保育のコラム

資格は必要?仕事内容は?病児保育で働く「病児保育士」とは

2017/10/05

病児保育で働く「病児保育士」

保育士資格を持っている方の中には、病児保育に興味を持っている方も多いのではないでしょうか。保育のニーズが多様化する近年において、病児保育の需要は高まっています。

それでは、病児保育士として働くためには、どのような資格や条件などがあるのでしょうか?

今回は、病児保育士の概要についてご紹介します。

ずっと保育士編集部

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

病児保育士とは

 

 

 

病児保育士病児保育士とは、子どもが病気になった際に、保護者に代わって保育・看護を行う保育士です。風邪や感染症などにかかってしまい、通常の保育所に預けられない場合などに活躍します。

 

病児保育は、厚生労働省の「乳幼児健康支援一時預かり事業」として、国の補助金のもとに行われている事業です。

 

病児保育といっても、医師や看護師のように本格的な医療行為は行いません。

 

主な仕事内容は子どもの看護業務で、施設に常駐している医師や看護師と連携を取りながら、子どもの回復をサポートします。

 

病児保育士になるメリットとしては、少人数を預かるため、子ども一人一人とじっくり向き合えることが挙げられます。

 

しかし、ときには子どもの体調が急変する場合もあります。命に関わる現場であるため、非常に責任の重い仕事ともいえるでしょう。

 

病児保育の形態

 

 

病児保育の形態病児保育の形態は、大きく分けて3つに分類されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【病児対応型・病後児対応型】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「病児対応型・病後児対応型」では、病院や保育所に併設された病児保育施設などで、一時的に病児を保育します。

病気の子どもに加え、病気の回復期であっても感染症の心配がある子どもや、入院明けで体力がないことなどが原因で集団保育がまだ難しい子どもなどが対象となります。

この形態が、現在の病児保育の主流といわれています。

 

また、「利用児童おおむね10人につき看護師は1名以上、利用児童おおむね3人につき保育士は1名以上配置する」といった人員配置基準が設けられています。

 

 

【体調不良児対応型】

 

「体調不良児対応型」とは、普段通っている保育所で子どもの体調が悪くなった際に、保護者が迎えに来るまで、安全な環境で一時的に保育する病児保育の形態です。

保育所の医務室など、子どもが安静に過ごせる環境が整っていることなどが特徴として挙げられます。

 

2人以上の看護師が常駐し、看護師1人あたりで2名程度の看護を行います。また、病児保育を実施している保育園に通っている子どもが対象です。

 

 

【訪問型】

 

保育園などで集団保育することが難しい病児や病後児を、自宅に訪問して直接保育する形態が「訪問型」です。

平成23年度から実施された病児保育の形態で、子ども1人に対して、一定の研修を受けた保育士や看護師、家庭的保育者のいずれか1名を配置する必要があります。

 

 

病児保育士になるためには資格は必要?

 

 

 

病児保育士は病児保育を行う者の総称であるため、「病児保育士」という資格は存在しません。基本的には、保育士資格を持っていれば働くことが可能です。

 

 

病児保育施設では保育士の配置が必須となっているため、保育士資格を持っている方は重宝されるでしょう。

 

特に、子育ての経験があり、保育士としてもある程度ベテランの30代以上の方は需要が高いようです。

 

また、ニーズの高まりから「病児保育スペシャリスト」「病児保育専門士」といった病児保育に関する民間資格が設けられています。

 

病児保育士になるためには必ずしも資格の取得は必要ありませんが、知識の幅を広げるために取得を目指しても良いでしょう。

 

おわりに

 

 

共働き家庭など、仕事を急に休むことが難しい方にとって、病児保育は非常に貴重な存在です。病児保育施設には保育士と看護師の人員配置基準が設けられているため、保育士資格を持っている方は選択肢の1つとして検討してはいかがでしょうか。

 

病児保育の需要の高まりとともに、保育士が活躍できる場もさらに広がることでしょう。

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