なんで?どうして?なぜなぜ期(質問期)の保育園児へのOK対応・NG対応
2017/10/05
「なんで?」「どうして?」を繰り返すなぜなぜ期(質問期)は、子どもにとって成長のきっかけとなる大切な時期です。子どもの成長の芽を摘まないためには、大人はどのように対応していくべきでしょうか?
今回は、なぜなぜ期(質問期)の保育園児へのOK対応・NG対応をご紹介します。
なぜなぜ期(質問期)とは?
幼児期の子どもはある時期になると、「なんで?」「どうして?」と繰り返し質問をするようになります。通称「なぜなぜ期」と呼ばれる2~6歳の時期を、心理学では「質問期」と呼びます。
なぜなぜ期は、好奇心旺盛であらゆることに対して質問を繰り返すため、大人にとってはうんざりしてしまうこともあるでしょう。しかし、子どもにとっては、知的好奇心や学習意欲をぐんぐんと伸ばすことができる、非常に重要な時期です。
人の脳は、3~4歳の頃に成人のおよそ80%、5~6歳の頃におよそ90%まで成長するといわれています。そのため、脳に知識を取り込む準備ができているなぜなぜ期に適切な受け答えをすることは、子どもの成長の芽をさらに伸ばしていくうえで大切なことです。
なぜなぜ期の保育園児へのNG対応
子どもに質問をされた際に、「今は忙しいから後にして」と返す対応は好ましくありません。
なぜなら、なぜなぜ期の好奇心旺盛な子どもは、興味や関心がさまざまなところに向かい、何に対して疑問を抱いていたかすぐに忘れてしまうためです。できる限りその場で答え、その物事に興味を持っているうちに疑問を解決してあげましょう。
また、子どもの質問を笑ったり、適当にあしらったりすることも、好ましい対応だとはいえません。なぜなぜ期の子どもはとても敏感です。子どもと真摯に向き合って、丁寧に答えてあげましょう。
子どもは語彙が少ないため上手に説明できないこともありますが、誠意を持ってやさしい気持ちで接し、きちんと耳を傾けていることが伝わるように心掛けてください。
なぜなぜ期の保育園児へのOK対応(2~3歳児)
言葉を覚えたての2歳頃は、分かりやすくかみ砕いて説明しなければならないため、特に難しい時期です。しかし、この頃の子どもに対しては、理論的に答えようと難しく考える必要はありません。
なぜなら、2歳頃の子どもは理由が知りたくて質問しているのではなく、自分の質問に対して大人が答えるというやり取りを楽しんでいるためです。
やり取りを楽しませるには、ポツポツやゴロゴロなどの擬音語・擬態語を多用しながら答えることがポイントです。保育士自身も子どもとのコミュニケーションを楽しむ気持ちを忘れず、やり取りをするよう心掛けましょう。
2~3歳頃は、同じ質問を何度もしたり、延々と「なんで?」を繰り返したりしますが、面倒がらずに根気よく付き合ってあげることが大切です。このようなやり取りを重ねることで、知的探究心が養われるだけでなく、コミュニケーション能力も培われていきます。
なぜなぜ期の保育園児へのOK対応(4~6歳児)
4~6歳頃になるとある程度の理解力があるため、理論的な内容であっても分かりやすい言葉で説明してあげれば、自分なりに解釈し、知識として取り込むようになります。
そのため、説明する大人が物事についてしっかりと理解しておくことが重要です。きちんと答えられない質問に対しては絵本や図鑑などを活用し、子どもが初めて出会う言葉や難しい言葉を簡単な言葉に変えて説明すると良いでしょう。
また、単に言葉で説明するだけでなく、実際に目で見ることで理解は深まります。
種がどうやって芽を出すのか知りたければ、実際に植物の種を拾ってきて種を半分に割り、中を見せてあげましょう。光と影の関係を知りたければ、外に出て太陽の位置と影のでき方を一緒に確認しましょう。
体験を通して学習する機会を与えることで、子どもの好奇心や探究心をぐんぐん伸ばすことができます。
おわりに
年齢別になぜなぜ期(質問期)への正しい対応をご紹介しましたが、実際には子どもによって理解度や成熟度はさまざまです。子どもの性格などを考慮しながら、1人1人に合った受け答えをすることがベストな対応方法といえるでしょう。
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「なんで?」「どうして?」を繰り返すなぜなぜ期(質問期)は、子どもにとって成長のきっかけとなる大切な時期です。子どもの成長の芽を摘まないためには、大人はどのように対応していくべきでしょうか?
