保育園で節分!準備や当日に使える製作や遊びのアイデア
2020/12/04

節分といえば、二月を代表するイベントですが、「保育園では何をして過ごしたらいいの?」とお悩みの保育士さんもいらっしゃると思います。
中には、過去の豆まきイベントで子どもに大泣きされてしまったなど、苦い思い出をお持ちの方もいるかもしれませんね。
今回の記事では、保育園での節分を子ども達と一緒に楽しむためのアイデアを紹介します。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
節分ってどんな行事?
古来日本で使用していた旧暦で新年の始まりにあたるのは、立春である2月4日とされています。
そのために立春の前日を「季節を分ける」すなわち; 「節分」と呼び、一年の中でも、非常に大切な日と位置付けていました。
そして、新年が始まる前に邪気を払って良い年を迎えるため、邪気を鬼に見立てて、豆まきを行ったのが節分の行事の由来です。
節分で「炒った大豆」すなわち; 「福豆」をまく理由は、以下のように伝えられています。
・日本では古来より穀物に邪気を払う力があると考えられていた。
・「魔の目を射る(いる)」ことが「豆を炒る(いる)」ことに通じる。
また、年の数だけ豆を食べる風習には、1年間の無病息災を祈る意味があります。
保育園で節分をするねらいとは?
保育園でも節分の行事に豆まきを取り入れているところが多くあります。
保育園の節分行事のねらいは、子どもたちが節分という季節の行事を知り、親しみを持つことにあります。
節分は日本の伝統のひとつなので、ぜひ子どもたちに伝えてあげたいですね。
節分までに準備すること
保育園で節分行事を行う前に節分の由来を楽しく伝えておくことで、当日に向けて園児の気分が盛り上がり、行事を有意義に過ごせます。
では、実際に保育園において節分までに準備することを挙げていきましょう。
子どもたちに節分の説明をする
子どもたちに節分の意味や目的を知ってもらうため、絵本や紙芝居、ベープサートを使って節分の由来をわかりやすく伝えるようにすると、節分向けの制作や当日のイベント運営もスムーズに進められるでしょう。
子どもの年齢に合わせた内容にすると、理解も進みやすいです。
【子どもたち編】節分に使うもの
子ども達には自分で鬼の面や金棒を作ってもらうのが良いでしょう。
鬼の面は乳児クラスなら紙皿をベースにクレヨンで顔を描いたり、保育士の作った顔のパーツやシールを貼って作れば簡単にかわいく作れます。
幼児クラスなら、目や口の部分をくりぬいた本格的なお面が作れますね。髪の部分に花紙や毛糸を使用すると、温かみのあるかわいいお面になります。
乳児クラスではお面を嫌がってしまうこともありますので、その場合は顔のついていない鬼の帽子であれば、怖がらずに楽しくつくれます。
深さのある紙皿をベースに、画用紙やフェルトで使った目や角を飾り、鬼の髪の毛を紙テープや毛糸で作れば簡単です。
金棒は、新聞紙を細長く丸めて黒い画用紙で巻くと簡単に作れます。巻く紙は子どもが好きな色でカラフルにしても良いでしょう。
【先生編】節分に使うもの
以下に挙げるものは先生が当日までに準備するのが良いでしょう。
柊鰯
(ひいらぎいわし)
柊鰯は、柊の小枝の先に焼いた鰯の頭を刺して作るものです。柊のとげとげした葉っぱと、鰯の頭はともに鬼が苦手とするものです。節分では悪いものが家に入らないように、柊鰯を玄関に飾ります。
節分の日には保育室の前に飾っておいて、その由来を説明してあげると良いでしょう。
福豆
福豆は炒った大豆を指します。鬼に当てて退治することに加えて、1年間病気をせず、楽しく過ごせるようにという願いを込めて、年齢の数の豆を食べる慣わしです。
3歳未満の子どもが鬼退治を行う際は、小さな豆を口に入れ、誤飲につながる危険性があるため、新聞紙を丸めたものやカラーボールを福豆に見立てて用意するのが良いでしょう。
鬼の衣装
お面だけでなく、鬼の衣装を準備すれば、一層雰囲気が出ます。鬼のパンツは黄色のカラーポリ袋を使うと簡単に作れますし、黒のビニールテープで縞を装飾すれば、定番のトラ柄をつけることもできます。
節分当日にすること

節分当日は、メインイベントとなる豆まきや鬼退治の他に、節分ならではの遊びやおやつを準備して楽しみましょう。
以下に、それぞれのイベントの流れや注意点を紹介します。
豆まき
節分のメインイベントといえば、なんといっても豆まきです!
