海外で保育士として働ける?必要な資格や条件は?
2021/02/01
日本人の保育士が仕事をするのは日本だけではありません。
実は、保育士として海外で活躍している日本人は大勢います。
ここでは、日本人の保育士が海外で働くために必要な資格や条件、活躍の場所などについて詳しくまとめました。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
そもそも海外で保育士として働ける?
日本人の保育士は、海外の国々で活躍しています。
とくに日本で保育士経験がある人は、日本の生活習慣や日本語を教えられる人材としてニーズがあります。
海外で日本人保育士を必要としている人の割合が最も高いのは海外駐在員の家族です。
家族で海外に滞在している駐在員は数ヶ月の滞在ではなく、一般的には4〜5年の長期で駐在することが多く、その後日本に戻ることも想定されます。
ある程度日本での生活経験があり、日本語もしっかり学んだ後での海外滞在であれば、現地の学校に通ったりすることで言語習得などの利点もあります・しかし、保育を必要とするような幼い子どもがいるご家庭の場合、日本語も満足に習得できているとは言い難い状況です。
また、突然現地の保育施設や幼稚園に通わせることに不安を持っている方も多いため、海外での日本人の保育士のニーズは高まっているのです。
また、一方で家族旅行などで出向く海外リゾート地での託児施設など、一時保育でも活躍の場が広がっています。
現地でしかできない体験はもちろん、両親のプライベート時間の確保などの一時保育はファミリー旅行の人気プランにも入っています。
海外で保育士として働くために必要な資格や条件
海外で就労するためには、日本ではなく海外の文化、仕組みに従う必要があります。
海外で保育士として働くために必要な資格や条件は以下の通りです。
就労ビザ
まずは、その国で仕事に就くことを許可された「就労ビザ」が必要です。
ビザにはいくつかの種類がありますが、就労に必要なビザは下記の3種類のいづれかです。
- 就労許可の付いた学生ビザ
- ワーキングホリデービザ
- 現地企業がスポンサーとなる就労ビザ
ビザの取得基準は国によって異なりますし、発給が難しい場合もあります。
ただし、嬉しいことに保育士は専門職なので、比較的就労ビザは取得しやすいと言われています。
その国の保育士関連資格・ライセンス
保育士資格は国家資格ですが、あくまで「日本国内」で保育士として働くために許可された資格です。
海外で働くのであれば、働きたい国で定められている保育士の資格も必要です。
各国の保育士資格も基本的には渡航後に現地の専門学校や大学に通って資格を取ることになります。
ただし、一部の国ではは日本の保育士資格を一部役立て、足りない部分を現地で取得後、免許を書き換えるということもできます。
実務経験
海外の日本人保育士の求人のほとんどが実務経験2〜3年の保育士を求めています。
即戦力としての経験をを求められている場合がほとんどです。
また保育士の就労ビザが通りやすい理由の一つが保育士は専門職である点です。
未経験の状態では専門職として就労ビザの申請も通りにくいため、海外で保育士として働きたいのでれば、最低でも2〜3年程度の日本での実務経験を積みましょう。
語学力
日常会話レベルの語学力は必要です。
日本人保育士が働く施設では日本語が話せるだけで問題ない場合も多いですが、両親のいずれかが現地の方の場合もあります。
日頃のコミュニケーションという意味でも現地の言葉は話せる方が良いでしょう。
また、仕事以外は現地での生活になります。
日常会話レベルの語学力があった方が生活はスムーズです。
なお、欧米諸国で日本人保育士を募集している場合、TOEIC650〜700点を採用目安としている求人が多いです。
海外で日本人保育士が働ける施設
では、具体的に日本保育士が働く職場としている施設にはどのようなところがあるのか具体的にご紹介します。
日本人向けの保育園・幼稚園
海外駐在員のお子様を通わせる保育園・幼稚園で保育士として勤務します。
日本の生活習慣や季節のイベント、伝統行事などは海外では一般的でないこともあります。
それは、例え海外であっても日本人としてのアイデンティを育てるためにも必要な生活習慣や行事を通じた伝統の継承が求められているためです。
また、日本語を使う機会やひらがなやカタカナなどの学習なども行います。
将来、日本に戻ってもすぐに馴染めるように日本語の習得を目的に通わせる親御さんが多いためです。
インターナショナルスクール
日本人学校、とも言われますが、就学年齢になった子どもたちが現地の学校でなく、日本の教育カリキュラムに準じた教育を受ける施設です。
教育カリキュラムは国によって異なります。
将来的に日本に戻ることを考えているご家庭や、日本の教育カリキュラムに魅力を感じているご家庭などが通わせます。
主に教育を念頭にする期間になるので、インターナショナルスクールでは、日本語教育などに携わります。
企業内保育施設・託児施設
海外への赴任者が多い会社などが、企業内に保育施設を設け、日本人従業員を支援するための施設です。
海外駐在員の家族は近隣に親戚がいるわけではありません。
急に子どもを置いて外出しなければならなくなるなど、頼れる人がいない状況になってしまうこともあります。