今回は、なぜなぜ期(質問期)の保育園児へのOK対応・NG対応をご紹介します。
なぜなぜ期(質問期)とは?
幼児期の子どもはある時期になると、「なんで?」「どうして?」と繰り返し質問をするようになります。通称「なぜなぜ期」と呼ばれる2~6歳の時期を、心理学では「質問期」と呼びます。
なぜなぜ期は、好奇心旺盛であらゆることに対して質問を繰り返すため、大人にとってはうんざりしてしまうこともあるでしょう。しかし、子どもにとっては、知的好奇心や学習意欲をぐんぐんと伸ばすことができる、非常に重要な時期です。
人の脳は、3~4歳の頃に成人のおよそ80%、5~6歳の頃におよそ90%まで成長するといわれています。そのため、脳に知識を取り込む準備ができているなぜなぜ期に適切な受け答えをすることは、子どもの成長の芽をさらに伸ばしていくうえで大切なことです。
なぜなぜ期の保育園児へのNG対応
子どもに質問をされた際に、「今は忙しいから後にして」と返す対応は好ましくありません。
なぜなら、なぜなぜ期の好奇心旺盛な子どもは、興味や関心がさまざまなところに向かい、何に対して疑問を抱いていたかすぐに忘れてしまうためです。できる限りその場で答え、その物事に興味を持っているうちに疑問を解決してあげましょう。
また、子どもの質問を笑ったり、適当にあしらったりすることも、好ましい対応だとはいえません。なぜなぜ期の子どもはとても敏感です。子どもと真摯に向き合って、丁寧に答えてあげましょう。
子どもは語彙が少ないため上手に説明できないこともありますが、誠意を持ってやさしい気持ちで接し、きちんと耳を傾けていることが伝わるように心掛けてください。
なぜなぜ期の保育園児へのOK対応(2~3歳児)
言葉を覚えたての2歳頃は、分かりやすくかみ砕いて説明しなければならないため、特に難しい時期です。しかし、この頃の子どもに対しては、理論的に答えようと難しく考える必要はありません。
なぜなら、2歳頃の子どもは理由が知りたくて質問しているのではなく、自分の質問に対して大人が答えるというやり取りを楽しんでいるためです。
やり取りを楽しませるには、ポツポツやゴロゴロなどの擬音語・擬態語を多用しながら答えることがポイントです。保育士自身も子どもとのコミュニケーションを楽しむ気持ちを忘れず、やり取りをするよう心掛けましょう。
2~3歳頃は、同じ質問を何度もしたり、延々と「なんで?」を繰り返したりしますが、面倒がらずに根気よく付き合ってあげることが大切です。このようなやり取りを重ねることで、知的探究心が養われるだけでなく、コミュニケーション能力も培われていきます。
なぜなぜ期の保育園児へのOK対応(4~6歳児)
4~6歳頃になるとある程度の理解力があるため、理論的な内容であっても分かりやすい言葉で説明してあげれば、自分なりに解釈し、知識として取り込むようになります。
そのため、説明する大人が物事についてしっかりと理解しておくことが重要です。きちんと答えられない質問に対しては絵本や図鑑などを活用し、子どもが初めて出会う言葉や難しい言葉を簡単な言葉に変えて説明すると良いでしょう。
また、単に言葉で説明するだけでなく、実際に目で見ることで理解は深まります。
種がどうやって芽を出すのか知りたければ、実際に植物の種を拾ってきて種を半分に割り、中を見せてあげましょう。光と影の関係を知りたければ、外に出て太陽の位置と影のでき方を一緒に確認しましょう。
体験を通して学習する機会を与えることで、子どもの好奇心や探究心をぐんぐん伸ばすことができます。
おわりに
年齢別になぜなぜ期(質問期)への正しい対応をご紹介しましたが、実際には子どもによって理解度や成熟度はさまざまです。子どもの性格などを考慮しながら、1人1人に合った受け答えをすることがベストな対応方法といえるでしょう。