社会福祉士から保育士への転職って実際どうなの?経験を活かせる?
2021/05/06
社会福祉士から保育士へのキャリアチェンジが今注目されています。
社会福祉士とは、いわゆるソーシャルワーカーのことです。
身体的・精神的・経済的なハンディキャップのある方から相談を受け、日常生活を支障なく行えるようにアドバイスや支援をするのが社会福祉士の主な仕事です。
また、地域での関わりの調整事などにも貢献するため、医療機関や社会福祉協議会、医療機関、行政機関、独立型社会福祉士事務所等様々な機関と連携し、仕事を行うため、専門性は多岐に渡ります。
では、なぜ今社会福祉士から保育士へのキャリアチェンジが注目を集めているのでしょうか。
今回は、社会福祉士から保育士へキャリアチェンジを考える方へ向けて、今の仕事が保育士になってどの様に活かされるのかや保育士になるための方法などを解説いたします。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
保育士業界で社会福祉士のスキルや知識が求められている!
社会福祉士の知識やスキルは、保育業界からも「保護者支援」「子育て支援」の両面で求められています。
特に今現在は核家族化が進んでおり、「ワンオペ育児」という言葉がはやったことからもわかる様に、家庭内でも夫婦一人のどちらかのみで育児に邁進し、心身ともに悩む保護者が増えてきています。
また、ひとり親世帯が増えたり、生活困窮世帯なども増えています。
子どもの健やかな育成環境を考慮した場合、可能な行政支援や生活支援はしてあげたほうが良いという事は保育士も当然理解しています。
しかし、現在の保育士はその解決について知識や、どこへ連携したら良いのかなど不明なことが多く、その支援まではなかなか手を回せないのも実情です。
子どもたちの成長にはその土壌であるご家庭での環境が大切なことは言うまでもありません。
こういった時代的背景もあり、保育士業界としても、社会福祉士の知識やスキルを持った保育士がいる必要が求められているのです。
社会福祉士が保育士になる3つのメリット
社会福祉士が保育士になるためには、保育士資格を取得しなければなりません。
すでに社会福祉士として就業中の方が資格を取得したり、新たな職種にチャレンジするには相応の難しさもあると思いますが、どうしてチャレンジする人が増えているのでしょうか。
その理由は、次の3つのメリットがあるからだと言われています。
・メリット1:資格が取得しやすく、転職しやすい
・メリット2:専門性を高めた活動ができる
・メリット3:新しいやりがいができるメリット
ここからは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。
メリット1:資格が取得しやすく、転職しやすい
厚生労働省は、2018年度保育士試験から社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の資格保有者に対して、一部免除することを決めました。
具体的に免除されるのは、9科目の筆記試験のうち福祉関連で内容の重複する「社会福祉」「児童家庭福祉」「社会的養護」の3科目です。
これは、保育士の不足に対処し、少ない人手で福祉を支える仕組みづくりを目指す取り組みとして、注目が集まっています。
一方、社会福祉士からは、仕事自体の幅は多岐にわたる分、その専門性を追求することは労力の面からも難しく、専門性を高めたい人などは何か一つの分野に特化したいと言う希望が高まっています。
この制度改定により、現在社会福祉士の専門性をさらに高める意味でも、保育士資格取得への意欲が高まってきているのです。
メリット2:専門性を高めた活動ができる
社会福祉士は仕事内容が多岐に渡ります。
老若男女問わず、社会的にハンディキャップを抱えた人の悩みを解決に導くことが仕事なので、深く様々な知識は必要なものの、どうしても広く浅くなりがちです。
社会福祉士の仕事の中でも、子育て支援、子どもの福祉について専門性を深めたい方にとっては、保育士の資格を取得することで、社会福祉士ではできなかったより身近な「保護者の支援」「子育て支援」などの活動が見込めます。
社会福祉士の経験や知識をさらに活かし、専門性を深めた活動ができるという点で、キャリアを高めることができます。
メリット3:新しいやりがいができる
社会福祉士とは違い支援対象が子どもになるため、今までとはまた違ったやりがいがあります。
社会福祉士のやりがいは、高齢者や障害者など、一般的に社会的弱者と言われる方が多く、一番困った時に支援する存在として感謝されることが多かったと思います。
また、自分の行なった支援の結果、自立を促せたり、スムーズな日常生活を取り戻した方々などを通じて社会貢献を感じたり、やりがいを感じるという方が多いと思います。
保育士も、子どもの成長を支援するため、人に寄り添うことや感謝されることについては同じかもしれません。
やはり、一番の違いは子どもの成長を見届けることができることでしょう。
子どもの成長は早く、またとてもめざましいものです。
また、ほどんどの子どもは社会的弱者ではなく、愛情に溢れた家庭に育ち、笑顔の絶えないものです。
社会的経験のない子どもたちが、集団生活の中で社会のルールなどをひとつずつ学び、成長していく姿を見ることができます。
そのやりがいは計り知れないものです。
また、保護者の方々からは、普段自分たちだけでできない子育てを支援することに対し、大きな感謝をもらうことができます。
同じ人を支援する仕事ではありますが、支援対象が変わることで、これまでとは違って新しいやりがいを得ることができるようになります。
社会福祉士から保育士になるためには?