日本とは異なり、多少大きくなったこともでも1人でお留守番をさせて良い国はほとんどありません。
海外駐在員が安心して仕事に取り組めるように海外駐在員や海外支社を要する会社には設置されている事が多いです。
保育園の種類や仕組み、必要な資格や条件は国によって違う
ここからは少し具体的に国によって異なる保育園の仕組みなどについてご紹介します。
一口に海外と言っても、国によって全く異なる事情がありますので、働きたい国の情報は個別に確認することをおすすめします。
アメリカ
アメリカにはDaycare、Pre-School、Kindergartenと3種類の幼児教育・保育形態があります。
日本の保育園にあたる、施設型の保育がDaycareです。
教育機関の要素も担っているスタイルの施設から託児所のような施設もありさまざまです。
Pre-Schoolは、日本でいう幼稚園で半日間預ける施設です。
Kindergartenは、いわゆる小学校の初等教育にあたります。
日本の年長さんくらいの年齢の子どもが主に学ぶ場です。
アメリカで働くために必要なライセンスは、在米日本人の子ども向けに保育する場合は、日本で保育士として働いていた経歴があると働くことが可能とされています。
ただし、現地の子どもに保育を行う場合は日本の保育士資格は使えないため、アメリカで保育士ライセンスが取得できる学校に通ってから就職活動をする必要があります。
アメリカの保育士の制度は州によって異なっており、ライセンス管理をしている機関に、問い合わせることが必要です。
また、語学に関してはPre-Schoolで働くことを希望する場合は、英語はネイティブレベルがを求められます。
在米日本人の子ども向けに保育する場合でも、TOEIC650点~700点以上が基準となるでしょう。
ハワイ州
アメリカの中でも特に人気リゾートであるハワイは保育士として勤務している人も多いです。
ハワイで、保育士として働くことを選択する場合、ハワイ州公認のライセンスを取得することで、託児所のほかにベビーシッターとして勤務が可能です。
しかし、希望者も多いため就労ビザを取得するのは難関です。
また、ハワイで働くために移住し、生活するためのお金は高額にのぼりますが、アメリカの保育士収入は月額平均16万円ほどでハワイで働く保育士の暮らしは決して裕福とは言えないかもしれません。
給料については事前に調べておいた方が良いでしょう。
オーストラリア
オーストラリアでは、インターンなどで働きぶりを見てからビザのサポートが決まるため、インターン中の就労ビザなどの取得や生活などを考慮すると、日本から移住して保育士として正式に働くまではかなり時間がかかり、厳しいと言えます。
また、オーストラリアで働くのであれば、オーストラリアの学位で、大学や職業専門学校を卒業すると取得することができるDiploma保持者が優先されます。
オーストラリアの保育園はDiplomaを持った保育士が1名以上いないと保育園の運営ができないと定められているからです。
保育士として働くために必要なライセンスで最も難易度が低いcertificate3は半年程度で取得できますが、最低でも「Advance Diploma」は必要でしょう。
現地の事情を入念にリサーチしてからの渡航が必要な地域です。
韓国
韓国の保育施設は、日本とよく似ていて、幼稚園と保育園(オリニジップ)2つに分かれています。
韓国は日本で取得した保育士ライセンスを使用することはできません。
韓国で保育士や幼稚園教諭になるためのシステムは日本とよく似ていて、専門大学(2年制日本でいう短大・専門学校)を卒業して保育教師(保育士)資格を取得するか、大学(4年制)の教育学部を卒業し、幼稚園教師資格を取得します。
給与は新卒の保育教師で月給15万円、幼稚園教師で20万円程度となっていますので、こちらも日本同等高いとは言えません。
就労ビザを取得する場合、日本向けビジネスなども多い為、日本語が喋れる人間は重宝されます。
ただし、韓国内では韓国語ができないと円滑にビジネスが進まないともいわれています。
就職活動では、韓国語も重視されますし、韓国は日本以上に学歴を重視する社会なので、実際に保育士として働くためには難易度の高い国と言えます。
ただ、韓国では共働き家庭が日本以上に高く、待機児童問題は日本以上に深刻状況です。
そのため、保育士不足のため、韓国語の語学力があり、韓国の短大以上を卒業すると就職先がないということはないでしょう。
カナダ
カナダでは、基本的に日本の保育士資格を書き換えて働くことができます。
資格の書き換えには、資格を取得した短期大学、大学の単位を審査し、各州の保育士資格取得に必要な単位をすでに持っていることを証明することが求められます。
卒業した学校や取得した単位によって必要な内容が異なりますので、ご自身の単位を確認し、足りないところは別途取得するようにしてください。
また、カナダでは、日本の幼稚園教諭免許も利用することができます。
時給での給与の場合、平均給与が$15~20のところが多いです。
就労ビザについては、カナダ現地企業が内定(ジョブオファー)を出し、申請を行い、許可が下りれば発給されます。
カナダでの就労ビザを取得する際、原則的に日本人の雇用が"カナダ人の失業率悪化に繋がらない雇用"である事を説明が求められます。
そのため、必然的に専門職や技術を持った人が申請を通過しやすいです。
海外の保育園で働くためには?
