、保育園勤務するという方法です。

しかし、パートアルバイトでの現在の募集のほとんどに求められるのが、朝番、夜番です。

つまり、朝7時から10時、もしくは16時から19時の時間帯で働けるパートアルバイトを募集していることが圧倒的に多いという現実があります。

育児や家庭との両立を考えた30代以上の方にとって、実際にこの時間帯のみ働くというのは生活スタイルの中で難しいという問題が発生しています。

多くの方にとって、子どもやご主人が外に出ている時間、つまり9時から17時ごろに働くことを理想としているのに対し、それ以外の時間の募集ばかり出ているというのが現状です。

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短時間勤務で復職可能な新しい働き方!シェアタイム派遣とは?

実は今、パートタイムでなら復職したい潜在保育士のニーズと、保育士不足で悩む保育園のニーズをマッチングさせた、新しい短時間勤務の仕組みがあります。

それは、株式会社明日香が実施する「シェアタイム派遣」です。

シェアタイム派遣の仕組みは複数名でフルタイム勤務枠を完成させる働き方です。

そもそも保育士の派遣には週3日、1日4hなど時短勤務で働ける時短派遣というものがあります。

そして、その派遣の仕組みで働く派遣保育士も沢山います。

しかし、短時間派遣という仕組みでは保育士の急な予定に対応できないという、深刻な問題がありました。

例えば毎週月水金で働いていたとしても、急に子どもが病気をしてしまって、近くに預けられる人もおらず、どうしても子どものそばにいてあげなければならない場合などが起きてしまう可能性もあります。

もちろん有給などでお休みすることは制度上できますが、職場に迷惑をかけてしまうことなどから、言い出しずらいということもあるのではないでしょうか。

シェアタイム派遣は派遣される段階で、複数人で仕事をシェアしあうことで合意していますので、複数人の中で時間の調整をすることができます。

例えばバイトのシフトを変わってもらうのと同じように、他の数人に仕事の時間を変わってもらったり、調整をすることが可能です。

そうすることで、職場には一切の迷惑をかけることなく、お互いに合意の上で時間の変更などが可能な仕組みなのです。

ここからはもう少し具体的にシェアタイム派遣の仕組みをお話しします。

シェアタイム派遣の仕組みとは?

まずは次の図をご覧ください。

シェアタイム派遣には「時間でシェアする場合」と「曜日でシェアする場合」の2つがあります。

平常時には、固定の時間帯を複数人でカバーしあい、保育園で最も足りていない日勤の時間帯などの保育をカバーします。

図では仮に2名体制で解説していますが、3名体制、4名体制などで行うことも可能です。

その場合、週1日からの勤務も可能になります。

また、固定のシフトに急な予定変更があった場合は、シェアタイムグループの中で、変更を依頼することも可能です。

毎週水曜日は本来ならば働けないけれど、時々ならば大丈夫、などと、日常には空きの時間は可能なことも多いのではないでしょうか。

お互いに常に仕事をシェアしているため、急な日時変更があったとしても、職場に変わりはありません。

急な予定が入ってしまっても、他の人に代わってもらうことで、職場には迷惑はかけませんし、そういった意味でのストレスもほぼないと言えます。

フルタイムでは勤務が厳しいけれど、パートタイムでなら働きたいという方にとってはぴったりの働き方が可能です。

シェアタイム派遣のメリット

シェアタイム派遣のメリットは、フルタイムは難しい保育士がパートタイムの勤務をより柔軟にできることが大きなメリットです。

パートタイムだから、時間が短いのに休みを言い出すのが気まずい、週3回のうち1回に予定が入ってしまって休むのは経済的に厳しいなど、パートタイム勤務の保育士にも様々な葛藤があります。

シェアタイム派遣はお互いに時間を譲り合ったり、お願いしたりで比較的柔軟に勤務時間を組み立てられるため、パートタイムで働きたいけれども時間的に難しいという人にとっては非常にメリットのある働き方と言えるのです。

シェアタイム派遣のデメリット

シェアタイム派遣のデメリットはパートアルバイトで働くことに比べて、特にありません。

派遣保育士という立場上、その保育園に直接雇用されていない分帰属意識が持ちにくいということはあるかもしれませんが、これは自分自身で派遣先の保育園に対して誠実な向き合い方をすることで解消されることが多いでしょう。

シェアタイム派遣により短時間勤務で復職しやすくなる!

潜在保育士や、今保育士をしていても働き方に限界を感じている方は実に多くいらっしゃいます。

しかし、実際には保育士の仕事をしながら感じたやりがいや、子どもたちの純粋な笑顔、など保育士の仕事にもう一度戻りたいと考えている方は沢山いらっしゃいます。

今回ご紹介したシェアタイム派遣は時間の都合で、保育士の仕事ができないと感じた潜在保育士約6割以上のかたにとって、最も働きやすい仕組みをと産み出された仕組みです。

実際に明日香で、潜在保育士から復帰された方に話を聞くと、下記のような回答が返ってきました。

「保育士の仕事は、仕事をしながら嬉し泣き、子どもの成長をみて感動の涙を流せる唯一の仕事だと思います。自分の生活が優先ではあるので、保育士に復職することは時間的に無理と感じていましたが、仕組みが解決してくれることで戻ることができました」

保育士という仕事は、他の仕事にはないやりがいや達成感がある社会的貢献度の高い仕事です。

それ故に育児がひと段落し、何か自分も世の中にとって役立つ仕事を再びし始めたいと保育士に復帰する人が年々増加してきています。

中には40代や50代になってから改めて保育士の免許をとる女性がいるほど、保育士という仕事は社会にとって役立つ仕事なのです。

そんな思いを持っている方が活躍できるシェアタイム派遣という新しい短時間勤務の仕組みを活用し、ぜひもう一度保育士として復職を考えてみませんか?

 

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