厚生労働省は、今後の方策に関して、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士以外の医療・福祉系の資格においても、複数共通の基礎課程を創設することも検討しています。
また、将来的には、福祉項目を基礎課程、資格ごとの専門課程と2種類の養成課程へ再編することも視野に入れていることを発表しています。
つまり、今後は医療・福祉系の資格取得については、統合の流れが加速していくことは決定しています。
ただ、やはりこのことによる保育の質の低下や、介護人材の流出などになる可能性も否定はできません。
今後の流れを見ながら「いつか保育士資格を取りたいな」と思っていても、制度自体が頓挫する可能性も否定できませんので、気になる方はお早めに資格取得に向けて動いたほうが得策です。
社会福祉士から保育士になるのはキャリアアップという意味でも良い!
いかがでしたか?
社会福祉士としての経験やスキルは、そのまま保育業界に活かせることも多く、保育業界ではこれまでなかなかできなかった保護者への支援について大きな活躍が期待されています。
社会福祉士は、様々な家庭を見て、支援をしてきています。
保育士はこれまで気になる家庭があっても、どの様に支援をつなげて良いのか、誰に依頼をすれば良いのかなどがわからずに、支援できるかもしれないご家庭にも、力を注ぐことができませんでした。
これは決して、社会福祉士の方が保育士になって、ソーシャルワーカーの仕事をしてほしいと言うわけではありません。
ただ、困っている人や支援したいと思った時に、どんな選択肢があるかだけでも伝えてあげられると、それだけで家庭の環境は変わることもあるのも事実です。
そして、社会福祉士として、なかなか深く関われなかった子どもへの「成長」の支援は、これまでのキャリアを生かすことで、キャリアアップすることができます。
これまでの経験を生かして、さらに専門性を深く高めたい方はぜひ保育士資格へのチャレンジも検討して見てください。
カテゴリ
保育士キャリア
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社会福祉士から保育士へのキャリアチェンジが今注目されています。
社会福祉士とは、いわゆるソーシャルワーカーのことです。
身体的・精神的・経済的なハンディキャップのある方から相談を受け、日常生活を支障なく行えるようにアドバイスや支援をするのが社会福祉士の主な仕事です。
また、地域での関わりの調整事などにも貢献するため、医療機関や社会福祉協議会、医療機関、行政機関、独立型社会福祉士事務所等様々な機関と連携し、仕事を行うため、専門性は多岐に渡ります。
では、なぜ今社会福祉士から保育士へのキャリアチェンジが注目を集めているのでしょうか。
今回は、社会福祉士から保育士へキャリアチェンジを考える方へ向けて、今の仕事が保育士になってどの様に活かされるのかや保育士になるための方法などを解説いたします。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
保育士業界で社会福祉士のスキルや知識が求められている!