鬼の格好に扮した先生に、子ども達が豆を投げて退治する姿はとても勇ましいです。
鬼の登場から豆をあてられて部屋から逃げ出すまでが一連の流れになります。
子どもたちに楽しんでもらうために以下の点に注意すると良いでしょう。
怖がらせすぎない
追いかけすぎない、大きな声を出さないなど、子ども達に恐怖を感じさせないようにしましょう。
豆を投げられたらすぐ逃げる
豆を投げられたら、痛がる様子を見せてすぐに逃げましょう。「豆をまくことで鬼を退治できた」という経験が大切です。
怖すぎない鬼を演じる
豆をぶつけられたら、大げさに痛がる様子を見せたり、逃げるそぶりをユーモラスに演じたりなどして、保育園での節分が子どものトラウマにならないよう気を付けましょう。
あそび
豆まきを行うのが節分の一般的なイベントですが、どう工夫しても鬼を怖がってしまう子どももいます。
その場合は鬼退治をゲームにするのがおススメです。
鬼のボウリング
ペットボトルで作ったボウリングのピンに鬼の絵を貼り、豆を投げる代わりにボールを転がして鬼退治をします。普段の保育で取り入れることが多いペットボトルのボウリングが、ピンに鬼の絵を貼るだけで節分モードに早変わりです。
鬼と玉入れゲーム
保育士が鬼役になるのは豆まきと同じですが、鬼に豆を当てるのではなく、背中に背負ったかごに玉を入れるゲームにします。子ども達が鬼を追いかけながら、かごに球を入れて遊びます。
鬼の的当て
壁に大きく作った鬼の顔を貼って、ボールを当てる遊びです。鬼が動かないので、乳児クラスの子ども達も怖がらずに楽しめます。幼児クラスではダンボールで作った鬼の口の部分を切り抜き、口を狙ってボールを投げ入れる遊びにしても良いですね。
「豆まき」の手遊び
童謡「豆まき」にあわせて遊ぶ、節分では定番の手遊びです。鬼を追い払って福の神を招き入れる・・・という豆まきの意味合いが、手遊びを楽しむ中で、自然と子どもたちに教えられます。豆まきの前段階として行うのもおススメです。
以下の参考動画リンクもご覧ください。
おやつ
福豆はまだ幼い子どもには誤飲の恐れもあるので、3歳未満の子どもが食べる場合は柔らかい煮豆や、たまごボーロを豆の代わりにすると安全です。
また、給食で恵方巻を出すのも節分ならではです。恵方巻はもともと関西地方の風習ですが、最近では全国的に人気です。
その年の恵方を向いて太巻き寿司を長いまま丸かぶりするのが基本ですが、保育園で提供の際は安全のために、食べやすい長さに切りましょう。
マキスを使って海苔巻き作りを実践してみるのも楽しいイベントです。少し年齢の高い子ども向けではありますが、面白い試みです。
太巻き寿司を模したロールケーキもおやつには最適ですね。
年に1度の豆まき!子どもたちに素敵な思い出を作ろう!

今回の記事では、保育園での節分イベントについてまとめてみました。
一番大切なのは、子どもが楽しく参加できることです。そのためには節分の由来や豆をまく意味を伝えるのも大切ですね。
日本の伝統ある節分を子ども達と一緒に楽しみましょう!
