保育士の勤務時間ってどれくらい?幼稚園教諭との違いについて
2017/10/04
「保育士ってどんな仕事?」と調べていると、保育士と幼稚園教諭ってどこが違うのだろうという疑問がわいてくるのではないでしょうか。どちらも子どもに接する仕事というのは分かりますが、具体的にどんな違いがあるのか詳しく知りたくなりますよね!
今回は、保育士と幼稚園教諭について、さまざまな相違点をご紹介します。
労働条件を比べてみましょう
保育士と幼稚園教諭は実際にどんな労働条件で働いているのでしょうか。
気になるキーワードごとに比較してみましょう。
【キーワード1】勤務時間
フルタイムの場合、どちらも実働時間は8時間です。
行事が少ない時期などは、比較的時間通りに帰ることができます。一年中残業ばかりしているイメージがありますが、実態は園によって違います。
■保育士
7時~19時のシフト勤務になっている保育園が多く、早番・中番・遅番に分けられています。保育士の数が多いほどシフトは複雑になっています。大体、月に早番と遅番を数回ずつ職員で回していく形が一般的です。
■幼稚園教諭
ほぼ全ての職員が8時頃に出勤します。時間外保育を行っている場合は7時頃から出勤する職員もいます。また、通園バスの担当者は早めに出勤することもあります。
【キーワード2】給料
保育士も幼稚園教諭も他の職業に比べると給与水準は低いです。どちらも、園の経営状態や規模によって給与に差があるのが特徴です。
■保育士
保育士全体の平均月収は21~23万円ぐらいですが、20~24歳の保育士の平均月収は18万円前後となっています。
公立・私立によって給与は変わり、また地域によって手当が変わるので月収にばらつきがあり、20代の平均の年収は270万円前後です。
■幼稚園教諭
幼稚園教諭全体の平均月収は20~22万円ぐらいですが、20~24歳の幼稚園教諭の平均月収は20万円前後です。
園によって給与格差があり、また幼稚園教諭一種、二種と資格でも給与は変わってきます。幼稚園教諭の月収は全体的にばらつきがありますが、年収は保育士より若干高く平均300万前後です。
【キーワード3】休日
学校と同じように休日がある幼稚園に対して、保育園は開園日が多いので休日も少ないです。
■保育士
日曜日・祝日・年末年始が休日の保育園が一般的です。
週休2日制の保育園は、通常の休日以外に平日の休みもあります。また、認可外保育施設の場合は、日曜日も子どもを預かるところもあります。
■幼稚園教諭
土日祝日が通常の休日です。夏休みと冬休みには出勤日が数回あり、その日以外は休みになります。また、土曜日が自由登園となっている幼稚園は、職員が交代で出勤しています。
保育園と幼稚園の違いは?
保育園は厚生労働省が管轄する「児童福祉施設」です。保護者が「子どもを預けなければならない事情」を市区町村に申請し、許可されれば入園できます。
幼稚園は文部科学省が管轄する「学校」です。保護者は入りたい幼稚園を自由に選び、直接「入園願書」を提出します。
保育園と幼稚園は性質が異なります。「児童福祉施設」と「学校」であることの違いは、下記の2つのポイントにも表れています。
【ポイント1】園児の年齢
■保育園
0~6歳の子どもが保育対象です。
幼稚園との大きな違いは「未満児クラス」があることです。0~2歳児の保育は「生活すること」がメインで、授乳やおむつ替えなど個々の発達に合わせて対応していきます。未満児の保育は「保育士でなければ経験できない仕事」と言えるでしょう。
■幼稚園
3~6歳児が保育対象です。
幼稚園教諭は、年少・年中・年長のいずれかのクラスを担任します。経験を重ねることで年齢別保育の専門性も高くなっていきます。
【ポイント2】保育時間
■保育園
保育時間は11~12時間です。子どもがいるのは「朝から夕方もしくは夜まで」となります。保護者が迎えに来る時間が違うので、子どもの帰る時間も異なります。
■幼稚園
保育時間は4時間です。昼食後に自由遊びをして13:30~14:00には降園時間となります。延長保育を行っている幼稚園もありますが、それも多くは夕方17時で終了となります。子どもに関わる時間は保育園よりも短いのが特徴です。
保育園と幼稚園の共通点
保育園と幼稚園にはさまざまな相違点がありますが、仕事の内容では共通するところも多くあります。
3~6歳児の保育内容は似ている
何に重点をおいて保育するかは、園の方針や保育観が大きく影響します。それによって園の個性が決まり、保育士または幼稚園教諭の保育内容も違ってきます。