海外の保育園で働くための情報は実は日本でも集められます。
海外志向の方に向けた転職をサポートしているエージェントもありますので、調べてみてください。
海外の保育園で働くためには、日本国内で転職するのとは異なり、次のようなことも考えなければなりません。
- 一時帰国手当
- 引っ越し支度金
- 医療保険や海外保険の有無
- 日本の厚生年金や健康保険加入の有無
海外への転職をサポートしているエージェントではこれらの交渉も含めて、行ってくれる場合もあり、費用も全て出る場合もあります。
特に初めての海外就業の方はサポートを得て、転職する方が心強いでしょう。
日本でも求められる英語保育士
海外で保育士として働くことについてまとめてきました。
ビザや就業資格の違いなど、ハードルは決して低いとは言えません。
例えばもし海外の保育園で働きたい理由が「英語が使いたい」という理由であれば、日本でも近年インターナショナルスクールや一般の保育園でも英語教育が盛んに行われているので、そういった活躍の仕方もあります。
もしも、これまで培ったものが日本でも武器となるのであれば、海外渡航をせずともかなうものかもしれません。
英語や語学力を活かした保育士の職場についてはぜひ株式会社明日香にご相談ください。
カテゴリ
保育士キャリア
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日本人の保育士が仕事をするのは日本だけではありません。
実は、保育士として海外で活躍している日本人は大勢います。
ここでは、日本人の保育士が海外で働くために必要な資格や条件、活躍の場所などについて詳しくまとめました。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
そもそも海外で保育士として働ける?
日本人の保育士は、海外の国々で活躍しています。
とくに日本で保育士経験がある人は、日本の生活習慣や日本語を教えられる人材としてニーズがあります。
海外で日本人保育士を必要としている人の割合が最も高いのは海外駐在員の家族です。
家族で海外に滞在している駐在員は数ヶ月の滞在ではなく、一般的には4〜5年の長期で駐在することが多く、その後日本に戻ることも想定されます。
ある程度日本での生活経験があり、日本語もしっかり学んだ後での海外滞在であれば、現地の学校に通ったりすることで言語習得などの利点もあります・しかし、保育を必要とするような幼い子どもがいるご家庭の場合、日本語も満足に習得できているとは言い難い状況です。
また、突然現地の保育施設や幼稚園に通わせることに不安を持っている方も多いため、海外での日本人の保育士のニーズは高まっているのです。
また、一方で家族旅行などで出向く海外リゾート地での託児施設など、一時保育でも活躍の場が広がっています。
現地でしかできない体験はもちろん、両親のプライベート時間の確保などの一時保育はファミリー旅行の人気プランにも入っています。
海外で保育士として働くために必要な資格や条件
海外で就労するためには、日本ではなく海外の文化、仕組みに従う必要があります。
海外で保育士として働くために必要な資格や条件は以下の通りです。
就労ビザ
まずは、その国で仕事に就くことを許可された「就労ビザ」が必要です。
ビザにはいくつかの種類がありますが、就労に必要なビザは下記の3種類のいづれかです。
- 就労許可の付いた学生ビザ
- ワーキングホリデービザ
- 現地企業がスポンサーとなる就労ビザ
ビザの取得基準は国によって異なりますし、発給が難しい場合もあります。
ただし、嬉しいことに保育士は専門職なので、比較的就労ビザは取得しやすいと言われています。
その国の保育士関連資格・ライセンス
保育士資格は国家資格ですが、あくまで「日本国内」で保育士として働くために許可された資格です。
海外で働くのであれば、働きたい国で定められている保育士の資格も必要です。
各国の保育士資格も基本的には渡航後に現地の専門学校や大学に通って資格を取ることになります。
ただし、一部の国ではは日本の保育士資格を一部役立て、足りない部分を現地で取得後、免許を書き換えるということもできます。
実務経験
海外の日本人保育士の求人のほとんどが実務経験2〜3年の保育士を求めています。
即戦力としての経験をを求められている場合がほとんどです。
また保育士の就労ビザが通りやすい理由の一つが保育士は専門職である点です。