カテゴリ
保育の知識
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節分といえば、二月を代表するイベントですが、「保育園では何をして過ごしたらいいの?」とお悩みの保育士さんもいらっしゃると思います。
中には、過去の豆まきイベントで子どもに大泣きされてしまったなど、苦い思い出をお持ちの方もいるかもしれませんね。
今回の記事では、保育園での節分を子ども達と一緒に楽しむためのアイデアを紹介します。

【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
節分ってどんな行事?
古来日本で使用していた旧暦で新年の始まりにあたるのは、立春である2月4日とされています。
そのために立春の前日を「季節を分ける」すなわち; 「節分」と呼び、一年の中でも、非常に大切な日と位置付けていました。
そして、新年が始まる前に邪気を払って良い年を迎えるため、邪気を鬼に見立てて、豆まきを行ったのが節分の行事の由来です。
節分で「炒った大豆」すなわち; 「福豆」をまく理由は、以下のように伝えられています。
・日本では古来より穀物に邪気を払う力があると考えられていた。 ・「魔の目を射る(いる)」ことが「豆を炒る(いる)」ことに通じる。 |
また、年の数だけ豆を食べる風習には、1年間の無病息災を祈る意味があります。
保育園で節分をするねらいとは?
保育園でも節分の行事に豆まきを取り入れているところが多くあります。
保育園の節分行事のねらいは、子どもたちが節分という季節の行事を知り、親しみを持つことにあります。
節分は日本の伝統のひとつなので、ぜひ子どもたちに伝えてあげたいですね。
節分までに準備すること
保育園で節分行事を行う前に節分の由来を楽しく伝えておくことで、当日に向けて園児の気分が盛り上がり、行事を有意義に過ごせます。
では、実際に保育園において節分までに準備することを挙げていきましょう。
子どもたちに節分の説明をする
子どもたちに節分の意味や目的を知ってもらうため、絵本や紙芝居、ベープサートを使って節分の由来をわかりやすく伝えるようにすると、節分向けの制作や当日のイベント運営もスムーズに進められるでしょう。
子どもの年齢に合わせた内容にすると、理解も進みやすいです。
【子どもたち編】節分に使うもの
子ども達には自分で鬼の面や金棒を作ってもらうのが良いでしょう。
鬼の面は乳児クラスなら紙皿をベースにクレヨンで顔を描いたり、保育士の作った顔のパーツやシールを貼って作れば簡単にかわいく作れます。
幼児クラスなら、目や口の部分をくりぬいた本格的なお面が作れますね。髪の部分に花紙や毛糸を使用すると、温かみのあるかわいいお面になります。
乳児クラスではお面を嫌がってしまうこともありますので、その場合は顔のついていない鬼の帽子であれば、怖がらずに楽しくつくれます。
深さのある紙皿をベースに、画用紙やフェルトで使った目や角を飾り、鬼の髪の毛を紙テープや毛糸で作れば簡単です。
金棒は、新聞紙を細長く丸めて黒い画用紙で巻くと簡単に作れます。巻く紙は子どもが好きな色でカラフルにしても良いでしょう。
【先生編】節分に使うもの
以下に挙げるものは先生が当日までに準備するのが良いでしょう。
柊鰯 (ひいらぎいわし) |
柊鰯は、柊の小枝の先に焼いた鰯の頭を刺して作るものです。柊のとげとげした葉っぱと、鰯の頭はともに鬼が苦手とするものです。節分では悪いものが家に入らないように、柊鰯を玄関に飾ります。 節分の日には保育室の前に飾っておいて、その由来を説明してあげると良いでしょう。 |
福豆 |
福豆は炒った大豆を指します。鬼に当てて退治することに加えて、1年間病気をせず、楽しく過ごせるようにという願いを込めて、年齢の数の豆を食べる慣わしです。 3歳未満の子どもが鬼退治を行う際は、小さな豆を口に入れ、誤飲につながる危険性があるため、新聞紙を丸めたものやカラーボールを福豆に見立てて用意するのが良いでしょう。 |
鬼の衣装 |
お面だけでなく、鬼の衣装を準備すれば、一層雰囲気が出ます。鬼のパンツは黄色のカラーポリ袋を使うと簡単に作れますし、黒のビニールテープで縞を装飾すれば、定番のトラ柄をつけることもできます。 |
節分当日にすること
節分当日は、メインイベントとなる豆まきや鬼退治の他に、節分ならではの遊びやおやつを準備して楽しみましょう。
以下に、それぞれのイベントの流れや注意点を紹介します。
豆まき
節分のメインイベントといえば、なんといっても豆まきです!