保育園と幼稚園の違いと言うよりは、各園の考え方によって違いが出ます。
保育の内容や目標はほぼ共通しており、教材や道具も同じものを使うことが多いです。保育士が考えたアイデアは、幼稚園でも実践されることが多く、またその逆もあります。
行事は同じものが多い
年間行事では共通するものが沢山あります。「遠足」、「お泊まり会」、「運動会」、「作品展」、「お遊戯会」などはもちろん、「季節の行事」や「誕生会」まで同じように行います。時期や内容に多少の違いはありますが、保育園と幼稚園の行事には大きな相違点はありません。
デスクワークの目的も同じ
保育士は、保育日誌や連絡ノート等を毎日書いています。お昼寝の時間に行うことが多く、子どもが起きたりすれば中断することもよくあります。
幼稚園教諭は、子どもたちが降園した後に成長記録や保育カリキュラムを書きます。クラスだよりやお知らせ等の文書を作成することもあります。
スタイルは違うものの、ノートや記録などを通じて保護者との関わりを大切にしている点は共通しています。
愛情と責任も同じ
保育士も、幼稚園教諭も、子どもが大好きだからこそ選んだ職業です。ひとりひとりに惜しみない愛情をそそぐという点は同じです。
また、「大切なお子さまをお預かりしている」という大きな責任を常に意識するという点も共通していますね。
おわりに
どちらを目指そうか迷っている方は、「保育士と幼稚園教諭の相違点と共通点」を理解しておきましょう。ただし、相違点ばかりにとらわれないことも大事です。先に述べたように、労働条件や保育内容は「園の方針や保育観」「経営状態」によって違うことが多いからです。
このような点を念頭において就活を行うことで、より自分に合った園を見つけることができますよ。
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「保育士ってどんな仕事?」と調べていると、保育士と幼稚園教諭ってどこが違うのだろうという疑問がわいてくるのではないでしょうか。どちらも子どもに接する仕事というのは分かりますが、具体的にどんな違いがあるのか詳しく知りたくなりますよね!
今回は、保育士と幼稚園教諭について、さまざまな相違点をご紹介します。
労働条件を比べてみましょう
保育士と幼稚園教諭は実際にどんな労働条件で働いているのでしょうか。
気になるキーワードごとに比較してみましょう。
【キーワード1】勤務時間
フルタイムの場合、どちらも実働時間は8時間です。
行事が少ない時期などは、比較的時間通りに帰ることができます。一年中残業ばかりしているイメージがありますが、実態は園によって違います。
■保育士
7時~19時のシフト勤務になっている保育園が多く、早番・中番・遅番に分けられています。保育士の数が多いほどシフトは複雑になっています。大体、月に早番と遅番を数回ずつ職員で回していく形が一般的です。
■幼稚園教諭
ほぼ全ての職員が8時頃に出勤します。時間外保育を行っている場合は7時頃から出勤する職員もいます。また、通園バスの担当者は早めに出勤することもあります。
【キーワード2】給料
保育士も幼稚園教諭も他の職業に比べると給与水準は低いです。どちらも、園の経営状態や規模によって給与に差があるのが特徴です。
■保育士
保育士全体の平均月収は21~23万円ぐらいですが、20~24歳の保育士の平均月収は18万円前後となっています。
公立・私立によって給与は変わり、また地域によって手当が変わるので月収にばらつきがあり、20代の平均の年収は270万円前後です。
■幼稚園教諭
幼稚園教諭全体の平均月収は20~22万円ぐらいですが、20~24歳の幼稚園教諭の平均月収は20万円前後です。
園によって給与格差があり、また幼稚園教諭一種、二種と資格でも給与は変わってきます。幼稚園教諭の月収は全体的にばらつきがありますが、年収は保育士より若干高く平均300万前後です。
【キーワード3】休日
学校と同じように休日がある幼稚園に対して、保育園は開園日が多いので休日も少ないです。
■保育士
日曜日・祝日・年末年始が休日の保育園が一般的です。
週休2日制の保育園は、通常の休日以外に平日の休みもあります。また、認可外保育施設の場合は、日曜日も子どもを預かるところもあります。
■幼稚園教諭
土日祝日が通常の休日です。夏休みと冬休みには出勤日が数回あり、その日以外は休みになります。また、土曜日が自由登園となっている幼稚園は、職員が交代で出勤しています。
保育園と幼稚園の違いは?