社会福祉士の知識やスキルは、保育業界からも「保護者支援」「子育て支援」の両面で求められています。
特に今現在は核家族化が進んでおり、「ワンオペ育児」という言葉がはやったことからもわかる様に、家庭内でも夫婦一人のどちらかのみで育児に邁進し、心身ともに悩む保護者が増えてきています。
また、ひとり親世帯が増えたり、生活困窮世帯なども増えています。
子どもの健やかな育成環境を考慮した場合、可能な行政支援や生活支援はしてあげたほうが良いという事は保育士も当然理解しています。
しかし、現在の保育士はその解決について知識や、どこへ連携したら良いのかなど不明なことが多く、その支援まではなかなか手を回せないのも実情です。
子どもたちの成長にはその土壌であるご家庭での環境が大切なことは言うまでもありません。
こういった時代的背景もあり、保育士業界としても、社会福祉士の知識やスキルを持った保育士がいる必要が求められているのです。
社会福祉士が保育士になる3つのメリット
社会福祉士が保育士になるためには、保育士資格を取得しなければなりません。
すでに社会福祉士として就業中の方が資格を取得したり、新たな職種にチャレンジするには相応の難しさもあると思いますが、どうしてチャレンジする人が増えているのでしょうか。
その理由は、次の3つのメリットがあるからだと言われています。
・メリット1:資格が取得しやすく、転職しやすい
・メリット2:専門性を高めた活動ができる
・メリット3:新しいやりがいができるメリット
ここからは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。
メリット1:資格が取得しやすく、転職しやすい
厚生労働省は、2018年度保育士試験から社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の資格保有者に対して、一部免除することを決めました。
具体的に免除されるのは、9科目の筆記試験のうち福祉関連で内容の重複する「社会福祉」「児童家庭福祉」「社会的養護」の3科目です。
これは、保育士の不足に対処し、少ない人手で福祉を支える仕組みづくりを目指す取り組みとして、注目が集まっています。
一方、社会福祉士からは、仕事自体の幅は多岐にわたる分、その専門性を追求することは労力の面からも難しく、専門性を高めたい人などは何か一つの分野に特化したいと言う希望が高まっています。
この制度改定により、現在社会福祉士の専門性をさらに高める意味でも、保育士資格取得への意欲が高まってきているのです。
メリット2:専門性を高めた活動ができる
社会福祉士は仕事内容が多岐に渡ります。
老若男女問わず、社会的にハンディキャップを抱えた人の悩みを解決に導くことが仕事なので、深く様々な知識は必要なものの、どうしても広く浅くなりがちです。
社会福祉士の仕事の中でも、子育て支援、子どもの福祉について専門性を深めたい方にとっては、保育士の資格を取得することで、社会福祉士ではできなかったより身近な「保護者の支援」「子育て支援」などの活動が見込めます。
社会福祉士の経験や知識をさらに活かし、専門性を深めた活動ができるという点で、キャリアを高めることができます。
メリット3:新しいやりがいができる
社会福祉士とは違い支援対象が子どもになるため、今までとはまた違ったやりがいがあります。
社会福祉士のやりがいは、高齢者や障害者など、一般的に社会的弱者と言われる方が多く、一番困った時に支援する存在として感謝されることが多かったと思います。
また、自分の行なった支援の結果、自立を促せたり、スムーズな日常生活を取り戻した方々などを通じて社会貢献を感じたり、やりがいを感じるという方が多いと思います。
保育士も、子どもの成長を支援するため、人に寄り添うことや感謝されることについては同じかもしれません。
やはり、一番の違いは子どもの成長を見届けることができることでしょう。
子どもの成長は早く、またとてもめざましいものです。
また、ほどんどの子どもは社会的弱者ではなく、愛情に溢れた家庭に育ち、笑顔の絶えないものです。
社会的経験のない子どもたちが、集団生活の中で社会のルールなどをひとつずつ学び、成長していく姿を見ることができます。
そのやりがいは計り知れないものです。
また、保護者の方々からは、普段自分たちだけでできない子育てを支援することに対し、大きな感謝をもらうことができます。
同じ人を支援する仕事ではありますが、支援対象が変わることで、これまでとは違って新しいやりがいを得ることができるようになります。
社会福祉士から保育士になるためには?
厚生労働省は、今後の方策に関して、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士以外の医療・福祉系の資格においても、複数共通の基礎課程を創設することも検討しています。
また、将来的には、福祉項目を基礎課程、資格ごとの専門課程と2種類の養成課程へ再編することも視野に入れていることを発表しています。
つまり、今後は医療・福祉系の資格取得については、統合の流れが加速していくことは決定しています。
ただ、やはりこのことによる保育の質の低下や、介護人材の流出などになる可能性も否定はできません。
今後の流れを見ながら「いつか保育士資格を取りたいな」と思っていても、制度自体が頓挫する可能性も否定できませんので、気になる方はお早めに資格取得に向けて動いたほうが得策です。
社会福祉士から保育士になるのはキャリアアップという意味でも良い!
いかがでしたか?
社会福祉士としての経験やスキルは、そのまま保育業界に活かせることも多く、保育業界ではこれまでなかなかできなかった保護者への支援について大きな活躍が期待されています。
社会福祉士は、様々な家庭を見て、支援をしてきています。
保育士はこれまで気になる家庭があっても、どの様に支援をつなげて良いのか、誰に依頼をすれば良いのかなどがわからずに、支援できるかもしれないご家庭にも、力を注ぐことができませんでした。
これは決して、社会福祉士の方が保育士になって、ソーシャルワーカーの仕事をしてほしいと言うわけではありません。
ただ、困っている人や支援したいと思った時に、どんな選択肢があるかだけでも伝えてあげられると、それだけで家庭の環境は変わることもあるのも事実です。
そして、社会福祉士として、なかなか深く関われなかった子どもへの「成長」の支援は、これまでのキャリアを生かすことで、キャリアアップすることができます。
これまでの経験を生かして、さらに専門性を深く高めたい方はぜひ保育士資格へのチャレンジも検討して見てください。