未経験の状態では専門職として就労ビザの申請も通りにくいため、海外で保育士として働きたいのでれば、最低でも2〜3年程度の日本での実務経験を積みましょう。
語学力
日常会話レベルの語学力は必要です。
日本人保育士が働く施設では日本語が話せるだけで問題ない場合も多いですが、両親のいずれかが現地の方の場合もあります。
日頃のコミュニケーションという意味でも現地の言葉は話せる方が良いでしょう。
また、仕事以外は現地での生活になります。
日常会話レベルの語学力があった方が生活はスムーズです。
なお、欧米諸国で日本人保育士を募集している場合、TOEIC650〜700点を採用目安としている求人が多いです。
海外で日本人保育士が働ける施設
では、具体的に日本保育士が働く職場としている施設にはどのようなところがあるのか具体的にご紹介します。
日本人向けの保育園・幼稚園
海外駐在員のお子様を通わせる保育園・幼稚園で保育士として勤務します。
日本の生活習慣や季節のイベント、伝統行事などは海外では一般的でないこともあります。
それは、例え海外であっても日本人としてのアイデンティを育てるためにも必要な生活習慣や行事を通じた伝統の継承が求められているためです。
また、日本語を使う機会やひらがなやカタカナなどの学習なども行います。
将来、日本に戻ってもすぐに馴染めるように日本語の習得を目的に通わせる親御さんが多いためです。
インターナショナルスクール
日本人学校、とも言われますが、就学年齢になった子どもたちが現地の学校でなく、日本の教育カリキュラムに準じた教育を受ける施設です。
教育カリキュラムは国によって異なります。
将来的に日本に戻ることを考えているご家庭や、日本の教育カリキュラムに魅力を感じているご家庭などが通わせます。
主に教育を念頭にする期間になるので、インターナショナルスクールでは、日本語教育などに携わります。
企業内保育施設・託児施設
海外への赴任者が多い会社などが、企業内に保育施設を設け、日本人従業員を支援するための施設です。
海外駐在員の家族は近隣に親戚がいるわけではありません。
急に子どもを置いて外出しなければならなくなるなど、頼れる人がいない状況になってしまうこともあります。
日本とは異なり、多少大きくなったこともでも1人でお留守番をさせて良い国はほとんどありません。
海外駐在員が安心して仕事に取り組めるように海外駐在員や海外支社を要する会社には設置されている事が多いです。
保育園の種類や仕組み、必要な資格や条件は国によって違う
ここからは少し具体的に国によって異なる保育園の仕組みなどについてご紹介します。
一口に海外と言っても、国によって全く異なる事情がありますので、働きたい国の情報は個別に確認することをおすすめします。
アメリカ
アメリカにはDaycare、Pre-School、Kindergartenと3種類の幼児教育・保育形態があります。
日本の保育園にあたる、施設型の保育がDaycareです。
教育機関の要素も担っているスタイルの施設から託児所のような施設もありさまざまです。
Pre-Schoolは、日本でいう幼稚園で半日間預ける施設です。
Kindergartenは、いわゆる小学校の初等教育にあたります。
日本の年長さんくらいの年齢の子どもが主に学ぶ場です。
アメリカで働くために必要なライセンスは、在米日本人の子ども向けに保育する場合は、日本で保育士として働いていた経歴があると働くことが可能とされています。
ただし、現地の子どもに保育を行う場合は日本の保育士資格は使えないため、アメリカで保育士ライセンスが取得できる学校に通ってから就職活動をする必要があります。
アメリカの保育士の制度は州によって異なっており、ライセンス管理をしている機関に、問い合わせることが必要です。
また、語学に関してはPre-Schoolで働くことを希望する場合は、英語はネイティブレベルがを求められます。
在米日本人の子ども向けに保育する場合でも、TOEIC650点~700点以上が基準となるでしょう。
ハワイ州
アメリカの中でも特に人気リゾートであるハワイは保育士として勤務している人も多いです。
ハワイで、保育士として働くことを選択する場合、ハワイ州公認のライセンスを取得することで、託児所のほかにベビーシッターとして勤務が可能です。
しかし、希望者も多いため就労ビザを取得するのは難関です。