保育園は厚生労働省が管轄する「児童福祉施設」です。保護者が「子どもを預けなければならない事情」を市区町村に申請し、許可されれば入園できます。
幼稚園は文部科学省が管轄する「学校」です。保護者は入りたい幼稚園を自由に選び、直接「入園願書」を提出します。
保育園と幼稚園は性質が異なります。「児童福祉施設」と「学校」であることの違いは、下記の2つのポイントにも表れています。
【ポイント1】園児の年齢
■保育園
0~6歳の子どもが保育対象です。
幼稚園との大きな違いは「未満児クラス」があることです。0~2歳児の保育は「生活すること」がメインで、授乳やおむつ替えなど個々の発達に合わせて対応していきます。未満児の保育は「保育士でなければ経験できない仕事」と言えるでしょう。
■幼稚園
3~6歳児が保育対象です。
幼稚園教諭は、年少・年中・年長のいずれかのクラスを担任します。経験を重ねることで年齢別保育の専門性も高くなっていきます。
【ポイント2】保育時間
■保育園
保育時間は11~12時間です。子どもがいるのは「朝から夕方もしくは夜まで」となります。保護者が迎えに来る時間が違うので、子どもの帰る時間も異なります。
■幼稚園
保育時間は4時間です。昼食後に自由遊びをして13:30~14:00には降園時間となります。延長保育を行っている幼稚園もありますが、それも多くは夕方17時で終了となります。子どもに関わる時間は保育園よりも短いのが特徴です。
保育園と幼稚園の共通点
保育園と幼稚園にはさまざまな相違点がありますが、仕事の内容では共通するところも多くあります。
3~6歳児の保育内容は似ている
何に重点をおいて保育するかは、園の方針や保育観が大きく影響します。それによって園の個性が決まり、保育士または幼稚園教諭の保育内容も違ってきます。
保育園と幼稚園の違いと言うよりは、各園の考え方によって違いが出ます。
保育の内容や目標はほぼ共通しており、教材や道具も同じものを使うことが多いです。保育士が考えたアイデアは、幼稚園でも実践されることが多く、またその逆もあります。
行事は同じものが多い
年間行事では共通するものが沢山あります。「遠足」、「お泊まり会」、「運動会」、「作品展」、「お遊戯会」などはもちろん、「季節の行事」や「誕生会」まで同じように行います。時期や内容に多少の違いはありますが、保育園と幼稚園の行事には大きな相違点はありません。
デスクワークの目的も同じ
保育士は、保育日誌や連絡ノート等を毎日書いています。お昼寝の時間に行うことが多く、子どもが起きたりすれば中断することもよくあります。
幼稚園教諭は、子どもたちが降園した後に成長記録や保育カリキュラムを書きます。クラスだよりやお知らせ等の文書を作成することもあります。
スタイルは違うものの、ノートや記録などを通じて保護者との関わりを大切にしている点は共通しています。
愛情と責任も同じ
保育士も、幼稚園教諭も、子どもが大好きだからこそ選んだ職業です。ひとりひとりに惜しみない愛情をそそぐという点は同じです。
また、「大切なお子さまをお預かりしている」という大きな責任を常に意識するという点も共通していますね。
おわりに
どちらを目指そうか迷っている方は、「保育士と幼稚園教諭の相違点と共通点」を理解しておきましょう。ただし、相違点ばかりにとらわれないことも大事です。先に述べたように、労働条件や保育内容は「園の方針や保育観」「経営状態」によって違うことが多いからです。
このような点を念頭において就活を行うことで、より自分に合った園を見つけることができますよ。