鬼の格好に扮した先生に、子ども達が豆を投げて退治する姿はとても勇ましいです。
鬼の登場から豆をあてられて部屋から逃げ出すまでが一連の流れになります。
子どもたちに楽しんでもらうために以下の点に注意すると良いでしょう。
怖がらせすぎない |
追いかけすぎない、大きな声を出さないなど、子ども達に恐怖を感じさせないようにしましょう。 |
豆を投げられたらすぐ逃げる |
豆を投げられたら、痛がる様子を見せてすぐに逃げましょう。「豆をまくことで鬼を退治できた」という経験が大切です。 |
怖すぎない鬼を演じる |
豆をぶつけられたら、大げさに痛がる様子を見せたり、逃げるそぶりをユーモラスに演じたりなどして、保育園での節分が子どものトラウマにならないよう気を付けましょう。 |
あそび
豆まきを行うのが節分の一般的なイベントですが、どう工夫しても鬼を怖がってしまう子どももいます。
その場合は鬼退治をゲームにするのがおススメです。
鬼のボウリング |
ペットボトルで作ったボウリングのピンに鬼の絵を貼り、豆を投げる代わりにボールを転がして鬼退治をします。普段の保育で取り入れることが多いペットボトルのボウリングが、ピンに鬼の絵を貼るだけで節分モードに早変わりです。 |
鬼と玉入れゲーム |
保育士が鬼役になるのは豆まきと同じですが、鬼に豆を当てるのではなく、背中に背負ったかごに玉を入れるゲームにします。子ども達が鬼を追いかけながら、かごに球を入れて遊びます。 |
鬼の的当て |
壁に大きく作った鬼の顔を貼って、ボールを当てる遊びです。鬼が動かないので、乳児クラスの子ども達も怖がらずに楽しめます。幼児クラスではダンボールで作った鬼の口の部分を切り抜き、口を狙ってボールを投げ入れる遊びにしても良いですね。 |
「豆まき」の手遊び |
童謡「豆まき」にあわせて遊ぶ、節分では定番の手遊びです。鬼を追い払って福の神を招き入れる・・・という豆まきの意味合いが、手遊びを楽しむ中で、自然と子どもたちに教えられます。豆まきの前段階として行うのもおススメです。 以下の参考動画リンクもご覧ください。 |
おやつ
福豆はまだ幼い子どもには誤飲の恐れもあるので、3歳未満の子どもが食べる場合は柔らかい煮豆や、たまごボーロを豆の代わりにすると安全です。
また、給食で恵方巻を出すのも節分ならではです。恵方巻はもともと関西地方の風習ですが、最近では全国的に人気です。
その年の恵方を向いて太巻き寿司を長いまま丸かぶりするのが基本ですが、保育園で提供の際は安全のために、食べやすい長さに切りましょう。
マキスを使って海苔巻き作りを実践してみるのも楽しいイベントです。少し年齢の高い子ども向けではありますが、面白い試みです。
太巻き寿司を模したロールケーキもおやつには最適ですね。
年に1度の豆まき!子どもたちに素敵な思い出を作ろう!
今回の記事では、保育園での節分イベントについてまとめてみました。
一番大切なのは、子どもが楽しく参加できることです。そのためには節分の由来や豆をまく意味を伝えるのも大切ですね。
日本の伝統ある節分を子ども達と一緒に楽しみましょう!