また、ハワイで働くために移住し、生活するためのお金は高額にのぼりますが、アメリカの保育士収入は月額平均16万円ほどでハワイで働く保育士の暮らしは決して裕福とは言えないかもしれません。
給料については事前に調べておいた方が良いでしょう。
オーストラリア
オーストラリアでは、インターンなどで働きぶりを見てからビザのサポートが決まるため、インターン中の就労ビザなどの取得や生活などを考慮すると、日本から移住して保育士として正式に働くまではかなり時間がかかり、厳しいと言えます。
また、オーストラリアで働くのであれば、オーストラリアの学位で、大学や職業専門学校を卒業すると取得することができるDiploma保持者が優先されます。
オーストラリアの保育園はDiplomaを持った保育士が1名以上いないと保育園の運営ができないと定められているからです。
保育士として働くために必要なライセンスで最も難易度が低いcertificate3は半年程度で取得できますが、最低でも「Advance Diploma」は必要でしょう。
現地の事情を入念にリサーチしてからの渡航が必要な地域です。
韓国
韓国の保育施設は、日本とよく似ていて、幼稚園と保育園(オリニジップ)2つに分かれています。
韓国は日本で取得した保育士ライセンスを使用することはできません。
韓国で保育士や幼稚園教諭になるためのシステムは日本とよく似ていて、専門大学(2年制日本でいう短大・専門学校)を卒業して保育教師(保育士)資格を取得するか、大学(4年制)の教育学部を卒業し、幼稚園教師資格を取得します。
給与は新卒の保育教師で月給15万円、幼稚園教師で20万円程度となっていますので、こちらも日本同等高いとは言えません。
就労ビザを取得する場合、日本向けビジネスなども多い為、日本語が喋れる人間は重宝されます。
ただし、韓国内では韓国語ができないと円滑にビジネスが進まないともいわれています。
就職活動では、韓国語も重視されますし、韓国は日本以上に学歴を重視する社会なので、実際に保育士として働くためには難易度の高い国と言えます。
ただ、韓国では共働き家庭が日本以上に高く、待機児童問題は日本以上に深刻状況です。
そのため、保育士不足のため、韓国語の語学力があり、韓国の短大以上を卒業すると就職先がないということはないでしょう。
カナダ
カナダでは、基本的に日本の保育士資格を書き換えて働くことができます。
資格の書き換えには、資格を取得した短期大学、大学の単位を審査し、各州の保育士資格取得に必要な単位をすでに持っていることを証明することが求められます。
卒業した学校や取得した単位によって必要な内容が異なりますので、ご自身の単位を確認し、足りないところは別途取得するようにしてください。
また、カナダでは、日本の幼稚園教諭免許も利用することができます。
時給での給与の場合、平均給与が$15~20のところが多いです。
就労ビザについては、カナダ現地企業が内定(ジョブオファー)を出し、申請を行い、許可が下りれば発給されます。
カナダでの就労ビザを取得する際、原則的に日本人の雇用が"カナダ人の失業率悪化に繋がらない雇用"である事を説明が求められます。
そのため、必然的に専門職や技術を持った人が申請を通過しやすいです。
海外の保育園で働くためには?
海外の保育園で働くための情報は実は日本でも集められます。
海外志向の方に向けた転職をサポートしているエージェントもありますので、調べてみてください。
海外の保育園で働くためには、日本国内で転職するのとは異なり、次のようなことも考えなければなりません。
- 一時帰国手当
- 引っ越し支度金
- 医療保険や海外保険の有無
- 日本の厚生年金や健康保険加入の有無
海外への転職をサポートしているエージェントではこれらの交渉も含めて、行ってくれる場合もあり、費用も全て出る場合もあります。
特に初めての海外就業の方はサポートを得て、転職する方が心強いでしょう。
日本でも求められる英語保育士
海外で保育士として働くことについてまとめてきました。
ビザや就業資格の違いなど、ハードルは決して低いとは言えません。
例えばもし海外の保育園で働きたい理由が「英語が使いたい」という理由であれば、日本でも近年インターナショナルスクールや一般の保育園でも英語教育が盛んに行われているので、そういった活躍の仕方もあります。
もしも、これまで培ったものが日本でも武器となるのであれば、海外渡航をせずともかなうものかもしれません。
英語や語学力を活かした保育士の職場についてはぜひ株式会社明日香にご相談ください。